2011年のカタルーニャグランプリ

2011年のカタルーニャグランプリは、ロードレース世界選手権2011年シーズン第5戦として、6月3日から5日までスペインカタロニア・サーキットで開催された。

カタルーニャ州の旗   2011年のカタルーニャグランプリ
レース詳細
2011年のロードレース世界選手権 全18戦中第5戦
決勝日2011年6月5日
開催地カタロニア・サーキット
開催コース常設サーキット
4.655km
MotoGP
ポールポジションファステストラップ
イタリアの旗 マルコ・シモンチェリオーストラリアの旗 ケーシー・ストーナー
1:42.4131:43.084
表彰台
1. オーストラリアの旗 ケーシー・ストーナー
2. スペインの旗 ホルヘ・ロレンソ3. アメリカ合衆国の旗 ベン・スピーズ


Moto2
ポールポジションファステストラップ
ドイツの旗 ステファン・ブラドルイギリスの旗 ブラッドリー・スミス
1:46.7531:47.762
表彰台
1. ドイツの旗 ステファン・ブラドル
2. スペインの旗 マルク・マルケス3. スペインの旗 アレックス・エスパルガロ


125 cc
ポールポジションファステストラップ
スペインの旗 ニコラス・テロルフランスの旗 ヨハン・ザルコ
1:51.2811:52.621
表彰台
1. スペインの旗 ニコラス・テロル
2. スペインの旗 マーベリック・ビニャーレス3. ドイツの旗 ジョナス・フォルガー


概要

125ccクラス

125ccクラス予選では、ポイントリーダーのニコラス・テロルが3戦連続となるポールポジションを獲得、2番手にエクトル・ファウベル、3番手にマーベリック・ビニャーレスと続き、フロントロウのメンバーは前戦と同じになった[1]

日曜日は朝方に雨が降り、決勝レースは徐々に乾いていく路面での戦いとなった。序盤はテロル、ビニャーレス、ヨハン・ザルコの3人がトップ争いを展開、終盤はビニャーレスが徐々にタイムを落としてテロルとザルコのマッチレースとなった。ファイナルラップの最終コーナー立ち上がり、2番手に付けていたザルコがテロルのインを差し、テロルは縁石の外側のダートにまでラインを外してタイムをロスし、ザルコがトップでチェッカーフラッグを受けた。ところがこのオーバーテイクの際にザルコがテロルを肘で押し出していたことが危険行為と判断され、20秒のタイムペナルティが課せられた。この結果テロルがシーズン4勝目を挙げることとなり、2位ビニャーレス、3位ジョナス・フォルガーと続き、ザルコは6位に終わった。

ポイントランキングでは、トップのテロルが2番手のサンドロ・コルテセ(今回4位)との差を48ポイントにまで広げた[2]

Moto2クラス

Moto2クラス予選では、ポイントリーダーのステファン・ブラドルが開幕から5戦連続でポールポジションを獲得、2番グリッドには地元アレックス・エスパルガロ、3番グリッドには前年のカタルーニャGPの勝者である高橋裕紀が続いた[3]

決勝レースではブラドルが一度もトップの座を譲ることなく、終盤には独走状態を築いてシーズン3勝目を挙げた。2位は前戦の勝者マルク・マルケス、3位にはアレックス・エスパルガロが入り、自身GP初の表彰台に立った。高橋裕紀は8位走行中の6周目、前方を走っていたトーマス・ルティハイサイドに巻き込まれる形で転倒リタイヤとなった。またフリアン・シモンが2位走行中の16周目にケナン・ソフォーグルに追突されて転倒リタイヤ、右足の脛骨腓骨複雑骨折する重傷を負い、このあと3戦の欠場を強いられることとなった[4]

ポイントランキングではブラドルがリードを広げ、43ポイント差のランキング2番手には今回4位だったシモーネ・コルシが浮上した[5]

MotoGPクラス

MotoGPクラスでは前戦のクラッシュで右鎖骨を骨折したダニ・ペドロサが欠場、また金曜日のフリー走行ではモンスター・ヤマハ・テック3コーリン・エドワーズも単独転倒で右鎖骨を骨折し、予選・決勝は15人のライダーで争われることとなった[6]

土曜日の予選ではマルコ・シモンチェリがクラス初のポールポジションを獲得[7]。前戦のクラッシュの当事者であるシモンチェリはこの週にレースディレクションの聴取を受け、前戦でのミスを認めて今後同様のことを繰り返さない旨の反省の弁を述べていた[8]

日曜日の決勝では2周目にトップに立ったケーシー・ストーナーが後続との差を徐々に広げ、2連勝・シーズン3勝目を挙げた。2位にはホルヘ・ロレンソ、3位にはベン・スピーズヤマハワークスの2人が続いた。シモンチェリはスタートに失敗し、その後もペースが上がらず6位に終わった[9]。チームメイトの青山博一は4周目にランディ・ド・プニエと接触してシーズン初となる転倒リタイヤを喫した。

ポイントランキングでは、2番手のストーナーがトップのロレンソとの差を7ポイントにまで詰めてきた[10]

MotoGPクラス決勝結果

順位Noライダーマニュファクチャラー周回タイム/リタイヤグリッドポイント
127 ケーシー・ストーナーホンダ2543:19.779225
21 ホルヘ・ロレンソヤマハ25+2.403320
311 ベン・スピーズヤマハ25+4.291416
44 アンドレア・ドヴィツィオーゾホンダ25+5.255513
546 バレンティーノ・ロッシドゥカティ25+7.371711
658 マルコ・シモンチェリホンダ25+11.831110
735 カル・クラッチローヤマハ25+26.48369
869 ニッキー・ヘイデンドゥカティ25+33.24388
965 ロリス・カピロッシドゥカティ25+43.092137
1017 カレル・アブラハムドゥカティ25+43.113156
118 エクトル・バルベラドゥカティ25+44.224105
1219 アルバロ・バウティスタスズキ25+45.23994
1324 トニ・エリアスホンダ25+58.268143
Ret14 ランディ・ド・プニエドゥカティ3衝突12
Ret7 青山博一ホンダ3衝突11
DNS5 コーリン・エドワーズヤマハ負傷

