Cannon Lakeマイクロアーキテクチャ
Cannon Lake(キャノンレイク)とは、インテルによって開発されたマイクロプロセッサのコードネームである[1]。
生産時期 | 2017年から2020年まで |
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生産者 | インテル |
プロセスルール | 10nm |
アーキテクチャ | x64 |
マイクロアーキテクチャ | Palm Cove |
命令セット | x86-64, Intel 64 |
コア数 | 2 |
前世代プロセッサ | Kaby Lake |
次世代プロセッサ | Ice Lake |
L1キャッシュ | コアあたり64KiB (命令32+データ32) |
L2キャッシュ | コアあたり256KiB |
L3キャッシュ | コアあたり最大2MiB |
ブランド名 |
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概要
Cannon LakeはSkylakeのシュリンク版にあたり、インテルとして初めて10nmプロセスで製造された。AVX-512に対応し、AI用のアクセラレータが統合[2]されている。
当初計画の2015年出荷は年単位で延期され[3]、2017年においても動作デモ[4]やアナウンス[5][6]に留まった。最終的には2018年のCESで出荷を告げるものの[7]、第8世代Intel Coreプロセッサの一部として限定出荷されただけであった[8]。これは10nmプロセスの歩留まりが壊滅的で、目標のスペックを満たせなかったからである。
これまでインテルが掲げてきたチック・タック戦略は事実上崩壊し、ムーアの法則限界論を加熱させた[9]。
なお一般的なモバイル向けプロセッサ、およびデスクトップ向けプロセッサには14nmプロセスのまま性能を強化したCoffee Lakeが用意された。
その後、インテルは改良された10nm+にてIce Lakeの量産出荷を果たした。
特徴
- 10nmプロセス
- Palm Coveコア
- AVX-512及びIFMA,VBMI
- SHA-NI,UMIP
- Intel Gaussian & Neural Accelerator (GNA)
- LPDDR4/X-2400対応
Gen10 Graphics(使用不可)- 最大EU数72
- 共有L3キャッシュの増量
- HDMI 2.0
- DSC
- CNL-PCH
製品構成
モバイル向け
第10世代のGPUが搭載されたが、何らかの理由により無効にされた状態で出荷となっている[10]。
ブランド | 型番 | コア (スレッド) | CPU周波数(GHz) | GPU | L3 キャッシュ (MiB) | TDP (W) | cTDP (W) | 価格(USD) | |
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Base | ターボ ブースト | ||||||||
Core i3 | 8121U | 2 (4) | 2.2 | 3.2 | N/A | 4 | 15 | N/A | N/A |
デスクトップ向け
タブレット向け
Cannon Lake-Y[13]- 2コア
- GT2
- TDP 5.2W
サーバー向け
Cannon Lake-EP[14]- Purleyプラットフォーム
- Omni-Pathファブリック 2ポート
- 最大TDP 160W