静岡県第7区

日本の衆議院議員小選挙区の一つ
静岡県第9区から転送)

静岡県第7区(しずおかけんだい7く)は、日本衆議院議員総選挙における選挙区である。1994年平成6年)の公職選挙法改正で静岡県第9区として設置。2002年の公職選挙法改正による区割り改正で、静岡県の衆議院小選挙区が1減となったため、それまでの静岡県第7区が分割され消滅し、それまでの静岡県第9区の名称が新たに静岡県第7区に変更された。そのため、旧静岡県第7区と現在の静岡県第7区は、まったく別個の地域である。

日本の旗静岡県第7区
行政区域浜松市中央区(旧西区北区域)・浜名区天竜区湖西市
(2024年1月1日現在)
比例区東海ブロック
設置年1994年
2002年2022年区割変更)
選出議員城内実
有権者数31万4390人
1.386 倍(一票の格差鳥取1区との比較)
総務省・2023年9月1日)
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区域

現在の静岡県第7区

2022年令和4年公職選挙法改正以降の区域は以下のとおりである[1][2]。浜松市の行政区の分割の解消により、3区8区との間で調整は行われたが、2024年1月1日の浜松市の行政区改編により中央区は再び分割されている。

2024年1月1日の行政区改編後[3]

2024年1月1日の行政区改編前[1][2]

  • 浜松市
  • 湖西市

2002年から2022年までの静岡県第7区

2013年平成25年)公職選挙法改正から2022年の小選挙区改定までの区域は以下のとおりである[4][5]。地名は大きく変わったが、実際の区域には変化がなかった。

2002年平成14年)公職選挙法改正から2013年の小選挙区改定までの区域は以下のとおりである[6]

小選挙区の区割りが検討された段階では、8区の佐鳴台(中区)が旧9区で、逆に西丘町・花川町(中区)及び大原町・豊岡町・根洗町・初生町・東三方町・三方原町・三幸町(北区)は8区だった。小選挙区制最初の選挙(第41回)執行前に区割りの見直しを行い、現在の選挙区になった。

9区から7区への名称変更と同時に2001年3月1日半田山有玉台(現東区)が住居表示化されたことに伴い一部区割りの見直しが行われ、8区であった初生町の一部(旧有玉西町の区域)が7区へ編入されたが、半田山二・三・五・六丁目の一部(旧東三方町及び初生町の区域)が旧9区から8区に変更された。また、2005年の市町村合併及び2007年の政令指定都市化により、区域内の地名が変更されている。

2002年以前の静岡県第9区

1994年平成6年)公職選挙法改正から2002年の小選挙区改定までの区域は、以下のとおりである[7]

  • 浜松市(西部:8区に属しない区域)
    • 伊左地町、入野町、大久保町、大原町、大人見町、大山町、神ケ谷町、神原町、舘山寺町、協和町、呉松町、湖東町、古人見町、佐浜町、志都呂町、篠原町、庄内町、庄和町、白洲町、新都田1〜5丁目、増楽町、高塚町、滝沢町、坪井町、豊岡町、西丘町、西鴨江町、西山町、根洗町、初生町、花川町、東三方町、東若林町、平松町、深萩町、馬郡町、三方原町、都田町、三幸町、村櫛町、若林町、和光町、鷲沢町、和地町[6][8]
  • 天竜市
  • 浜北市
  • 湖西市
  • 磐田郡
    • 龍山村
    • 佐久間町
    • 水窪町
  • 浜名郡
  • 引佐郡

2005年の市町村合併及び2007年の政令指定都市化により、区域内の地名が変更になっている。

第9区から第7区への名称変更と同時に2001年3月1日半田山有玉台東区)が住居表示化されたことに伴い一部区割りの見直しが行われ、8区であった初生町の一部(旧有玉西町の区域)が7区へ編入されたが、半田山二・三・五・六丁目の一部(旧東三方町及び初生町の区域)が旧9区から8区に変更となった。