Moto2クラス決勝結果

順位Noライダーマニュファクチャラー周回タイム/リタイヤグリッドポイント
165 ステファン・ブラドルカレックス2341:38.888125
293 マルク・マルケススッター23+4.141520
340 アレックス・エスパルガロポンス カレックス23+8.409216
43 シモーネ・コルシFTR23+10.3311513
54 ランディ・クルメナッハカレックス23+11.6611911
615 アレックス・デ・アンジェリスモトビ23+12.3832010
734 エステベ・ラバトFTR23+12.60299
836 ミカ・カリオスッター23+13.46778
968 ヨニー・エルナンデスFTR23+16.612217
1076 マックス・ノイキルヒナーMZ-RE ホンダ23+16.735246
1145 スコット・レディングスッター23+17.031115
1251 ミケーレ・ピロモリワキ23+18.460144
1325 アレックス・バルドリーニスッター23+22.933273
1419 ザビエル・シメオンテック323+23.416302
1529 アンドレア・イアンノーネスッター23+23.449221
1644 ポル・エスパルガロFTR23+24.07025
1771 クラウディオ・コルティスッター23+24.11118
1831 カルメロ・モラレスモリワキ23+25.35123
1938 ブラッドリー・スミステック323+29.2496
2053 バレンティン・デビーズFTR23+35.07726
2164 サンティアゴ・エルナンデスFTR23+41.66634
2213 アンソニー・ウエストMZ-RE ホンダ23+52.10331
2316 ジュール・クルーセルスッター23+1:02.49210
2449 ケブ・コフランFTR23+1:16.29432
Ret80 アクセル・ポンスポンス カレックス18アクシデント16
Ret60 フリアン・シモンスッター15衝突8
Ret54 ケナン・ソフォーグルスッター15衝突17
Ret77 ドミニク・エガータースッター15アクシデント12
Ret21 ハビエル・フォレススッター11棄権13
Ret75 マティア・パシーニFTR7アクシデント33
Ret12 トーマス・ルティスッター5衝突4
Ret72 高橋裕紀モリワキ5衝突3
Ret63 マイク・ディ・メッリオテック35アクシデント29
Ret39 ロベルティーノ・ピエトリスッター3棄権28
Ret95 マシェル・アル・ナイミモリワキ2棄権36
Ret9 ケニー・ノエスFTR0アクシデント35
DNS14 ラタパー・ウィライローFTR負傷
DNS88 リカルド・カルダスモリワキ負傷

125ccクラス決勝結果

順位Noライダーマニュファクチャラー周回タイム/リタイヤグリッドポイント
118 ニコラス・テロルアプリリア2242:29.647125
225 マーベリック・ビニャーレスアプリリア22+10.356320
394 ジョナス・フォルガーアプリリア22+15.260716
411 サンドロ・コルテセアプリリア22+15.670613
57 エフレン・バスケスデルビ22+15.942511
65 ヨハン・ザルコデルビ22+19.7581410
755 エクトル・ファウベルアプリリア22+26.49029
833 セルヒオ・ガデアアプリリア22+26.68198
926 アドリアン・マルティンアプリリア22+36.134107
1084 ヤコブ・コーンフェールアプリリア22+36.776156
1152 ダニー・ケントアプリリア22+37.936115
1296 ルイ・ロッシアプリリア22+1:10.840214
1331 ニクラス・アジョアプリリア22+1:11.704233
1410 アレクシ・マスボーKTM22+1:11.798172
1523 アルベルト・モンカヨアプリリア22+1:15.709121
1677 マルセル・シュロッターマヒンドラ22+1:22.00520
1753 ジャスパー・イウェマアプリリア22+1:25.45713
183 ルイジ・モルシアーノアプリリア22+1:25.62822
1943 ストゥーラ・ファーガーハウグアプリリア22+1:55.29629
2043 フランチェスコ・マウリエロアプリリア22+1:55.38227
2130 ジュリアン・ペドーネアプリリア22+1:55.48828
2256 ピーター・セベスティエンKTM21+1 Lap30
2328 ジュゼップ・ロドリゲスアプリリア21+1 Lap25
2486 Kevin Hanusホンダ21+1 Lap33
2515 シモーネ・グロツキーアプリリア21+1 Lap18
2671 ジョン・マクフィーアプリリア20+2 Laps26
2736 ホアン・ペレロアプリリア20+2 Laps31
2817 テイラー・マッケンジーアプリリア20+2 Laps34
2919 アレッサンドロ・トヌッチアプリリア20+2 Laps32
Ret39 ルイス・サロムアプリリア16アクシデント8
Ret99 ダニー・ウェブマヒンドラ0衝突14
Ret44 ミゲル・オリベイラアプリリア0衝突16
Ret63 ズルファミ・カイルディンデルビ0衝突19
Ret21 ハリー・スタフォードアプリリア0衝突24

注釈

  1. ^ – ヨハン・ザルコはファイナルラップのオーバーテイク時の行為がルール違反に問われ、20秒のタイムペナルティが課せられた。

脚注

参考文献


前戦
2011年のフランスグランプリ
ロードレース世界選手権
2011年シーズン
次戦
2011年のイギリスグランプリ
前回開催
2010年のカタルーニャグランプリ
カタルーニャグランプリ次回開催
2012年のカタルーニャグランプリ