KIX-S

1990年代の日本の音楽グループ

KIX-S(キックス)は、1990年代に活躍した、渡辺音楽出版とビーイングの共同プロデュースによる日本の音楽グループ。音楽性はシンセサイザーを大胆に導入したハードロックである。1980年代末からヒットを飛ばしていたB'zの女性版として企画され、MANISH等と共に1990年代前半のビーイングブームを牽引した。1991年8月21日にアルバムKIX-S』でデビュー。1999年2月24日に『The KIX-S 90's II 〜The BEST〜』の発売を最後に活動停止。

KIX-S
ジャンルJ-POP
ロック
ハードロック
シンセポップ
プログレッシブ・ロック
ブリットポップ
グランジ
活動期間1991年 - 1999年
レーベルアポロン
1991年 - 1996年
RCAアリオラジャパン
1997年
テイチク / BAiDiS
1999年
事務所渡辺プロダクション
共同作業者ファンキー末吉
ドラム編曲
吉田建
ベース編曲
西脇辰弥
キーボード編曲
メンバー浜口司ボーカル
安宅美春ギターコーラス
B'z

メンバー

名前パート生年月日出身地血液型
浜口司
(はまぐち つかさ)
ボーカル
作詞
(1971-04-14) 1971年4月14日(53歳)大阪府泉大津市O型
安宅美春
(あたか みはる)
ギター
コーラス
作曲
(1968-02-28) 1968年2月28日(56歳)石川県金沢市AB型

来歴

  • 渡辺プロダクション(ナベプロ)とビーイングの共同プロデュースによって原盤制作やプロモートをしていたが、1995年以降は渡辺音楽出版が全てを仕切るようになった。
  • グループ名の由来について、ボーカルの浜口は「KIXは“KICK”で、時代をキックするという意味。C(K)をXにしたのは永遠とか無限大といった意味を持たせるため。Sは二人でやっているので複数形の-S」と、テレビ朝日ミュージックステーション』に初出演した際に語っているが、実際は事務所社長の渡辺ミキと音楽プロデューサーの長戸大幸が、打ち合わせに利用していた渡辺プロダクションが当時西武渋谷店内で経営していた喫茶店サイドキックス[1]から拝借され命名されている。[2]
  • ファースト・シングル「また逢える…」がテレビドラマ『君のためにできること』の挿入歌となり、60万枚の売り上げとなり大ヒットする。
  • ボーカルの浜口が全作詞を、ギタリストの安宅が一部楽曲を除き作曲を担当している。
  • ユニットとしてデビューする前に安宅美春はB'zプロデュースによる「孤独のRunaway」で、1990年にソロデビューしている。[3]
  • 浜口司もデビュー前に、近藤房之助坪倉唯子大黒摩季[4]T-BOLANデビューする前の森友嵐士[5]らが参加したR&Bやソウルのカバーアルバム『ROYAL STRAIGHT SOUL』(1991年)で、「Stop! In The Name Of Love」をカバー。
    • 翌年(1992年)リリースの坪倉・大黒以外に坂井泉水宇徳敬子川島だりあらも参加した『ROYAL STRAIGHT SOULⅢ part 2 Red Lovers』では、「I SAY A LITTLE PRAYER」をカバーしアルバムのトリを飾っている。[6]
  • ライブでは、ふかわりょうローリー寺西杏子ファンキー末吉バーベQ和佐田などゲストを呼ぶこともあった。
  • 1997年にレコード会社をRCAアリオラジャパンへ移籍するにあたり、ユニット名をThe KIX-Sに改名。
  • 1998年から1999年にかけてベスト・アルバム『The KIX-S 90's 〜The BEST〜』と『The KIX-S 90's II 〜The BEST〜』のリリース後、ユニット活動停止し事実上の解散。
  • 2004年に浜口の呼びかけによりバンドK-SEEDを結成。このバンドにはグレート義太夫が参加している。

現在

現在は解散状態にあり、個人での活動となっている。

  • 浜口は2001年、Cutting edgeから「TSUKASA☆」の名前で、CDデビューし2枚のシングルを発表する。また、ミュージカルに出演し1998年・1999年ブロードウェイミュージカルRENT[7]を始め、東宝ミュージカル『ブラッド・ブラザース』にミセス・ジョンストン役として2年連続出演するなど活動の幅を拡げた。
  • 安宅は休業後、2005年頃から東京都杉並区と世田谷区にATAKA音楽教室をオープン。老若男女問わず多数の生徒に対してオーダーメイド方式でレッスンを行っている。公式ブログではライブ活動や卒業生のデビューライブの感想も報告されている。ATAKA音楽教室をオープン後は講師活動に専念している。

その他

ディスコグラフィ

シングル

発売日タイトル楽曲制作最高位
1st1992年7月21日また逢える…作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
4位
2nd1993年5月17日愛し過ぎてこわい作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
16位
3rd1993年11月22日もう一度TENDERNESS作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
23位
4th1994年2月14日LOVIN' YOU作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
19位
5th1994年9月28日抱いて…抱きしめて作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
15位
6th1994年10月26日MY LIFE作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:葉山たけし
25位
7th1995年4月17日NAKED WOMAN作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:高橋圭一 & KIX-S
19位
8th1995年8月21日自由に歩いて愛して作詞:安井かずみ
作曲:井上堯之
編曲:高橋圭一 & KIX-S
25位
9th1995年11月13日LOVE IN MY LIFE作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:高橋圭一 & KIX-S
30位
10th1996年5月21日Dynamite作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:高橋圭一 & KIX-S with MST
40位
11th1996年9月21日MOVING ON作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:KIX-S
23位
12th1997年4月23日FLOWER & FLOWER 〜はなとはな〜作詞:浜口司
作曲:井上慎二郎
編曲:土橋安騎夫
37位
13th1997年9月3日DO YA!作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:ファンキー末吉
65位
14th1997年11月21日EDEN作詞:浜口司
作曲:安宅美春
編曲:西脇辰弥
圏外

