2004年イギリスグランプリ

2004年イギリスグランプリ (Foster's British Grand Prix) は、2004年F1世界選手権の第11戦として、2004年7月11日にシルバーストン・サーキットで開催された。

イギリスの旗 2004年イギリスグランプリ
レース詳細
2004年F1世界選手権全18戦の第11戦
The Silverstone Circuit modified in 2000
The Silverstone Circuit modified in 2000
日程2004年シーズン
決勝開催日7月11日
正式名称Foster's British Grand Prix[1]
開催地シルバーストン・サーキット
イギリスバッキンガムシャーおよびノーザンプトンシャー
コースPermanent Road Facility
コース長5.141
レース距離308.355
決勝日天候Dry
ポールポジション
ドライバーマクラーレン-メルセデス
タイム1:18.233
ファステストラップ
ドライバードイツの旗 ミハエル・シューマッハフェラーリ
タイム1:18.739 (14周目)
決勝順位
優勝フェラーリ
2位マクラーレン-メルセデス
3位フェラーリ

グランプリ前~グランプリ中

グランプリ開幕前にロンドン市街地コースをF1マシンが走るというイベントを開催。ルノーおよびザウバーの2チームをのぞく全チームがリージェントストリートを区切って作られた特設コースでF1を走らせた。ほとんどのチームは現役のドライバーを出走させたが、ジョーダンは1992年のワールドチャンピオン、ナイジェル・マンセルを走らせ、ジャガーもマーティン・ブランドルを走らせている。また、ミナルディはご自慢の2シーターF1を走らせた。

グランプリウィークエンドにトヨタは来シーズンのラルフ・シューマッハの加入を発表したが、本人はアメリカGPの事故の後、このレースにも出走せず、マルク・ジェネが代わりに参戦する。

レース前にミナルディのスポーティングディレクター、ジョン・ウォルトンが心臓発作により、47歳で亡くなった。ミナルディは全スポンサーからの同意を取りつけ、スポンサーロゴをマシンから外し、故人を追悼するメッセージをマシンに掲載した。しかしながらそのことが原因でメインスポンサーのウィラックスがのちにチームから離脱することになった。

予選

予選1回目はバトンがトップタイムだった。シューマッハは予選1回目でスピンを喫したが、これは午後は雨が降る可能性があるということで、トップチームはあえて遅く走り、本予選の出走順番を早めたというものであるが、予選中は雨は降らなかった。

フィジケラはエンジントラブルが発生、予選を走らず予選最下位となった。

順位Noドライバーコンストラクタータイム[2]
16 キミ・ライコネンマクラーレン-メルセデス1:18.233
22 ルーベンス・バリチェロフェラーリ1:18.305+0.072
39 ジェンソン・バトンB・A・R-ホンダ1:18.580+0.347
41 ミハエル・シューマッハフェラーリ1:18.710+0.477
57 ヤルノ・トゥルーリルノー1:18.715+0.482
68 フェルナンド・アロンソルノー1:18.811+0.578
75 デビッド・クルサードマクラーレン-メルセデス1:19.148+0.915
83 ファン・パブロ・モントーヤウィリアムズ-BMW1:19.378+1.145
910 佐藤琢磨B・A・R-ホンダ1:19.688+1.455
1014 マーク・ウェバージャガー-コスワース1:20.004+1.771
1112 フェリペ・マッサザウバー-ペトロナス1:20.202+1.969
1217 オリビエ・パニストヨタ1:20.335+2.102
134 マルク・ジェネウィリアムズ-BMW1:20.335+2.102
1416 クリスチアーノ・ダ・マッタトヨタ1:20.545+2.312
1515 クリスチャン・クリエンジャガー-コスワース1:21.559+3.326
1619 ジョルジオ・パンターノジョーダン-フォード1:22.458+4.225
1718 ニック・ハイドフェルドジョーダン-フォード1:22.677+4.444
1820 ジャンマリア・ブルーニミナルディ-コスワース1:23.437+5.204
1921 ゾルト・バウムガルトナーミナルディ-コスワース1:24.117+5.884
2011 ジャンカルロ・フィジケラザウバー-ペトロナスno timeno time

