類設計室

株式会社類設計室(るいせっけいしつ)は、日本の組織系建築設計事務所である。建築設計の他、大阪府内を中心とした学習塾類塾」の運営を主な事業としている[2][3]

株式会社類設計室
RUI SEKKEISHITSU co.,ltd.
本社外観
本社外観
本社外観
種類株式会社
本社所在地日本の旗 日本
大阪本社 532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島4-3-2類ビル
東京本社 144-0052
東京都大田区蒲田5-38-3蒲田朝日ビル
本店所在地532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島4丁目3番2号
設立1972年[1]
業種サービス業
法人番号4120001059193 ウィキデータを編集
事業内容建築設計
教育、学習支援業
農業
ポスティング
建築物管理
代表者阿部紘(代表取締役社長)[1]
資本金9,900万円[1]
売上高55.4億円(2023年3月決算)[1]
従業員数355名[1]
外部リンクhttps://www.rui.ne.jp/
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2001 - 2023年に、運営する投稿型ウェブサイト「るいネット」で、様々な疑似科学陰謀論を拡散した[3][4][5]。また、新型コロナワクチンを「殺人ワクチン」などと記述するミニコミ紙(2022年9月休刊)を大阪府内の約58万世帯に投函したため、読売新聞の記事になるなど問題になった[3][6]

概要

1972年に設立された[7]1975年学習塾である「類塾」を設立して教育事業に参入[7]。その後さらに事業を拡大し、有機農業農園事業を行う「類農園(正食とコラボ)」[8][9]宅配事業を行う「類宅配」、ビルのメンテナンス清掃警備業務を行う「類管財」を展開している[1]

2001年に投稿型ウェブサイト「るいネット」を開設し、「重曹であらゆる病気が治せる[4]」「TBSの社員がクライシスアクターとして様々な報道画像に登場している[5]」など、様々な疑似科学や陰謀論を掲載した[3][10]2023年6月をもって閉鎖[11])。

2003年から、「なんで屋」という露店商風の思想活動を行っていた[12][13]
小中学生から社会人までが参加し、社会の様々な事象について議論を行うセミナーも開催している[3]。セミナー参加者は、既存の社会の仕組みを疑い、自分の頭で考えることを求められる[3]

2014年にはミニコミ紙『週刊事実報道』を発行し、類塾の生徒達もポスティングを行った[14][6][15]2021年に独立会社として分離[16]した後、2022年9月をもって休刊[17])。

沿革

おもな作品・業績

受賞歴

  • 2008年 - BCS賞・東京建築賞最優秀賞(東京大学駒場コミュニケーション・プラザ)

ほか

雑誌掲載歴

  • 月刊『近代建築』
  • 建築雑誌『新建築』
  • 日経アーキテクチュア

ほか

不祥事・トラブル

従業員への残業代の不払い

類設計室が運営する類塾で、講師ら従業員の大半を取締役に就かせることで残業代を支払わなかったとして、相次いで訴訟を起こされていると報道された[2][22]。報道によると、類設計室は「誰もが会社運営に関与する」との方針で400人以上の従業員を取締役に就かせ、残業代を支払っていなかった[2]。しかし2009年以降、数十人の元講師が残業代の支払いを請求[2]2015年7月、元講師が残業代を求めた訴訟で、京都地裁は同社が従業員の出退勤を厳格に管理していることなどから、元講師を「労働基準法上の労働者」と認め、ほぼ請求通り約1200万円の支払いを類設計室に命じ、その後最高裁で判決が確定した[2]

新型コロナウイルスに関する誤情報の拡散

2021年、新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)を巡り、類設計室はワクチンに関して事実に基づかない内容の印刷物を大阪府内の多数の住宅に投函した[3][6]。投函されたのは同社発行のミニコミ紙である『週刊事実報道』で、ワクチン接種により感染者よりも多くの死者が出るといった主張や、流産不妊症生殖障害の伝染が発生するなどといった誤った情報が掲載されていた[3][6]。ミニコミ紙ではこれまでにも「欧州貴族連合がコロナ騒動を起こし、世界に大革命を起こそうとしている」といった陰謀論も展開していた[3][6]。類設計室によると約58万世帯に配布された[3][6][23]

類設計室の創業者である岡田淳三郎社長[7](当時)は、コロナウイルスにまつわる騒動は「1から10まですべて嘘」であり、経済の破壊を目的とする勢力が全世界のマスコミを動員してウイルス騒動を演出していると主張していた[24]

脚注

参考文献

  • 日経アーキテクチュア別冊・実例に学ぶ屋上緑化
  • 近代建築 2010年7月号 環境特集 温暖化対策に向けた中長期ロードマップ
  • 都市再生―第一線建築設計者から30の提案. 馬場璋造, 建築戦略研究

関連項目

外部リンク