LGA2011

LGA2011-v3から転送)

LGA2011は、ランド・グリッド・アレイ (Land grid array) を採用したインテルCPUソケットで、LGA1366LGA1567の後継にあたる規格である。別名は、Socket RSocket R2、及び、Socket R3。この"R"はPatsburg(製品名X79)チップセットベースのプラットフォームに与えられた開発コードネーム、"Romley"に由来する。

LGA2011
ソケット形式LGA(ランド・グリッド・アレイ)
チップ形状FC-LGA
接点数(ピン数)2011ピン
FSBプロトコルQPI
DMI 2.0
採用プロセッサ
LGA2011
Core i7 (3800/3900/4800/4900)
Xeon E5 (1600/2600/4600)
Xeon E5 (1600/2600/4600) v2
LGA2011-1
Xeon E7 (2800/4800/8800) v2
Xeon E7 (2800/4800/8800) v3
Xeon E7 v4
LGA2011-v3
Core i7 (5800/5900/6800/6900)
Xeon E5 v3
Xeon E5 v4

この記事はCPUソケットシリーズの一部です

概要

Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャ の i7 ハイエンドデスクトッププロセッサー用CPUソケットとして2011年第4四半期に発表され、さらにサーバ用CPUの Xeon E5 ファミリーや後継CPUである Ivy Bridgeマイクロアーキテクチャ のファミリーにも引き継がれた。

その後リリースされた Xeon E7 ファミリーでは新たに互換性のない LGA2011-1[1] が採用され、引き続き E5 用に採用されたソケットは LGA2011-0 と表記[2][3] されるようになった。

なお Intel 公式文書では上記二種類に加え、互換性のない両者を区別せず包括する FCLGA2011 という表記[4]も使用されているため注意が必要である。

LGA2011-v3HaswellマイクロアーキテクチャBroadwellマイクロアーキテクチャ に対応しており、ハイエンドデスクトップ用及びサーバ用CPUのソケットである。LGA2011-0 や LGA2011-1 との互換性はない。Intel 公式文書では FCLGA2011-3 という表記も使用されている。

採用CPU

メモリコントローラとPCI-ExpressコントローラをCPUに内蔵し、プロセッサ間通信にIntel QuickPath Interconnect(QPI)、プラットフォームコントローラーハブ(PCH)との通信にDMI2.0を利用するのはLGA1366採用のCPUと同様。

LGA2011 (Socket R)
  • Core i7 3800/3900 番台 (SandyBridge-E)
  • Core i7 4800/4900 番台 (Ivy Bridge-E)
  • Xeon E5 1600/2600/4600 番台 (SandyBridge-EP)
  • Xeon E5 1600/2600/4600 番台 v2 (Ivy Bridge-EP)
LGA2011-1 (Socket R2)

LGA1567の後継にあたる規格である。

  • Xeon E7 2800/4800/8800 番台 v2 (Ivy Bridge-EX/2014年2月リリース )
  • Xeon E7 4800/8800 番台 v3 (Haswell-EX/2015年5月リリース)
LGA2011-v3 (Socket R3)
  • Core i7 5800/5900 番台 (Haswell-E)
  • Core i7 6800/6900 番台 (Broadwell-E)
  • Xeon E5 1600/2600 番台 v3 (Haswell-EP)
  • Xeon E5 1600/2600 番台 v4 (Broadwell-EP)
  • Xeon E5 4600 番台 v3 (Haswell-EP4S)

対応チップセット

LGA2011はインテル X79 Express、C602J/C602/C604/C606/C608など。LGA2011-v3はインテル X99 Express など。

名称X79[5][6]X99C602J[7]C602[8]C604[9]C606[10]C608[11]
対応CPUSandy Bridge-E, Ivy Bridge-E[12]Haswell-E, Broadwell-ESandy Bridge-EP (Xeon E5 1600/2600/4600シリーズ), Ivy Bridge-EP (Xeon E5 1600/2600/4600 v2シリーズ)
対応メモリとスロット数DDR3、4チャネル×2スロットDDR4、4チャネル×2スロットDDR3、1CPUあたり4チャネル×3スロット[13][14]
オーバークロックYesYesN/A
GPU内蔵NoNoNo
RAID 0/1/5/10YesYesYes[15]
最大 USB ポート数 (USB 3.0)14 (0)[16]14 (6)14 (0)[15]
最大 SATA ポート数 (SATA 3.0, 6 Gbit/s)6 (2)[16]10 (10)6 (2)[15]6 (2) + 4 SCU SATA[15]6 (2) + 4 SCU SAS/SATA[15]6 (2) + 8 SCU SAS/SATA[15]
CPU PCIe レーン構成PCIe 3.0 40レーン[17]PCIe 3.0 40レーン; 2 ×16 + 1 ×8, または 5 ×81CPUあたり40レーン[13]
チップセット PCIe レーン構成PCIe 2.0 × 8PCIe 2.0 × 8[15]
PCIYesNoYes[15]
Intel Rapid Storage TechnologyYesv13.1Enterprise edition
Smart Response TechnologyNoYesNo
Intel vProNoNoYes
チップセット TDP7.8W6.5W8W12W
チップセット製造プロセス65nm32nm65nm
リリース日2011-11-142014-08-292012年第1四半期

脚注

関連項目

外部リンク