決勝

レースはライコネンが独走する。シューマッハはバリチェロやバトンの後ろにつけていたが、シューマッハはほかのドライバーの多くが3ストップ作戦で挑んでいたなか、2ストップ作戦であった。ライコネンが1回目のピットインの後シューマッハがトップに立つと、それ以後はもうライコネンには優勝のチャンスは残っていなかった。レース半ばでミナルディのバウムガルトナーはエンジンを壊してリタイヤしてしまった。

レース終盤、トゥルーリが大クラッシュする。彼のルノーはコントロールを失って高速ブリッジコーナーを過ぎ、タイヤが壁に衝突した。車は横転しグラベルで停止した。酷い事故であったがドライバーにはけがはなかった。これによりレースはセーフティカーが導入され、3ストップ勢が最後のピットインを行った。

レースはそのままシューマッハが優勝し、通算80勝目をあげた。ライコネンは2位となったが、ライコネンとマクラーレンは今シーズン初の表彰台を手にした。3位にはバリチェロが入った。フィジケラの6位はマシントラブルで予選出走を取りやめてからの6位フィニッシュで驚異的であった。

ラルフ・シューマッハの代役ジェネは12位に終わり、チームは次戦ドイツグランプリからアントニオ・ピッツォニアを起用することを決めた。結果的にこのレースがジェネの最後の出走となった。

順位Noドライバーチーム周回タイムグリッドポイント
11 ミハエル・シューマッハフェラーリ601:24:42.700410
26 キミ・ライコネンマクラーレン-メルセデス60+2.13018
32 ルーベンス・バリチェロフェラーリ60+3.11426
49 ジェンソン・バトンB・A・R-ホンダ60+10.68335
53 ファン・パブロ・モントーヤウィリアムズ-BMW60+12.17374
611 ジャンカルロ・フィジケラザウバー-ペトロナス60+12.888203
75 デビッド・クルサードマクラーレン-メルセデス60+19.66862
814 マーク・ウェバージャガー-コスワース60+23.70191
912 フェリペ・マッサザウバー-ペトロナス60+24.02310 
108 フェルナンド・アロンソルノー60+24.83516 
1110 佐藤琢磨B・A・R-ホンダ60+33.7368 
124 マルク・ジェネウィリアムズ-BMW60+34.30311 
1316 クリスチアーノ・ダ・マッタトヨタ59+1 Lap12 
1415 クリスチャン・クリエンジャガー-コスワース59+1 Lap13 
1518 ニック・ハイドフェルドジョーダン-フォード59+1 Lap15 
1620 ジャンマリア・ブルーニミナルディ-コスワース56+4 Laps18 
リタイア19 ジョルジオ・パンターノジョーダン-フォード47スピン14 
リタイア7 ヤルノ・トゥルーリルノー39サスペンション/アクシデント5 
リタイア21 ゾルト・バウムガルトナーミナルディ-コスワース29エンジン19 
リタイア17 オリビエ・パニストヨタ16消火器17 

第11戦終了時点でのランキング

  • 太字は理論上ワールドチャンピオンの可能性あり

コンストラクターズ・チャンピオンシップ
順位コンストラクターポイント
1 フェラーリ174
2 ルノー79
3 B・A・R-ホンダ67
4 ウィリアムズ-BMW41
5 マクラーレン-メルセデス32

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注

前戦
2004年フランスグランプリ
FIA F1世界選手権
2004年シーズン
次戦
2004年ドイツグランプリ
前回開催
2003年イギリスグランプリ
イギリスグランプリ次回開催
2005年イギリスグランプリ

西経1度01分01秒 / 北緯52.07861度 西経1.01694度 / 52.07861; -1.01694