N・P

N・P』(エヌ・ピー)は、吉本ばなな小説

N・P
著者吉本ばなな
イラスト絵: 原マスミ
装丁: 山口昌弘
発行日1990年12月25日
発行元角川書店
ジャンル小説
日本の旗 日本
言語日本語
ページ数235
コードISBN 4048726242
ウィキポータル 文学
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2020年に日本・ベルギー合作で映画化された。

概要

1990年12月25日、角川書店より刊行された。1992年11月、角川文庫として文庫化された。

自殺した作家・高瀬皿男の小説「N・P」をめぐる、激しい愛の物語。

吉本ばなながそれまで取り組んでいた、オカルト宗教テレパシーシンパシー近親相姦などのテーマをすべて盛り込んだ作品である。しかし本人はあとがきで「力不足でやはりうまく書けなかった」と語っている。

登場人物

私(加納風美)
主人公で語り手。大学の英文学研究室で働く。
箕輪萃
作家・高瀬皿男の娘だが、親子と知りながら関係をもった過去がある。小説「N・P」に関連するものを集め続けている。風美と出会い、奇妙な友情を育む。
高瀬咲
作家・高瀬皿男の娘。萃とは異母姉妹だが、あえて交流はしていない。風美が勤務する大学で「N・P」を研究している。快活な性格で風美とも親しくなる。
高瀬乙彦
作家・高瀬皿男の息子で、咲の双子の弟。萃とは異母きょうだいであるにもかかわらず恋仲になる。咲と二人暮らし。
庄司
翻訳家。萃の恋人であった時期に「N・P」を紹介され、訳し始める。のちに高校生の風美を恋人にもつ。パーティーで咲・乙彦の姉弟を風美に紹介する。「N・P」翻訳途中で自殺する。
風美の母。翻訳家。ろくでなしの夫と離婚し、女手一つで二人の娘を育ててきた。

映画

2020年、ベルギーを拠点とする映像作家リサ・スピリアールトにより日本・ベルギー合作で長編映画化され、第31回マルセイユ国際映画祭国際コンペティション部門をはじめ、世界各国の映画祭で上映された[1]。60分。

日本では2022年10月15日に公開。配給はVOICE OF GHOST、コピアポア・フィルム。

キャスト

  • 加納風美:クララ・スピリアールト
  • 箕輪翠:川村美紀子
  • 高瀬咲:サールチェ・バン=デ=ステーネ
  • 高瀬乙彦:彦宮村周志

スタッフ

  • 監督:リサ・スピリアールト
  • 原作:吉本ばなな
  • 撮影監督:黒川武彦、ビンセント・ストルップ

脚注

外部リンク

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