MINT JAMS

カシオペアのライブアルバム (1982)

MINT JAMS』(ミント・ジャムス)は日本のフュージョンバンド、カシオペアの7枚目のアルバム。ライブ・アルバムとしては2作目にあたる。

『MINT JAMS』
カシオペアライブ・アルバム
リリース
録音1982年2月23日2月24日
中央会館 築地 日本の旗
ジャンルフュージョン
時間
レーベルアルファレコード
ALR-20002
プロデュース宮住俊介
カシオペア アルバム 年表
CROSS POINT
(1981年)
『MINT JAMS』
(1982年)
FOUR BY FOUR
(1982年)
EANコード
EAN 4542696000354
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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
Allmusic0/5stars[1]

解説

アルファレコードのヨーロッパ進出に伴い、所属アーティストであるカシオペアのヨーロッパ向けのアルバムの制作が企画された。当初は既存アルバムからのベストセレクトが予定されていたが、ヨーロッパでのディストリビューションを受け持つことになったCBS-UKの担当者 Peter Robinsonが、1981年12月の「CROSS POINT」ツアーにおける大阪公演のパフォーマンスをたいへん気に入り、「何というライブの素晴らしいバンドだ。このライブの迫力とスタジオ録音の緻密さが一緒になったものができないだろうか」とのリクエストに応え、既存の楽曲をホール・レコーディングすることとなった。

アルバム制作のマテリアルとして中央会館(現・銀座ブロッサム 中央会館)における2日間の単独ライブ音源が使用され、10日間以上にわたる入念なリミックス作業が行なわれた。楽曲も事前にスタジオ作業を念頭に置いたアレンジがなされ、「Time Limit」のアウトロなどにスタジオで部分的なトリートメント処理が施されたほかは一切ダビングを行なわず[2]、ライブにつきものの観客のノイズも「Domino Line」と「Swear」の一部を除きカットされ、スタジオ録音と見紛うほどの出来ばえになっている。

アルバムタイトルは、ミント・コンディション (新品同様、極上のコンディションの意) のミントとジャム・セッションのジャムを合わせた造語「最高の演奏」 (当時は自重してミントの意味を“爽快な”として説明していた) であり、メンバーのイニシャルのアナグラムでもある。アルバムジャケット[3]にはタイトルの直訳である“ハッカのジャム”の瓶が描かれている。

彼らの純粋な演奏のダイナミズムに綿密なスタジオ作業が加わった『MINT JAMS』は、今日においてもカシオペアのキャリアを代表する作品のひとつとして評価されている。

このセッションで試みたレコーディング手法は後年のアルバム制作にも活かされており、次作『FOUR BY FOUR(4X4)』ではリー・リトナーグループとのスタジオセッション音源、1984年の『DOWN UPBEAT』ではスタジオでの一発録音音源、1990年の『THE PARTY』ではスタジオライブの映像収録時の音源をそれぞれ用いている。近年では、アレンジをリハーサルライブで充分に練り上げたのち、短期間のスタジオレコーディングに臨むという手法も用いている。

なお向谷実はこの頃より"YAMAHA GS1"をメインキーボードにするようになり、以後カシオペアの表看板となっていった。

本作のヨーロッパ盤は日本と同年にリリースされた。翌1983年、彼らがアルバム『JIVE JIVE』のレコーディングのためにロンドンを訪れた際、プロモーションのためのライブが行われている。

収録曲

Side A
全作曲: 野呂一生
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「テイク・ミー」(Take Me) 野呂一生
2.「朝焼け」(Asayake) 野呂一生
3.「ミッドナイト・ランデブー」(Midnight Rendezvous) 野呂一生
4.「タイム・リミット」(Time Limit) 野呂一生
合計時間:
Side B
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ドミノ・ライン」(Domino Line) 野呂一生
2.「ティアーズ・オブ・ザ・スター」(Tears of the Star) 野呂一生
3.「スウェアー」(Swear) 野呂一生
合計時間:

スタッフ・クレジット

参加ミュージシャン

CASIOPEA

野呂一生 - エレクトリックギター (YAMAHA SG-2000)、編曲
向谷実 - キーボード (YAMAHA GS-1, CS-70M, CP-35, Moog Source, ROLAND Vocoder Plus)
櫻井哲夫 - ベース (YAMAHA BB-2000)
神保彰 - ドラム (YAMAHA YD-9000R)、パーカッション

制作クレジット

  • プロデューサー - 宮住俊介
  • アソシエート・プロデューサー - Satoshi Nakao
  • エンジニア - 吉沢典夫
  • アシスタント・エンジニア - 齊藤篤



  • リマスタリング - 鈴木浩二 (2016/7/27 ハイレゾ版)

受賞履歴

  • 1982年アドリブ誌選出フュージョンベストレコード
  • 1982年ジャズライフ誌 ベストレコード
  • ハイレゾ音源大賞 HD-Music 2016年7月度推薦作品[4]

リリース日一覧

地域リリース日レーベル規格カタログ番号備考
日本1982年5月21日アルファレコード30cmLPALR-20002[5]
イギリス1982年ALF-85869
オランダ1982年
スウェーデン1982年SonetSNTF-924
日本1983年12月21日アルファレコード12cmCD38XA-5
スウェーデン1984年SonetSNCD 924
日本1987年1月25日アルファレコード32XA-112
1992年3月21日ALCA-277
1994年7月27日ALCA-9007
1998年7月23日ALCA-9202
2000年5月31日東芝EMIデジタルリマスター 12cmCDTOCT24366紙ジャケ
2002年1月23日ヴィレッジ・レコードVRCL-2207DSD, 紙ジャケット
2002年2月14日VRCL-2227DSD
2009年5月27日ソニー・ミュージックダイレクトMHCL-20009DSD, ブルースペックCD, 紙ジャケット
2014年12月22日HYBRID SA-CDDYCL-446DSD, オーダーメイドファクトリー
2016年2月3日デジタル・ダウンロード1076210122iTunes Store[6]
4582290414003mora AAC-LC 320kbps[7]
A1003862351レコチョク AAC 128/320kbps[8]
B01B5ATMFWAmazon.co.p[9]
Btqo2vsuzhatovitlmjn42qyseyGoogle Play Music [10]
2016年7月27日4582290419152mora DSD 2.8MHz/1bit[11]
A1004668159レコチョク FLAC 96kHz 24bit[12]
smj4582290419152e-onkyo DSD 2.8MHz/1bit[13]
11188HD-music DSD 2.8MHz/1bit[14]
4582290419145mora FLAC 96.0kHz/24bit[15]
smj4582290419145e-onkyo FLAC 96kHz 24bit[16]
11178HD-music FLAC 96kHz/24bit[17]
9b1bb9ff260e89188f84AWA 320kbps[18]
2016年11月10日23fddOrAvvFX0iJQL5vvZ4Spotify[19]
2021年7月21日30cmLPMHJL-185バーニー・グランドマンの最新リマスタリング[20]
2022年8月6日クリア・グリーン盤で再プレス[21]

参考文献

外部リンク

出典・脚注

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