アルバム

オリジナル・アルバム

CDは全て廃盤であるが、『sunrise』(1997年)以外はダウンロード・ストリーミングで配信されている。

発売日タイトル最高位
1st1991年8月21日KIX-S77位
2nd1992年1月21日LES=BEAT37位
3rd1992年6月21日ONE NIGHT HEAVEN24位
4th1992年12月14日VIRGINITY14位
5th1994年3月22日MOTHER3位
6th1995年5月15日BODY4位
7th1996年2月21日GORGEOUS6位
8th1997年12月3日sunrise41位

ベスト・アルバム

発売日タイトル最高位
1st1998年9月23日The KIX-S 90's 〜The BEST〜34位
2nd1999年2月24日The KIX-S 90's II 〜The BEST〜圏外

ビデオ

発売日タイトル
1st1994年11月21日KIX-S/CLIP-S
2nd1996年12月16日KIX-S/CLIP-S II

タイアップ

楽曲タイアップ
ONE NIGHT HEAVENTBS『東京知恵熱ムスメ』エンディングテーマ
また逢える…フジテレビ系ドラマ『君のためにできること』挿入歌
愛し過ぎてこわいテレビ朝日系ドラマ『ララバイ刑事'93』主題歌
もう一度TENDERNESSテレビ朝日系アニメ『機動戦士Vガンダム』エンディングテーマ
LOVIN' YOUテレビ朝日系『お茶とUN』オープニングテーマ
抱いて…抱きしめてテレビ朝日系『Jリーグ A GOGO!!』テーマソング
MY LIFE秩父宮賜杯 第26回全日本大学駅伝対校選手権大会テーマソング
NAKED WOMANフジテレビ系『上岡龍太郎にはダマされないぞ!』エンディングテーマ
Moon Struck日本テレビ系『新装開店!SHOW by ショーバイ!!』エンディングテーマ
自由に歩いて愛してTBS系『歌いこみ音楽隊!』エンディングテーマ
LOVE IN MY LIFEテレビ朝日系月曜ドラマ・イン花嫁は16才!』挿入歌
Everybody! Shake It Buddy!フジテレビ系『とれたてガバット』エンディングテーマ
Dynamiteフジテレビ系『プロ野球ニュース』テーマソング
MOVING ONTBS系『COUNT DOWN TV』オープニングテーマ
FLOWER & FLOWER 〜はなとはな〜フジテレビ系『木曜の怪談 '97』オープニングテーマ
DO YA!ASAHI「フーパーズ・フーチ」CMソング
EDENオーストラリア政府観光局 CFイメージソング

関連項目

  • 浜口司
  • 安宅美春
  • 渡辺プロダクション
    • 渡辺音楽出版 - KIX-Sの原盤権ならびに音楽出版権を管理。尚、音楽出版権はビーイング共同プロデュース時の楽曲は両社で共同管理。
    • 渡辺ミキ - ワタナベエンターテインメントの代表取締役。
    • PYG - 1995年に発表した「自由に歩いて愛して」はPYGのオリジナル曲。
    • 吉田栄作 - 渡辺ミキが一番初めにプロデュースした俳優。吉田が主演ドラマの主題歌に起用された。
    • 鈴里真帆 - 渡辺ミキがKIX-Sと同時期に手掛けていた歌手。関連会社のマニアマニアに所属していた。
    • TRICERATOPS - 渡辺ミキがKIX-S休止後にプロデュースしたロックバンド。関連会社のマニアマニアから現在はTRINITY ARTISTに所属。
    • マニアマニア - Dreamixと同時期に渡辺ミキが代表していた芸能事務所。現在はワタナベエンターテイメントカレッジを運営する会社に業務変更され、所属タレントは関連会社のワタナベエンターテインメントもしくはTRINITY ARTISTに移籍している。
  • ビーイング
    • ビー企画室(旧:パスミュージック) - ビーイングの音楽出版会社。ビーイングがプロデュースしていた楽曲の出版権を、渡辺音楽出版と共同で管理。
    • Ading - ビーイングのA&Rを担当する会社。
    • 長戸大幸 - 音楽プロデューサー
    • B'z - 安宅美春のソロデビュー曲「孤独のRunaway」のサウンドプロデュースを手掛けた。
    • 明石昌夫 - 3rdアルバムまでアレンジを手掛けた。MANISHのサウンドプロデュースを手掛ける事になった為、長戸大幸の指示で関わらなくなる。
    • 葉山たけし - 明石昌夫と並んでアレンジを手掛けていたが、4thアルバム『VIRGINTY』以降は全面的にアレンジを手掛ける。
    • 大黒摩季 - 初期の楽曲のコーラスを務めた。
    • MANISH - ボーカルとキーボードによるロックユニット。活動当時は、混同される事が多かった。マネジメントはスターダストプロモーション
  • アポロン - デビューから1996年まで所属していたレコード会社。
  • BMG JAPAN(現:アリオラジャパン)
  • テレビ朝日ミュージック - ビー企画室と渡辺音楽出版と共同で、タイアップ楽曲の音楽出版権を管理。
  • ベッド・イン - KIX-Sと同じボーカルとギターによるロックユニット。影響を受けていると公言している。

編曲・サウンドアレンジ

参加ミュージシャン

脚注

外部リンク