カールスルーエ市電GT8-80C形電車

GT8-80C形は、かつてドイツカールスルーエの路面電車のカールスルーエ市電ドイツ語版で使用されていた電車。鉄道規格で建設された路線への直通運転(カールスルーエ・シュタットバーン)で使用された、大型の3車体連接車であった[1][2][3][4]

カールスルーエ市電GT8-80C形電車
856(1996年撮影)
基本情報
運用者カールスルーエ交通事業(VBK)ドイツ語版
アルブタール交通(AVG)ドイツ語版
製造所デュワグ
製造年1989年1991年
製造数15両(551 - 555、561 - 570)
改造年1990年1993年1997年
改造数25両(556 - 560、571 - 590)
運用開始1989年
運用終了2022年
投入先カールスルーエ市電ドイツ語版
カールスルーエ・シュタットバーン
主要諸元
編成3車体連接車、片運転台
軸配置Bo'2'2'Bo'
軌間1,435 mm
電気方式直流750 V
架空電車線方式
設計最高速度80 km/h
車両定員243人(着席117人)(551 - 560)
262人(着席119人)(561 - 590)
車両重量51.0 t
全長37,000 mm
全幅2,650 mm
床面高さ1,000 mm
主電動機BBCABB
主電動機出力280 kw
出力560 kw
制御方式チョッパ制御方式
制動装置回生ブレーキ空気ブレーキ
備考主要数値は[1][2][3][4][5][6]に基づく。
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概要

1983年から営業運転を開始した、鉄道規格の路線へ直通する系統向けに開発された2車体連接車のGT6-80C形を基に、輸送力増強を目的に導入された車両。角ばったデザインや片運転台・片方向型の車体構造、主要機器を始めとした基本的な構造はGT6-80C形に準拠していた一方、中間に全長10 mの車体が増設された3車体連接車となった事で収容力が増加した[1][2][4][5][6]

車種は製造当初から3車体連接車だったものとGT6-80C形に中間車体を増設した車両の2つが存在しており、前者は15両(551 - 555、561 - 570)、後者は25両(556 - 560、571 - 590)が存在した。また、初期に製造・改造された10両(551 - 560)については、屋根部にも窓を設置し展望性を向上させた他、冷房も搭載したパノラマ構造の中間車体が採用された[1][2][3][4][6]

1989年から1991年にかけて新造車両が導入された他、1990年1993年1997年には前述したようにGT6-80C形を改造した車両が編入された。これらの車両は改造車も含めてデュッセルドルフデュワグ製であった。以降はGT6-80C形と共に鉄道規格の路線へ直通する系統を中心に使用され、連結運転も行われたが、後継となる超低床電車の導入に伴い2010年代以降廃車が進行し、2022年時点でカールスルーエ市電に残存するのは動態保存車両の552のみとなっている[1][2][3][4][7][8][9]


脚注

注釈

出典

参考資料