小選挙区の区割りが検討された段階では、8区の佐鳴台(中区)が旧9区で、逆に西丘町・花川町(中区)及び大原町・豊岡町・根洗町・初生町・東三方町・三方原町・三幸町(北区)は8区だった。小選挙区制最初の選挙(第41回)執行前に区割りの見直しを行い、現在の選挙区になった。

2002年以前の静岡県第7区

2002年平成14年)公職選挙法改正により廃止。三島市および田方郡の伊豆長岡町函南町5区へ、熱海市・伊東市・下田市・賀茂郡・田方郡(伊豆長岡町と函南町を除く)が6区へそれぞれ編入された[6]

1994年平成6年)公職選挙法改正から2002年の小選挙区改定までの区域は以下のとおりである[7]

歴史

スズキ自動車の本社がある浜松市を選挙区としている。このため、スズキの最高権力者である鈴木修の意向が極めて強く反映される選挙区として知られる。旧第9区時代は熊谷弘が当選していたが、第43回で城内実が初当選。城内は郵政選挙であった第44回は刺客・片山さつきに敗れたものの、第45回において無所属であるにもかかわらず鈴木の強固な支援を受け返り咲き、以降は堅固な地盤を築き上げている。なお、第45回の斉木武志(民主党)、第48回の日吉雄太(立憲民主党)は低惜敗率ながらブロックの恩恵を受けて比例復活している。

小選挙区選出議員

現在の静岡県第7区(旧静岡県第9区)

選挙名当選者党派備考
第41回衆議院議員総選挙1996年平成8年)熊谷弘新進党※旧静岡県9区
第42回衆議院議員総選挙2000年平成12年)民主党
第43回衆議院議員総選挙2003年平成15年)城内実無所属
第44回衆議院議員総選挙2005年(平成17年)片山さつき自由民主党 
第45回衆議院議員総選挙2009年(平成21年)城内実無所属[9] 
第46回衆議院議員総選挙2012年(平成24年)自由民主党 
第47回衆議院議員総選挙2014年(平成26年) 
第48回衆議院議員総選挙2017年(平成29年) 
第49回衆議院議員総選挙2021年令和3年)

旧静岡県第7区(1996年〜2002年)

選挙名当選者党派備考
第41回衆議院議員総選挙1996年(平成8年)木部佳昭自由民主党※旧静岡県第7区
第42回衆議院議員総選挙2000年(平成12年)細野豪志民主党

選挙結果

現在の静岡県第7区(旧静岡県第9区)

第49回衆議院議員総選挙2021年(令和3年)10月31日 静岡県第7区

時の内閣:第1次岸田内閣 解散日:2021年10月14日 公示日:2021年10月19日
当日有権者数:32万8735人 最終投票率:58.72%(前回比: 1.28%) (全国投票率:55.93%( 2.25%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実56自由民主党130,024票
68.16%
――公明党推薦
日吉雄太53立憲民主党60,726票
31.84%
46.70%
  • 投票結果開票結果 - 静岡県選挙管理委員会
  • 静岡県選挙管理委員会は2021年11月2日、静岡県第7区の当選者を城内実とする告示をした[10]
  • 福村は立憲民主党公認で2区から立候補したが落選。
第48回衆議院議員総選挙2017年(平成29年)10月22日 静岡県第7区

時の内閣:第3次安倍第3次改造内閣 解散日:2017年9月28日 公示日:2017年10月10日
当日有権者数:33万2724人 最終投票率:60.00%(前回比: 1.56%) (全国投票率:53.68%( 1.02%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実52自由民主党129,463票
65.81%
――公明党推薦
福村隆54希望の党29,905票
15.20%
23.10%
比当日吉雄太49立憲民主党26,383票
13.41%
20.38%
野沢正司68日本共産党10,980票
5.58%
8.48%
第47回衆議院議員総選挙2014年(平成26年)12月14日 静岡県第7区

