KUWATA BAND

日本のロックバンド(1986 - 1987)

KUWATA BAND(クワタバンド)は、サザンオールスターズ桑田佳祐を中心にして結成された日本ロックバンドレコード会社はサザンの専用レーベルであるタイシタレーベル

KUWATA BAND
出身地日本の旗 日本
ジャンルロック[1]
活動期間1986年 - 1987年
レーベルタイシタレーベル
公式サイトSOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
メンバー

1985年までサザンとして活動していた桑田の「いつかデタラメなロックをやってみたい!」という思いと原由子が産休に入ることが結成の動機となり、1986年に1年限定で活動した[2][3]1987年12月24日に放送された日本テレビ系列音楽番組メリー・クリスマス・ショー』内で一度限りの再結成を果たしている。

メンバー

名前よみ担当
桑田くわた 佳祐けいすけボーカル
河内かわうち淳一じゅんいちギター・ボーカル
松田まつだ ひろしドラムス・ボーカル
今野こんの 多久郎たくろうバンドマスター・パーカッション・ボーカル
小島こじま 良喜よしのぶキーボード・ボーカル
琢磨たくま じんベース・ボーカル
出典:[3]

音楽性

当時桑田は「日本人・中国人・韓国人のロックもいずれ近いうちにすべて英語になるだろう」と本気で思っていたことからアルバム『NIPPON NO ROCK BAND』の曲はすべて英語詞で書かれるなど、当初から日本のロックへの問題点を投げかける姿勢が強く見られた。また当時、桑田は「俺たちもいずれは海を渡っていく」と海外進出を視野に入れた発言をしていた[4][注釈 1]

一方で活動期間中に発表された4作のシングルはサザンの流れを汲む日本語と英語を織り交ぜたものだった[5]。KUWATA BANDの解散後も、桑田は日本語と英語を融合させた楽曲を発表していったのち、1990年代以降は日本語を前面に押し出した作風に方向性を転換し「」(1994年)や「東京」(2002年)など、文学性と日本情緒をたたえた作品も発表されるようになり、年輪を重ね、歌詞の世界は陰影を濃くしていった[6]。この変化に関しては「日本人歌手としての自覚が強くなった」と語っている[6]

来歴

結成から解散まで

1986年1月に桑田佳祐が同じサザンのメンバーである松田弘など他のミュージシャンに声を掛けて結成した。4月5日にデビューシングル「BAN BAN BAN」を発売[7]オリコンでは13週連続TOP20入りをし、ロングヒットを記録。ザ・ベストテンでもこの年の年間1位を記録した[8]。その後、7月5日に2枚目シングル「MERRY X'MAS IN SUMMER」、3枚目シングル「スキップ・ビート (SKIPPED BEAT)」を同時発売した[7]。7月14日には1枚目アルバム『NIPPON NO ROCK BAND』が発売され、7月18日からはライブツアー『ROCK CONCERT』スタートした[7]。11月5日に4枚目シングルとなる『ONE DAY』を発売。12月5日には7月から始まったライブを収録したアルバム『ROCK CONCERT』を発売。12月24日に桑田がプロデュース(企画)した日本テレビ系列の番組『メリー・クリスマス・ショー』に出演者・サウンドプロデューサーとして参加した[7]

1987年1月10日に映像化した作品『ONE DAY KUWATA BAND 〜ROCK CONCERT (AT TOHO STUDIO,19th Oct.1986)』を発売。その後、解散コンサートツアー『KUWATA BAND "FINAL" ぼくら:1987』を行った後に解散したが、12月24日に前年に引き続き番組『メリー・クリスマス・ショー』への参加のために一時的に再結成している[7]

解散後

2016年2月26日に桑田の還暦を期に、KUWATA BANDの全曲の配信が解禁され、2019年12月20日にはストリーミング配信も開始した[9][10]

