2014年アジア競技大会におけるバスケットボール競技

2014年アジア競技大会におけるバスケットボール競技(2014ねんアジアきょうぎたいかいにおけるバスケットボールきょうぎ)は、大韓民国仁川広域市の三山ワールド体育館と華城総合競技タウン体育館(Hwaseong Sports Complex Indoor Arena)で2014年9月19日から10月4日にかけて開催された[1]。男女とも開催国の韓国が優勝した。

メダリスト

国・地域
1 韓国2002
2 イラン0101
中国0101
3 日本0022
Total2226
Event
男子 韓国

ムン・テジョン
パク・チャニ
ヤン・ドングン
キム・テスル
イ・ジョンヒョン
キム・ソニョン
チョ・ソンミン
梁熙鍾
金鋳城
ホ・イリョン
呉世根
キム・ジョンギュ

イラン

ロウズベー・アルガーバン
Sajjad Mashayekhi
Behnam Yakhchali
マーディ・カムラニー
Arman Zangeneh
Farid Aslani
ハメッド・アファグ
オーシン・サハキアン
アスガー・カルドウスト
モハッマド・ジャムシディ
サマド・ニックハ・バーラミ
ハメッド・ハッダディ

日本

石崎巧
小野龍猛
比江島慎
古川孝敏
太田敦也
辻直人
竹内公輔
田中大貴
張本天傑
富樫勇樹
金丸晃輔
竹内譲次

女子 韓国

Kim Dan-bi
Lee Mi-sun
Lee Kyung-eun
Park Hyejin
Kwak Jooyeong
Yang Jinhee
Beon Yeon-ha
Lim Yunghui
Ha Eun-joo
Kim Jungeun
Kang Youngsuk
Sin Jung-ja

中国

Liu Dan
Jin Weina
Yu Dong
Shi Shiufeng
Sun Xiaoyu
Shen Binbin
Ma Xueya
Ding Yuan
Zhang Fan
Yang Banban
Yang Hengyu
Jin Jiabao

日本

馬瓜エブリン
諏訪裕美
本川紗奈生
森ムチャ
川原麻耶
牛田悠理
町田瑠唯
三好南穂
加藤瑠倭
大沼美琴
渡邉亜弥
赤穂さくら

男子

組み合わせ

組み合わせ抽選は2014年8月21日に仁川で行われた。Pot1には2010年大会ベスト4の4チーム、Pot2には今大会に参加しているうち上位の4チームが入った。Pot1および2の8チームはシードされ、2次リーグから出場する。

シードチーム(2次リーグより出場)ノーシードチーム(1次リーグより出場)
Pot 1Pot 2Pot 3Pot 4Pot 5Pot 6

 中華人民共和国(14)
 韓国(27)
 イラン(17)
 日本(46)

 カタール(47)
 フィリピン(31)
 ヨルダン(28)
 チャイニーズタイペイ(44)

 モンゴル
 サウジアラビア(76)

 カザフスタン(52)
 香港(69)

 クウェート(70)
 パレスチナ

 インド(61)
 モルディブ

()は2014年9月14日付FIBAランク。

予選1次リーグ

予選2次リーグへ進出

グループA

チーム試合得失差勝点
 クウェート330279190+896
 モンゴル321279213+665
 香港312257212+454
 モルディブ303143343-2003
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月20日14:00  モンゴル8617-2128-2114-1227-2377  香港
9月20日16:15  クウェート11630-1029-732-1325-1444  モルディブ
9月21日14:00  香港6515-2019-2022-199-2281  クウェート
9月21日16:15  モルディブ5410-157-3615-3422-27112  モンゴル
9月22日14:00  クウェート8225-2416-1717-2224-1881  モンゴル
9月22日16:15  香港11537-1217-533-1028-1845  モルディブ