時の内閣:第2次安倍改造内閣 解散日:2014年11月21日 公示日:2014年12月2日
当日有権者数:32万7260人 最終投票率:58.44%(前回比: 6.95%) (全国投票率:52.66%( 6.66%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実49自由民主党132,698票
70.93%
――公明党推薦
松本泰髙67民主党37,654票
20.13%
28.38%
野沢正司65日本共産党16,743票
8.95%
12.62%
第46回衆議院議員総選挙2012年(平成24年)12月16日 静岡県第7区

時の内閣:野田第3次改造内閣 解散日:2012年11月16日 公示日:2012年12月4日
当日有権者数:32万7416人 最終投票率:65.39%(前回比: 11.35%) (全国投票率:59.32%( 9.96%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実47自由民主党125,315票
59.60%
――公明党推薦
斉木武志38民主党40,452票
19.24%
32.28%
河合純一37みんなの党29,966票
14.25%
23.91%日本維新の会推薦
落合勝二68日本共産党7,413票
3.53%
5.92%
野末修治57日本未来の党7,105票
3.38%
5.67%新党大地推薦
  • 投票結果[リンク切れ]開票結果[リンク切れ] - 静岡県選挙管理委員会
  • 静岡県選挙管理委員会は2012年12月18日、静岡県第7区の当選人を城内実とする告示をした[14]
  • 落合は静岡8区から鞍替え[15]。第47回では再び第8区から出馬し落選。
第45回衆議院議員総選挙2009年(平成21年)8月30日 静岡県第7区

時の内閣:麻生内閣 解散日:2009年7月21日 公示日:2009年8月18日
当日有権者数:32万6020人 最終投票率:76.74%(前回比: 3.15%) (全国投票率:69.28%( 1.77%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実44無所属129,376票
52.09%
――×
比当斉木武志35民主党63,116票
25.41%
48.78%
片山さつき50自由民主党54,128票
21.79%
41.84%公明党推薦
竹内隆文51幸福実現党1,764票
0.71%
1.36%
第44回衆議院議員総選挙2005年(平成17年)9月11日 静岡県第7区

時の内閣:第2次小泉改造内閣 解散日:2005年8月8日 公示日:2005年8月30日
当日有権者数:31万8422人 最終投票率:73.59%(前回比: 5.41%) (全国投票率:67.51%( 7.65%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
片山さつき46自由民主党85,168票
36.77%
――公明党推薦
城内実40無所属84,420票
36.45%
99.12%×
阿部卓也38民主党62,039票
26.78%
72.84%
  • 投票結果[16]、開票結果[17]
  • 静岡県選挙管理委員会は2005年9月13日、静岡県第7区の当選者を片山さつきとする告示をした[18]
  • 阿部は2007年に静岡県議会議員選挙(浜松市浜北区選挙区)に当選(以降連続4期当選)。
第43回衆議院議員総選挙2003年(平成15年)11月9日 静岡県第7区

時の内閣:第1次小泉第2次改造内閣 解散日:2003年10月10日 公示日:2003年10月28日
当日有権者数:31万4682人 最終投票率:68.18%(前回比: 1.45%) (全国投票率:59.86%( 2.63%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
城内実38無所属98,877票
46.78%
――×
熊谷弘63保守新党58,932票
27.88%
59.60%自由民主党・公明党推薦
樋口美智子48民主党43,779票
20.71%
44.28%
森島倫生54日本共産党9,791票
4.63%
9.90%
  • 投票結果[19]、開票結果[20]
  • 静岡県選挙管理委員会は2003年11月11日、静岡県第7区の当選者を城内実とする告示をした[21]
  • 表向きの与党候補は熊谷だったが、城内は自民党県連の応援を受けるなど事実上の自民党候補だった。
第42回衆議院議員総選挙2000年(平成12年)6月25日 静岡県第9区

