JABAベーブルース杯争奪大会

JABAベーブルース杯争奪大会(JABAベーブルースはいそうだつたいかい)は、日本野球連盟の東海地区連盟が主催する社会人野球の大会である。社会人野球日本選手権大会の選考対象大会の1つである。

概要

毎年ゴールデンウィークに行われている地区連盟主催大会の1つであり、東海地区を中心とした12チームが優勝を争う。社会人野球では、都市対抗野球大会JABA東京スポニチ大会JABA九州大会に次ぐ歴史を持つ大会である。

当初は、全国各地区連盟の持ち回りによる主催で行われていたが、1969年の第23回大会からは東海地区連盟の主催大会となり、熱田球場をメインに原則、愛知県内球場で実施。1991年の第45回大会以降は岐阜県開催となって、岐阜市長良川球場大垣市大垣市北公園野球場で開催されている。

長年トーナメント方式で行われていたが、NPB中日ドラゴンズのファームチーム(二軍)が参加した2006年の第60回大会からは全12チームを3ブロックに分けた予選リーグを行った上で、各ブロックの1位チーム及び2位となったチームのうち成績上位1チームが決勝トーナメントで優勝を争う形式となった。

2010年から、社会人野球日本選手権大会の選考対象大会に加えられ、本大会の優勝チームは秋に開催される同大会への出場権を得る。なお、プロ野球チームが優勝した場合は、準優勝チームが所属する地区の最終予選通過枠が1つ増える(準優勝チームに本大会出場権は与えられない)。

優勝杯は、1947年に毎日新聞社のニューヨーク特派員が当時入院していたベーブ・ルースから直接サインをもらったものであり、大会名もその杯を争奪するものとされている。

歴代優勝チーム

年度(回)優勝チーム決勝戦スコア準優勝チーム備考
1947年(第1回)八幡製鐵10-0豊岡物産鳴海球場開催
1948年(第2回)愛知産業9-1大日本土木大阪開催
1949年(第3回)八幡製鐵6-5鐘紡高砂大阪開催
1950年(第4回)鐘淵化学7-6愛知産業長野開催
1951年(第5回)全藤倉11-1富士鉄室蘭桐生開催
1952年(第6回)八幡製鐵10-4三重交通大須球場開催
1953年(第7回)八幡製鐵4-3日本コロムビア川崎球場開催
1954年(第8回)大昭和製紙3-0八幡製鉄静岡草薙球場開催
1955年(第9回)日本石油1-0東洋紡富田川崎球場開催
1956年(第10回)日本石油3-2熊谷組川崎球場開催
1957年(第11回)熊谷組5-4ニッポンビール富山球場開催
1958年(第12回)八幡製鐵2-0日本生命室蘭富士鉄球場開催
1959年(第13回)日本鋼管10-6リッカーミシン富山球場開催
1960年(第14回)トキコ3-2日本コロムビア日立市会瀬野球場開催
1961年(第15回)新三菱重工名古屋3-2日本鋼管川崎球場開催
1962年(第16回)全鐘紡4-0丸善石油静岡草薙球場開催
1963年(第17回)大和証券8-5日立製作所盛岡市営球場開催
1964年(第18回)日本石油13-3日本生命富山球場開催
1965年(第19回)日本生命4-2日本石油福井市営球場開催
1966年(第20回)日本楽器3-0三菱重工神戸浜松市営球場開催
1967年(第21回)熊谷組12-3オール常磐いわき開催
1968年(第22回)熊谷組8-0日本鋼管札幌開催
1969年(第23回)大昭和製紙8-3日本石油
1970年(第24回)リッカーミシン2-1三菱重工名古屋
1971年(第25回)日産自動車5-0三菱名古屋
1972年(第26回)日本軽金属8-0新日鉄釜石
1973年(第27回)富士重工業3-2日産自動車
1974年(第28回)富士重工業6-3電電四国
1975年(第29回)西濃運輸3-2日本楽器
1976年(第30回)三菱名古屋2-1日産自動車
1977年(第31回)本田技研鈴鹿2-1電電北海道
1978年(第32回)日本鋼管5-0西濃運輸
1979年(第33回)日産自動車2-1本田技研鈴鹿
1980年(第34回)日本鋼管9-1新日鉄光
1981年(第35回)本田技研鈴鹿5-3日本鋼管
1982年(第36回)東芝2-0東芝府中
1983年(第37回)河合楽器7-2東芝
1984年(第38回)日本鋼管11-1電電四国
1985年(第39回)川崎製鉄千葉11-6本田技研熊本伊勢市営球場
1986年(第40回)三菱名古屋5-4NTT東海
1987年(第41回)東京ガス6-4日本通運
1988年(第42回)大昭和製紙5-4河合楽器熱田球場、瑞穂球場
1989年(第43回)西濃運輸8-6本田技研熱田球場、瑞穂球場
1990年(第44回)東京ガス9-3三菱自動車水島愛知・熱田球場、小牧球場で開催
1991年(第45回)日産自動車4-2河合楽器
1992年(第46回)西濃運輸2-1NTT信越
1993年(第47回)日産自動車5-3中山製鋼
1994年(第48回)日産自動車3-2トヨタ自動車
1995年(第49回)NTT北陸12-6三菱自動車岡崎
1996年(第50回)中山製鋼6-5松下電器
1997年(第51回)日本通運名古屋7-4松下電器
1998年(第52回)日産自動車12-3西濃運輸
1999年(第53回)JR東海8-5西濃運輸
2000年(第54回)三菱自動車川崎-
2001年(第55回)三菱ふそう川崎13-2三菱自動車岡崎決勝戦は7回コールド
2002年(第56回)三菱ふそう川崎4-1西濃運輸決勝は延長14回
2003年(第57回)シダックス5-0硬式野球クラブ 東海REX
2004年(第58回)サンワード貿易4-0東邦ガス
2005年(第59回)西濃運輸10-0東芝決勝戦は8回コールド
2006年(第60回)西濃運輸1-0デュプロ
2007年(第61回)かずさマジック6-2新日本石油ENEOS
2008年(第62回)西濃運輸8-1JR東海
2009年(第63回)中日ドラゴンズファーム4-1JR東海
2010年(第64回中日ドラゴンズファーム11-2西濃運輸同年から優勝チームに日本選手権への出場権が与えられる。
決勝戦は8回コールド。
2011年大会中止東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響のため中止となった[1][2]
2012年(第65回西濃運輸3-1王子製紙
2013年(第66回JR東海6-0NTT東日本
2014年(第67回東邦ガス8-5中日ドラゴンズファーム
2015年(第68回JFE西日本3-0中日ドラゴンズファーム
2016年(第69回中日ドラゴンズファーム2-1NTT東日本
2017年(第70回中日ドラゴンズファーム4-3東京ガス中日ドラゴンズファームが出場した最後の大会。
2018年(第71回西濃運輸5-4日立製作所長良川球場が改修に伴い使用できず、可児市KYBスタジアムにて代替開催。
2019年(第72回日本通運13-1ヤマハ決勝戦は7回コールド
2020年大会中止新型コロナウイルスの影響のため中止となった。
2021年(第73回トヨタ自動車5-3JFE西日本無観客試合
2022年(第74回鷺宮製作所7-0日立製作所決勝戦は7回コールド
2023年(第75回伏木海陸運送5-2三菱自動車岡崎決勝戦は10回タイブレーク

注釈

文献

関連項目