グループB

チーム試合得失差勝点タイブレーク
 インド321236183+5351–1 1.097
 カザフスタン321222189+3351–1 1.079
 サウジアラビア321211227−1651–1 0.846
 パレスチナ303180250−703
月日開始時間チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月20日14:00  サウジアラビア5917-1512-2017-2513-2989  カザフスタン
9月20日16:15  パレスチナ496-2017-2018-288-2189  インド
9月21日14:00  カザフスタン7222-712-618-1720-2050  パレスチナ
9月21日16:15  インド6713-1914-2119-1921-1473  サウジアラビア
9月22日14:00  パレスチナ7118-1722-1721-2910-1689  サウジアラビア
9月22日16:15  カザフスタン6114-2417-2319-2211-1180  インド

予選2次リーグ

準々決勝へ進出

グループC

チーム試合得失差勝点
 中華人民共和国220135117+184
 カザフスタン211133144−113
 チャイニーズタイペイ202126133−72
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月23日14:00  チャイニーズタイペイ6814-2316-1713-925-2574  カザフスタン
9月24日14:00  カザフスタン597-195-2022-1525-2276  中華人民共和国
9月25日14:00  中華人民共和国5917-1013-1217-1612-2058  チャイニーズタイペイ

グループD

チーム試合得失差勝点
 韓国220188136+524
 モンゴル211150164−143
 ヨルダン202117161−442
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月23日18:30  ヨルダン7418-1415-2118-2823-2083  モンゴル
9月24日18:30  モンゴル6721-1817-2112-3017-2190  韓国
9月25日18:30  韓国9818-832-1724-1724-2769  ヨルダン

グループE

チーム試合得失差勝点
 イラン220144104+404
 フィリピン211148144+43
 インド202117161−442
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月23日14:00  フィリピン8515-1522-2219-1920-2176  インド
9月24日14:00  インド4116-2212-168-205-1876  イラン
9月25日14:00  イラン6829-177-1714-1918-1063  フィリピン

グループF

チーム試合得失差勝点
 カタール220151140+114
 日本211160147+133
 クウェート202144168−242
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月23日18:30  カタール7921-1622-1619-1417-2369  クウェート
9月24日18:30  クウェート7519-2513-3020-2223-1289  日本
9月25日18:30  日本7122-219-1825-1915-1472  カタール

準々決勝

決勝ラウンド進出
5位-8位決定戦へ

グループG

チーム試合得失差勝点
 イラン330264195+696
 日本321234224+105
 中華人民共和国312247221+264
 モンゴル303206311−1053
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月26日14:00  中華人民共和国10832-1818-1729-1129-2167  モンゴル
9月26日18:30  イラン8216-1529-2216-921-1359  日本
9月27日14:00  モンゴル6920-2517-2716-3716-18107  イラン
9月27日18:30  日本7914-2119-2121-1925-1172  中華人民共和国
9月28日15:15  イラン7522-1313-1321-1819-2367  中華人民共和国
9月28日19:45  モンゴル7023-2913-2018-2216-2596  日本

グループH

チーム試合得失差勝点タイブレーク
 韓国330239213+266
 カザフスタン312190201−1141–1 1.048
 カタール312192198−641–1 1.008
 フィリピン312230239−941–1 0.951
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月26日14:00  カザフスタン605-2021-2214-1520-2077  韓国
9月26日18:30  フィリピン6819-1920-1712-2017-2177  カタール
9月27日14:00  韓国9718-2226-2927-2126-2395  フィリピン
9月27日18:30  カタール5714-1214-1114-2515-1765  カザフスタン
9月28日15:15  フィリピン6714-821-1317-1815-2665  カザフスタン
9月28日19:45  韓国6512-1720-1617-1216-1358  カタール

順位決定戦

予備戦5位決定戦
      
9月29日 – Samsan  
  モンゴル78
  カタール87 
 10月1日 – Samsan
  カタール60
   中国70
 
3位決定戦
9月29日 – Hwaseong10月1日 – Hwaseong
  中国78  モンゴル68
  フィリピン71   フィリピン84
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月29日16:15 モンゴル7824-1914-2318-2322-2287 カタール
9月29日16:15 中国7821-1721-1723-1913-1871 フィリピン
10月1日15:15 モンゴル6821-189-2025-2513-2184 フィリピン
10月1日15:15 カタール6010-2920-1613-1617-970 中国

決勝ラウンド

準決勝決勝
      
10月1日 – Samsan  
  日本63
  韓国71 
 10月3日 – Samsan
  韓国79
   イラン77
 
3位決定戦
10月1日 – Hwaseong10月3日 – Samsan
  イラン80  日本76
  カザフスタン78   カザフスタン72
  • 準決勝
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月1日19:45 日本6320-1814-169-1520-2271 韓国
10月1日19:45 イラン8023-2225-2016-2216-1478 カザフスタン
  • 3位決定戦
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月3日16:00 日本7620-2222-1515-1919-1672 カザフスタン
  • 決勝
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月3日18:15 韓国7925-1617-2016-2521-1677 イラン

最終順位

順位チームPldWL
 韓国770
 イラン761
 日本743
4  カザフスタン1046
5  中華人民共和国752
6  カタール743
7  フィリピン734
8  モンゴル1037
9  チャイニーズタイペイ202
10  クウェート532
11  ヨルダン202
12  インド523
13  サウジアラビア321
14  香港312
15  パレスチナ303
16  モルディブ303

女子

日本は同時期に開催される2014年女子バスケットボール世界選手権にも出場するため、アジア大会へは若手主体のチームを派遣している[1]。逆に韓国は地元開催のアジア大会に主力を投入している。

出場チーム

予選ラウンドより出場ファイナルラウンドより出場

 香港
 カザフスタン
 モンゴル
 ネパール
 カタール

 中華人民共和国
 韓国
 日本
 チャイニーズタイペイ
 タイ王国
 インド

予選ラウンド

上位2チームが決勝ラウンドに進出。カタールは初戦開始前にヒジャブの着用を禁止されたため棄権した。

チーム試合得失差勝点タイブレーク
 モンゴル431240163+7771–1 1.182
 カザフスタン431260167+9371–1 1.015
 香港431245173+7271–1 0.834
 ネパール413125287−1625
 カタール404080-800
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月23日16:15  モンゴル6417-2217-1018-2112-1568  香港
9月23日16:15  カザフスタン10129-423-1027-1127-1035  ネパール
9月24日16:15  香港5318-199-1714-2512-2081  カザフスタン
9月24日16:15  カタール020  モンゴル
9月25日16:15  ネパール200  カタール
9月25日16:15  モンゴル7924-1616-925-914-1953  カザフスタン
9月26日16:15  カタール020  カザフスタン
9月26日16:15  香港10430-1036-320-518-1028  ネパール
9月27日16:15  ネパール425-2513-1812-912-2577  モンゴル
9月27日16:15  香港200  カタール

決勝ラウンド

 
準々決勝準決勝決勝
 
          
 
9月28日 – Samsan
 
 
 中華人民共和国 71
 
10月1日 – Samsan
 
 カザフスタン 57
 
 中華人民共和国 75
 
9月28日 – Hwaseong
 
 チャイニーズタイペイ 63
 
 チャイニーズタイペイ 98
 
10月2日 – Samsan
 
 タイ王国 44
 
中国64
 
9月28日 – Samsan
 
韓国70
 
 日本 70
 
10月1日 – Hwaseong
 
 インド 37
 
 日本 53
 
9月28日 – Hwaseong
 
 韓国 583位決定戦
 
 韓国 124
 
10月2日 – Samsan
 
 モンゴル 41
 
中華台北59
 
 
日本61
 
順位決定予備戦5位決定戦
      
9月29日 – Samsan  
   カザフスタン62
   タイ王国49 
 10月1日 – Hwaseong
   カザフスタン68
    インド47
 
3位決定戦
9月29日 – Hwaseong10月1日 – Samsan
   インド68   タイ王国74
   モンゴル50    モンゴル59
  • 準々決勝
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月28日13:00  中華人民共和国7122-1119-1516-1714-1457  カザフスタン
9月28日13:00  インド375-1513-219-2210-1270  日本
9月28日17:30  チャイニーズタイペイ9828-1025-1225-820-1444  タイ王国
9月28日17:30  モンゴル4112-287-327-3215-32124  韓国
  • 順位決定戦
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
9月29日14:00  カザフスタン6214-1820-811-817-1549  タイ王国
9月29日14:00  インド6819-1414-922-1513-1250  モンゴル
10月1日13:00  タイ王国7421-1317-1820-1516-1359  モンゴル
10月1日13:00  カザフスタン6815-1221-1019-413-2147  インド
  • 準決勝
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月1日17:30  中華人民共和国7517-2120-1216-1122-1963  チャイニーズタイペイ
10月1日17:30  日本5312-99-1722-1810-1458  韓国
  • 3位決定戦
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月2日16:00 中華台北5913-1520-1616-610-2461 日本
  • 決勝戦
月日時刻チーム得点1Q2Q3Q4QOT得点チーム
10月2日18:00 中国6419-1816-1520-2112-1670 韓国

最終順位

順位チームPldWL
 韓国330
 中華人民共和国321
 日本321
4  チャイニーズタイペイ312
5  カザフスタン752
6  インド312
7  タイ王国312
8  モンゴル734
9  香港431
10  ネパール413
11  カタール404

ヒジャブ着用問題

  • 2014年9月24日、2014年アジア競技大会の女子バスケットボールで、イスラム教徒の女性が髪などを覆うヒジャブの着用を禁じられたため、カタール代表が試合を放棄した。モンゴルとの試合直前になって大会関係者から禁止を伝えられたという。大会の公式情報ページで、アマル・モハメド選手は「大会前は着用可能と聞いていた。禁止の理由が分からない。大会側が決定を変えるまで試合には出ない」と述べた。試合は規定により20-0でモンゴルの勝利となった。[2]
  • 大会組織委員会の広報担当者は「組織委としては着用をOKしたはず。問題を調査しているが、国際バスケットボール連盟のルールに抵触するようだ」と話した。国際バスケットボール連盟FIBA)の規定では、他の選手を負傷させる恐れがあるとしてヘアアクセサリーなどを原則として禁じている。そのルールにヒジャブが抵触すると判断された。[2][3]
  • カタールのある女子選手は「全てのイスラム圏のチームがプレーできるよう、国際連盟を動かすためにここに来た。明確な態度を示さないといけない」とコメントし、最初から問題提起を目的とした行動だったことを示唆した。日本バスケットボール協会の関係者も「今回の件は一石を投じたと思う」と受け止めた。[3]
  • アジアにはキリスト教、イスラム教、仏教など多くの宗教が存在する。その中で開かれているスポーツの祭典で起きた騒ぎに、アジア・オリンピック評議会(OCA)は「選手の権利が最優先されるべきだ」などと選手を擁護する声明を出した。[2]
  • なお、サッカー、バレーボールをはじめとした他の競技では試合中のベール着用が認められている。[4]
  • 国際バスケットボール連盟(FIBA)は9月初め「ヒジャブなどを2年間のトライアル期間中認める」としたが、国際大会での扱いについては、明確な姿勢を示していなかった。カタールチーム代表Al-Jabir氏は、「試合を放棄したのではなく、試合することを許されなかった」と答え、「(大会組織委員会は)女性参加を推進している一方で、ヒジャブを着用したイスラム女性の参加を妨げている」と主催側を批判した(『Newsobserver』)。またバスケットボール専門家のHabeeba Husain氏は、実際の障壁となるのは「ヒジャブ」ではなく、「ヒジャブ」に体する間違った認識だ、と指摘している(『Patheos』)。[5]

脚注