時の内閣:第1次森内閣 解散日:2000年6月2日 公示日:2000年6月13日
当日有権者数:30万6520人 最終投票率:69.63%(前回比: 3.68%) (全国投票率:62.49%( 2.84%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
熊谷弘60民主党96,839票
46.12%
――
鈴井愼一51自由民主党93,304票
44.44%
96.35%公明党保守新党推薦
大石悦子51日本共産党19,826票
9.44%
20.47%
  • 投票結果[22]、開票結果[23]
  • 静岡県選挙管理委員会は2000年6月27日、静岡県第9区の当選者を熊谷弘とする告示をした[24]
第41回衆議院議員総選挙1996年(平成8年)10月20日 静岡県第9区

時の内閣:第1次橋本内閣 解散日:1996年9月27日 公示日:1996年10月8日
当日有権者数:29万5841人 最終投票率:65.95%(前回比: 8.41%) (全国投票率:59.65%( 8.11%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
熊谷弘56新進党99,151票
52.07%
――
鈴井愼一47自由民主党70,063票
36.79%
70.66%
大石悦子47日本共産党21,219票
11.14%
21.40%
  • 投票結果[25]、開票結果[26]
  • 静岡県選挙管理委員会は1996年10月22日、静岡県第9区の当選者を熊谷弘とする告示をした[27]

旧静岡県第7区(1996年-2002年)

2002年に区割りが変更される前の静岡県7区の結果を以下に示す。

第42回衆議院議員総選挙2000年(平成12年)6月25日 旧静岡県第7区

時の内閣:第1次森内閣 解散日:2000年6月2日 公示日:2000年6月13日
当日有権者数:36万1567人 最終投票率:68.22%(前回比: 6.44%) (全国投票率:62.49%( 2.84%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
細野豪志28民主党73,044票
30.34%
――
木部佳昭74自由民主党56,825票
23.60%
77.80%保守新党推薦
栗原裕康51無所属51,625票
21.44%
70.68%×
松本義廣49無所属39,685票
16.48%
54.33%×
宮城島正52日本共産党18,252票
7.58%
24.99%
志良以榮63自由連合1,313票
0.55%
1.80%
  • 投票結果[28]、開票結果[29]
  • 静岡県選挙管理委員会は2000年6月27日、静岡県第7区の当選者を細野豪志とする告示をした[30]
  • 細野は区割り再編後は5区で活動。栗原は41・43回は6区で活動(自民党)。この選挙では公認争いに敗れ無所属出馬。
第41回衆議院議員総選挙1996年(平成8年)10月20日 旧静岡県第7区

時の内閣:第1次橋本内閣 解散日:1996年9月27日 公示日:1996年10月8日
当日有権者数:35万6361人 最終投票率:61.78%(前回比: 7.39%) (全国投票率:59.65%( 8.11%))

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
木部佳昭70自由民主党90,317票
42.92%
――
小池政臣56無所属78,355票
37.24%
86.76%×
渡辺浩美36日本共産党23,925票
11.37%
26.49%
菊地董54社会民主党17,814票
8.47%
19.72%
  • 投票結果[31]、開票結果[32]
  • 静岡県選挙管理委員会は1996年10月22日、静岡県第7区の当選者を木部佳昭とする告示をした[33]
  • 小池は1998年に三島市長選挙に立候補し当選。
  • 菊池は、前島秀行の死去により2000年2月に繰り上げ当選42回では静岡5区に立候補し、落選。

出典

  • 静岡県選挙管理委員会/編 『選挙結果調』 静岡県選挙管理委員会
    • 『選挙結果調 : 平成8年』 (1997年発刊) 全国書誌番号:98015690
    • 『選挙結果調 : 平成12年』 (2001年発刊) 全国書誌番号:20151936
    • 『選挙結果調 : 平成14年・平成15年』 (2004年発刊)全国書誌番号:20591233
    • 『選挙結果調 : 平成17年』 (2006年発刊)全国書誌番号:21031749
  • 静岡県選挙管理委員会Webサイト

脚注

注釈

出典

関連項目