日本レコード大賞[11]
作品カテゴリー
1986NIPPON NO ROCK BAND優秀アルバム賞
日本ゴールドディスク大賞[12]
作品カテゴリー
1987該当なしベスト・アーティスト・オブ・ザ・イヤー
BAN BAN BANベスト・シングル・オブ・ザ・イヤー
NIPPON NO ROCK BANDロック・フォーク(グループ)部門

作品

KUWATA BANDのディスコグラフィ
リリースリスト
スタジオ・アルバム1
ライブ・アルバム1
シングル4
映像作品1

シングル

 発売日タイトル規格規格品番順位
1st1986年4月5日BAN BAN BANEPVIHX-16833位
2nd1986年7月5日MERRY X'MAS IN SUMMERVIHX-1694
3rdスキップ・ビート (SKIPPED BEAT)VIHX-16861位
4th1986年11月5日ONE DAYVIHX-1700
再発版
1993年6月27日1st〜4th 8cmCD化再発 (VIDL-152〜155)
2001年6月25日1st〜4th 12cm化リマスタリング再発 (VICL-35301〜35304)

アルバム

 発売日タイトル規格規格品番順位
オリジナルアルバム1986年7月14日NIPPON NO ROCK BANDLP
CD
CT
VIH-28259
VDR-1225
VCF-10282
1位
ライブアルバム1986年12月5日ROCK CONCERTCD(2枚組)
CT(2本組)
VDR-9045〜9046
VCF-514〜515
1位
2位
再発版
1992年6月27日『NIPPON NO ROCK BAND』『ROCK CONCERT』 CD化再発(VICL-8062・VICL-40036〜40037)
2001年6月25日『NIPPON NO ROCK BAND』『ROCK CONCERT』 リマスタリング再発(VICL-60801・VICL-60802〜60803)

映像作品

 発売日タイトル規格規格品番
ライブビデオ1987年1月10日ONE DAY KUWATA BAND〜ROCK CONCERT (AT TOHO STUDIO,19th Oct.1986)VHS
LD
β
VHD
DVD
VTM-115
SM068-3141
VBM-115
ODM-1065
VIBL-43

ライブ・コンサートツアー

公演日程形態ツアータイトル公演規模会場
1986年7月18日10月11日コンサートツアーTDK AD SPECIAL
KUWATA BAND ROCK CONCERT
全国31都市51公演練馬文化センター、福井フェニックスプラザ金沢市観光会館、富山市公会堂、松本社会文化会館、長野県県民文化会館新潟県民会館徳山市文化会館広島郵便貯金会館岡山市民会館倉敷市民会館島根県民会館山梨県立県民文化ホール群馬県民会館宇都宮市文化会館浦和市文化センター千葉県文化会館茨城県立県民文化センター北海道厚生年金会館、釧路市民文化会館、室蘭新日鉄ホール、岩手県民会館郡山市民文化センター宮城県民会館秋田県民会館青森市文化会館静岡市民文化会館高知県立県民文化ホール愛媛県県民文化会館、高松市立市民会館、徳島市立文化センター福岡サンパレス長崎市公会堂鹿児島市民文化ホール、宮崎市民プラザ、熊本市民会館京都会館神奈川県民ホール四日市市文化会館名古屋市民会館岐阜市民会館神戸国際会館フェスティバルホール渋谷公会堂NHKホール
1987年1月8日2月9日KUWATA BAND “FINAL” ぼくら:1987全国8都市16公演大阪城ホール広島サンプラザ福岡国際センター愛知県体育館仙台市体育館北海道立産業共進会場新潟市体育館日本武道館

タイアップ楽曲

楽曲起用年タイアップ
BAN BAN BAN1986年資生堂『NUDIA』『サンズ パクト』CMソング
2022年ユニクロ「LifeWear」CMソング[13]
MERRY X'MAS IN SUMMER1986年資生堂「サンズ パクト」CMソング
2022年ユニクロ「LifeWear」CMソング[14]
神様お願い!1986年TDK カセットテープAD』CMソング
雨を見たかいTDK CMソング

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク