エイベル・タスマン国立公園

ニュージーランドの国立公園

エイベル・タスマン国立公園Abel Tasman National Park)は、ニュージーランド南島タスマン地方)にある国立公園である。

Abel Tasman National Park
トタラヌイ英語版の1キロメートル続く砂浜
地域ニュージーランドの旗南島
最寄りモトゥエカ英語版タカカ英語版など。
座標南緯40度50分0秒 東経172度54分0秒 / 南緯40.83333度 東経172.90000度 / -40.83333; 172.90000 東経172度54分0秒 / 南緯40.83333度 東経172.90000度 / -40.83333; 172.90000
面積225 km²
創立日1942年
運営組織ニュージーランド環境保全省

概要

南島の北端にあたるタスマン地方に位置する。ニュージーランドに14ある国立公園のうち、最小の面積である。公園の名前は、1642年に、ニュージーランドを「発見」したオランダ人の航海家エイベル・タスマンにちなむ[1]

国立公園は、複雑な海岸線と砂浜、また、海岸線に接近する山々、また、沖合いに展開する複数の島々で構成される。

歴史

タスマンが、ニュージーランドに到達する以前から、少なくともマオリは、500年間の間、この地域で生活していたことがわかっている[1]。マオリのこの地域の生活は、季節的なものであり、海や河口、森林から食料を採集したり、サツマイモを栽培するものであった[1]1642年12月18日、タスマンがニュージーランドに初めて、到達した時には、マオリの部族であるガティ・トゥマタコキリ族がこの地に居住していた[1]

ヨーロッパ人が、現在の国立公園周辺に居住を開始したのは、1855年のことである。ヨーロッパ人は、森を切り出し、家や船を作っていたが、資源はすぐに枯渇した。豊かな自然を保護するための運動が鳥類学者で作家のペリーヌ・ミライス・モンクリーフ英語版が中心となって、展開された[2]

その結果、タスマンの「発見」300年を記念する形[1]で、1942年12月18日、エイベル・タスマン国立公園が開園した。モンクリーフは、1974年まで、公園の責任者を務めた[2]。開園式には、オランダ女王ウィルヘルミナの代理で、チャールズ・ファンデアプラス英語版が出席した[3]。女王は、エイベル・タスマン国立公園の保護者であった[4]

生態系

植物相

エイベル・タスマン国立公園の植物の中心は、ブナである[1]

動物相

エイベル・タスマン国立公園で一般的な鳥類のうち、エリマキミツスイマオリ語でTui)、ニュージーランドミツスイ英語版ニュージーランドオウギビタキ英語版ニュージーランドバトは森林に生息する一方で、セイケイオーストラリアセイケイ英語版、マオリ語でPūkeko)は河口や湿地帯に生息する[1]

エイベル・タスマン国立公園は、北をゴールデン湾、東をタスマン湾英語版に面し、沖合いにはオーストラリアシロカツオドリ英語版ノドジロムナオビウ英語版ヒメアジサシコガタペンギンなどの鳥類が見られる複数の島が点在する。その中でも、トンガ島英語版は、トンガ島海洋保護区英語版が設定されており、ここは、ニュージーランドオットセイのコロニーである[5][6]

アクティビティ

トレッキングニュージーランド英語でトランピング)をエイベル・タスマン国立公園でも楽しむことができる。行程54キロメートルのエイベル・タスマン・コースト・トラック英語版は、ニュージーランド・グレート・ウォークス英語版の1つである[7]。エイベル・タスマン国立公園の海岸線を歩くトレッキングコースである[7]。それ以外には、所要時間3日、行程41キロメートルのインランド・トラック(Inland Track)[8]がある。

それ以外のアクティビティは、 海でヨットボートカヤックを楽しむことができる[6]

国立公園内には、2ヶ所、マウンテンバイク用のコースが設けられている[6]。また、免許制であるが、国立公園内には、狩猟できる場所があり、そこでは、鹿ヤギを狩猟することができる。[6]

脚注

外部リンク