2023年モナコグランプリ

2023年モナコグランプリ: 2023 Monaco Grand Prix)は、2023年のF1世界選手権の第7戦として、2023年5月28日モンテカルロ市街地コースにて開催。

モナコの旗 2023年モナコグランプリ
レース詳細
日程2023年シーズン第7戦
決勝開催日5月28日
開催地モンテカルロ市街地コース
モナコモンテカルロ
コース長3.337km
レース距離78周 (260.286km)
決勝日天候晴れのち雨
ポールポジション
ドライバー
タイム1:11.365
ファステストラップ
ドライバーイギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム1:15.650
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「Fomula 1 Grand Prix De Monaco 2023[1]

背景

タイヤ
ピレリが持ち込んだドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C3、ミディアム(黄):C4、ソフト(赤):C5の最もソフト寄りの組み合わせ。提供されるセット数はハード2、ミディアム3、ソフト8[2]
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用ウェット用
C3C4C5インターミディエイトフルウェット

(ハード)

(ミディアム)

(ソフト)

(小雨用)

(大雨用)
DRS:1箇所[3]※( )内は検知ポイント
  • DRS1:ターン19より18m先から(ターン16より80m先)

エントリーリスト

フリー走行

FP1[5]
2023年5月26日 13:30 CEST(UTC+2)

トップはカルロス・サインツ、2番手はフェルナンド・アロンソ、3番手にルイス・ハミルトンが続いた。前戦は中止となったため、マシンのアップデートを複数のチームが持ち込んだ。各車はミディアムやハードで周回を重ねた。残り25分でニコ・ヒュルケンベルグがヌーベルシケインに左リヤをヒットさせ、これにより走行ラインにデブリが散ったため赤旗中断となった。6分後に再開したが、残り4分でアレクサンダー・アルボンがターン1でクラッシュ、これによりセッションは終了した。

FP2[6]
2023年5月26日 17:00 CEST(UTC+2)

トップはマックス・フェルスタッペン、2番手にシャルル・ルクレール、3番手にサインツが続いた。FP1に続き、各車はハードやミディアムタイヤで周回を重ね、セッション後半にはほぼ全車がソフトタイヤで走行した。残り17分でサインツがターン15で右フロントをウォールにヒットさせ、その先でクラッシュ。それにより赤旗中断し5分後に再開。FP1の終盤でクラッシュしたアルボンのマシンは修復作業を終え走行を再開した。

FP3[7]
2023年5月27日 12:30 CEST(UTC+2)

トップはマックス・フェルスタッペン、2番手にセルジオ・ペレス、3番手にランス・ストロールが続いた。セッション開始7分でエステバン・オコンがトンネルのなかでストップしたが、再スタートしピットへ戻っため、セッションが中断することはなかった。残り10分でケビン・マグヌッセンがターン1で曲がりきれずにエスケープゾーンへ入った。その後、走行を再開したがマシンを停めたため、マシンの回収の為に一時、VSCが導入されたが間もなく解除された。その直後にルイス・ハミルトンがターン5でクラッシュ。セッションは6分を残して赤旗中断となり、そのままセッションは終了した。

予選

2023年5月27日 16:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[8]

ポールマックス・フェルスタッペンでシーズン3度目、モナコでは自身初の獲得。2番手にフェルナンド・アロンソ、3番手にシャルル・ルクレールが続いたが、ルクレールはのちに他車を妨害したとして3グリッド降格となった[9]

Q1では各車が2度目のタイム計測に入るなか、セルジオ・ペレスがターン1でクラッシュし、残り11分あまりで赤旗中断となる。バリアの交換により再開は10分後となった。Q1ではペレスとハース勢、ウィリアムズアルファロメオの各1台ずつが敗退した。Q2でもマシンが走るほどに路面が好転し、次々にタイム更新される展開が続いた。残り3分で暫定9番手のランド・ノリスはターン11,12でガードレールに接触し予選を終えた。Q2では5チームから1台ずつが敗退した。Q3でもこれまでと同様に路面が改善されるなか、残り3分からオコン、ルクレールが次々に最速タイムを更新し、残り2分でアロンソが暫定トップに立った。フェルスタッペンの最後のアタックは、セクター1,2では遅れたがセクター3でウォールに接触しながらも大幅にタイムを更新して1分11秒365を記録、アロンソを0.084秒上回った。

予選結果

順位No.ドライバーコンストラクターQ1Q2Q3Grid
11 マックス・フェルスタッペンレッドブル-ホンダ・RBPT1:12.3861:11.9081:11.3651
214 フェルナンド・アロンソアストンマーティン・アラムコ-メルセデス1:12.8861:12.1071:11.4492
316 シャルル・ルクレールフェラーリ1:12.9121:12.1031:11.4716
431 エステバン・オコンアルピーヌ-ルノー1:12.9671:12.2481:11.5533
555 カルロス・サインツフェラーリ1:12.7171:12.2101:11.6304
644 ルイス・ハミルトンメルセデス1:12.8721:12.1561:11.7255
710 ピエール・ガスリーアルピーヌ-ルノー1:13.0331:12.1691:11.9337
863 ジョージ・ラッセルメルセデス1:12.7691:12.1511:11.9648
922 角田裕毅アルファタウリ-ホンダ・RBPT1:12.6421:12.2491:12.0829
104 ランド・ノリスマクラーレン-メルセデス1:12.8771:12.3771:12.25410
1181 オスカー・ピアストリマクラーレン-メルセデス1:13.0061:12.39511
1221 ニック・デ・フリースアルファタウリ-ホンダ・RBPT1:13.0541:12.42812
1323 アレクサンダー・アルボンウィリアムズ-メルセデス1:12.7061:12.52713
1418 ランス・ストロールアストンマーティン・アラムコ-メルセデス1:12.7221:12.62314
1577 バルテリ・ボッタスアルファロメオ-フェラーリ1:13.0381:12.62515
162 ローガン・サージェントウィリアムズ-メルセデス1:13.11316
1720 ケビン・マグヌッセンハース-フェラーリ1:13.27017
1827 ニコ・ヒュルケンベルグハース-フェラーリ1:13.27918
1924 周冠宇アルファロメオ-フェラーリ1:13.52319
2011 セルジオ・ペレスレッドブル-ホンダ・RBPT1:13.85020
107% time: 1:17.453
ソース:[10][11]
  • ^1 - ルクレールは予選中に他車を妨害したため3グリッド降格のペナルティ[9]

