MARS (格闘技イベント)

MARS(マーズ)は、日本格闘技イベント。リング上で総合格闘技を主として、キックボクシングや女子総合格闘技も行われていた。興行のエグゼクティブ・プロデューサーはトリニティ代表取締役の天野勇気。オフィシャルジムとして闘神塾が存在した[1]

MARS
設立2006年
主催株式会社トリニティ
本部日本の旗 日本
東京都新宿区
代表者天野勇気
サイト公式サイト
テンプレートを表示

沿革

2005年12月22日にMARSの発足が記者発表され、翌年2月4日に有明コロシアムで旗揚げ大会が開催された。GCMコミュニケーションの「MARSプロジェクト」が企画・製作を行い、株式会社トリニティの天野勇気がMARSチーフプロデューサーに就任、K-1HERO'Sを運営するFEG谷川貞治が選手派遣で協力していく体制で発足した[2][3]

旗揚げ興行は翌年2月4日に有明コロシアムで開催された。同日には、FEGが主催するK-1 WORLD MAXが、さいたまスーパーアリーナで開催されている。

4月29日の韓国での第2回大会からは、トリニティのMARS事務局が主催者となる体制となり、引き続きGCMコミュニケーションの「MARSプロジェクト」との協力で大会を行った。5月13日、幕張メッセでの第3回大会「MARS World Fighting GP」では、新たにキックボクシングルールの試合も組み込まれたが[4]、GCMコミュニケーションとはこの大会をもって協力体制を解消した[5]

旗揚げ当初より、大会場での興行開催や韓国を主としたアジア市場への海外進出を見据えたイベントを目指していたが[3]、観客動員数で苦戦。大会の中でエキシビションと称してプロレスを実施したり、マッチメイクやずさんな大会運営が酷評された[1]

批判を受けて、第3回大会後にMARSは再び体制を一新してリニューアルした。新体制は、日本人発掘のための新たなシリーズ「MARS ATTACK」の第1弾大会である7月21日の新宿FACEでの「MARS ATTACK 01」を皮切りに、世界の未知の強豪の発掘と、新時代を担う日本人スター選手の育成を主軸とする方向性を定めて始動した[1][5][6]。表舞台には出なかったものの、格闘技ニュースサイトBoutReviewの井田英登編集長がこの新体制に加わり、「MARS ATTACK 01」でアドバイザーをしていた[7]。「MARS ATTACK 01」ではフリー選手を公募してMARS専属契約として育成する方針を打ち出し、ロストポイント制の総合格闘技の新ルールを導入したり、女子総合格闘技のカリーナ・ダムMIKUをマッチメイクを行うなど新たな試みが行われた[8]。しかしレフェリーのルール認識不足等の不手際が目立ち、MIKU選手の代理人であるDEEP佐伯繁代表が抗議を行うなど物議を醸した[9][10]。そして、スタッフの井田英登もMARS運営陣と衝突した末に、大会後に自身のブログでMARSの内情を暴露して、3か月でMARSから退いた[7][11]。新宿FACEを拠点に新シリーズとして展開するはずだった「MARS ATTACK」[5]も「MARS ATTACK 01」の1回きりで終わった。

2006年6月にアメリカの総合格闘技大会「MFC」(BodogFight)と業務提携を結んだことで、8月26日の両国国技館の「MARS 04 NEW DEAL」からMFCで闘う外国人選手たちがMARSのリングで闘うようになり、83kgトーナメントが開催されたが[6]、BodogFightとの提携関係は2006年内で終了した[12]

2007年4月15日のディファ有明での「MARS 07 TORNADO RETURNS」からは、「MARSブラスターバウト・ルール」と称したオープンフィンガーグローブを用いる投げ技と立ち関節技も解禁されたキックボクシングルールが制定され、興行に組み込まれるようになった[13]

旗揚げ2年目の2008年には、8名参加の72kg級MARSブラスターバウト初代王者決定トーナメントを開催した。2月11日に新宿FACEで「MARS11 2nd ANNIVERSARY」を行い[14]、2008年5月10日に新宿FACEで「MARS 12 THE ROAD TO GOD」が開催された。しかし、トーナメントの決勝戦が行われないまま、「MARS 12」を最後にMARSは活動を停止した[15][16][17]

テレビ放送

当初はMXテレビで中継され、後日インターネットテレビのGyaOで配信されていた[18]サムライTVでも中継を行っていた。

2008年1月よりテレビ埼玉で毎週月曜日の深夜1時から30分のレギュラー中継番組「格闘神話MARS」が放送された。MARS代表の天野勇剛、格闘技雑誌編集長の高須基一朗らが出演していた[19][20]

開催履歴

大会名開催年月日会場開催地
MARS 12 "THE ROAD TO THE GOD"2008年5月10日新宿FACE 東京都新宿区
MARS 11 "2nd ANNIVERSARY"2008年2月11日新宿FACE 東京都新宿区
MARS 10 "ALL-OUT WAR"2007年12月9日ディファ有明 東京都江東区
MARS 09 "BLOWN AWAY"2007年10月13日新宿FACE 東京都新宿区
MARSアマチュア大会2007年9月2日歌舞伎町クラブハイツ 東京都新宿区
MARS 08 "BURNING RED"2007年7月20日新宿FACE 東京都新宿区
MARS 07 "TORNADO RETURNS"2007年4月15日ディファ有明 東京都江東区
MARS 06 "RAPID FIRE"2006年12月22日横浜文化体育館 神奈川県横浜市
MARS 05 "MARCHING ON"2006年10月28日両国国技館 東京都墨田区
MARS bodogFIGHT 012006年10月4日新宿FACE 東京都新宿区
MARS in 両国国技館 〜NEW DEAL〜2006年8月26日両国国技館 東京都墨田区
MARS ATTACK 012006年7月21日新宿FACE 東京都新宿区
MARS World Fighting GP in 幕張2006年5月13日幕張メッセ 千葉県千葉市
MARS World Fighting GP in SEOUL2006年4月29日奨忠体育館 ソウル
MARS in 有明2006年2月4日有明コロシアム 東京都江東区

脚注

外部リンク