決勝

2023年5月28日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[12]

優勝はマックス・フェルスタッペンでシーズン4勝目、通算39勝目。2位にフェルナンド・アロンソ、3位にエステバン・オコン

スタートタイヤはフェルスタッペンやオコンなどがミディアム、アロンソやカルロス・サインツなどがハード、周冠宇のみがソフトを選択。スタート直後に混乱はなかったがターン6で複数のマシンが接触し、セルジオ・ペレスほか3台のマシンがピットへ入りハードタイヤへ交換した。時折、マシン同士が接触する場面が見られたものの、レースはSCなどは発生することなく順調に進行。レースが折り返した頃からサーキット上空に曇り空が広がり始め、路面温度も低下。雨の予想からフェルスタッペンやアロンソなどはピットを先延ばしにした。51周目にジョージ・ラッセルが無線で雨が降ってきたことを伝え、ターン3から8にかけて雨が降り始めた。各車はピットへ向かいインターミディエイトへ履き替えた。56周目にランス・ストロールがウォールへヒットしリタイアした。9番手を走行していた角田裕毅の後方にランド・ノリスが接近したため、チーム側はペースアップを求めたが、角田はブレーキの不調を訴えた。その後の68,69周目にマクラーレン勢にかわされポイント圏外へ後退、さらにターン5でオーバーランしたことにより15番手まで後退した。フェルスタッペンは70周目のターン17でウォールへ接触したがダメージはなく、78周目には2番手のアロンソに対し27秒の差をつけてチェッカーを受けた。

レース結果

順位No.ドライバーコンストラクター周回数タイム/リタイア原因GridPts.
11 マックス・フェルスタッペンレッドブル-ホンダ・RBPT781:48:51.980125
214 フェルナンド・アロンソアストンマーティン・アラムコ-メルセデス78+27.921218
331 エステバン・オコンアルピーヌ-ルノー78+36.990315
444 ルイス・ハミルトンメルセデス78+39.062513FL
563 ジョージ・ラッセルメルセデス78+56.284810
616 シャルル・ルクレールフェラーリ78+61.89068
710 ピエール・ガスリーアルピーヌ-ルノー78+62.36276
855 カルロス・サインツフェラーリ78+62.39144
94 ランド・ノリスマクラーレン-メルセデス77+1 Lap102
1081 オスカー・ピアストリマクラーレン-メルセデス77+1 Lap111
1177 バルテリ・ボッタスアルファロメオ-フェラーリ77+1 Lap15
1221 ニック・デ・フリースアルファタウリ-ホンダ・RBPT77+1 Lap12
1324 周冠宇アルファロメオ-フェラーリ77+1 Lap19
1423 アレクサンダー・アルボンウィリアムズ-メルセデス77+1 Lap13
1522 角田裕毅アルファタウリ-ホンダ・RBPT76+2 Laps9
1611 セルジオ・ペレスレッドブル-ホンダ・RBPT77+2 Laps20
1727 ニコ・ヒュルケンベルグハース-フェラーリ76+2 Laps18
182 ローガン・サージェントウィリアムズ-メルセデス76+2 Laps16
1920 ケビン・マグヌッセンハース-フェラーリ70DNF17
Ret18 ランス・ストロールアストンマーティン・アラムコ-メルセデス53DNF14
ソース:[13][11]
  • ^FL - ファステストラップの1点を含む

第7戦終了時点のランキング

ワールド・チャンピオンシップ

コンストラクターズ・チャンピオンシップ
順位コンストラクターポイント1位との差
1 レッドブル-ホンダ・RBPT249
2 アストンマーティン・アラムコ-メルセデス120-129
3 メルセデス119-130
4 フェラーリ90-159
15 アルピーヌ-ルノー35-214
ソース:[14]

  • :いずれもトップ5まで掲載。

順位ドライバー獲得数
1 マックス・フェルスタッペン2
2 セルジオ・ペレス1
23 ルイス・ハミルトン1
14 ジョージ・ラッセル1
15 周冠宇1
ソース:[15]

  • :いずれもトップ5まで掲載。
  • :ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。

脚注

注釈

出典

前戦
2023年マイアミグランプリ
2023年エミリア・ロマーニャGPは中止。)
FIA F1世界選手権
2023年シーズン
次戦
2023年スペイングランプリ
前回開催
2022年モナコグランプリ
モナコグランプリ次回開催
2024年モナコグランプリ