野いちご (小説投稿サイト)

スターツ出版が運営する小説投稿サイト

野いちご(のいちご)は、2007年よりスターツ出版株式会社が運営する、小説投稿サイトである[1]

野いちご
URLhttps://www.no-ichigo.jp/
言語日本語
タイプ小説投稿サイトケータイ小説
運営者スターツ出版
営利性営利
登録投稿には登録が必要・閲覧は不要
開始2007年5月30日[1]
現在の状態現在運営中

当初は「ケータイ小説サイト 野いちご」とも表記され[2]、その後は「小説投稿サイト野いちご」[3]、「小説サイト 野いちご」[4]と記されることもある。

概要

メインのユーザ層は女子中高生を中心とする10代から20代の女性であり、投稿作品は学生向け恋愛作品が多くを占めている[5]。すべての小説を無料で読むことができ、投稿された小説は毎月書籍として出版され、現在ケータイ小説文庫野いちご文庫スターツ出版文庫の3レーベルに加え、単行本も定期的に刊行している。また書籍として出版された小説も、野いちごでは全ページ無料で読むことができる(書き下ろし小説などは限定公開、非公開などの場合がある)。

年齢制限もなく小学生でも利用できるようなサイトを目指していて、未成年にふさわしくない性描写・過激描写・暴力表現はNGとなっている[6]

2007年のオープン時はガラケー(フィーチャーフォン)向けウェブサイトであったが、現在はPCやスマートフォンでのウェブブラウザ対応のほか、 アプリの提供もされている(Android版/iOS版)。

沿革

  • 2007年5月 ケータイ小説サイト「野いちご」オープン
  • 2007年8月 「野いちご」発の第1弾書籍「Rain」を発刊
  • 2007年9月 書籍「天使がくれたもの」映画化
  • 2009年4月 「ケータイ小説文庫(ピンクレーベル)」シリーズ創刊
  • 2011年11月 「ケータイ小説文庫・ブルーレーベル」創刊
  • 2013年3月 スマートフォンアプリ「野いちご読書」リリース
  • 2013年5月 「ケータイ小説文庫・パープルレーベル」創刊
  • 2013年8月 「ケータイ小説文庫・ブラックレーベル」創刊
  • 2014年3月 ユーザ参加型リアルイベント「野いちご春のファン祭り」開催
  • 2014年3月 Android版投稿専用アプリ「だれでも作家」リリース
  • 2015年4月 ショートストーリー「エアラブ」投稿サービス「野いちご学園」オープン
  • 2015年12月 「スターツ出版文庫」創刊
  • 2016年3月 フィーチャーフォン用サイトのサービス提供を終了[7]
  • 2017年3月 「野いちご文庫」創刊
  • 2017年5月 開設10周年を記念し、コンピレーションアルバム『ずっとずっと、大好きな君のそばで。』をミュージックレインから発売。[8]
  • 2017年10月 スマートフォンアプリ「野いちご読書」150万ダウンロード突破
  • 2018年9月 Android版投稿専用アプリ「だれでも作家」サービス終了
  • 2020年8月 「野いちごジュニア文庫」創刊

野いちご学園

通常の小説投稿サービス以外に、野いちご学園(のいちごがくえん)が提供されている。学園物の恋愛ショートストーリーが投稿できる「えあら部」がメインのコンテンツで、2015年にスマートフォン版のみのサービスとしてスタートし[9]、後にPCにも対応した[10]。ただ、登録は必要になる。

好みのイケメンの立ち絵と、学校のイメージ背景を画像で選択し、自分の考えた憧れシーンを書き込むことを「エアラブ」と称し、その活動をすることを部活動に例えて「えあら部」という[11]。イケメンの立ち絵は当初、顔のパーツがまったくないものだったが、のちに表情のあるものになった。「エアラブ」に野いちごからお題ワードが出題されることもあり、その投稿者には抽選で好きなケータイ小説文庫1冊がプレゼントされた。

気に入った作品には「きゅんボタン」と呼ばれる反応を送ることができる。今日の運勢がわかる占いコーナーもある。

小説レーベル

ケータイ小説文庫

ケータイ小説文庫(ケータイしょうせつぶんこ)は、2009年4月25日に創刊された文庫本レーベル。「ケータイ小説サイト野いちご」掲載作品が中心だが、その他の媒体からの作品も一部出版している。本文は横書きになっている。作品にもよるが、挿絵があるものは極少数である。

スターツ出版文庫

スターツ出版文庫(スターツしゅっぱんぶんこ)は、2015年12月28日に創刊された文庫本レーベル。「ケータイ小説サイト 野いちご」からも書籍化があるが、ノベマ!など他の媒体からの作品も一部出版している。ライト文芸レーベルとして展開していて、文庫書き下ろしでは中高生を設定としていない作品も刊行されている。

野いちご文庫

野いちご文庫(のいちごぶんこ)は、2017年3月25日に創刊された文庫本レーベル[12]。「ケータイ小説サイト野いちご」掲載作品が中心だが、その他の媒体からの作品も一部出版している。「恋するキミのそばに。」がコンセプトとなっている[13]。表紙イラストの他にも、登場人物紹介や挿絵があり、ケータイ小説レーベルであるが10代の少女が主人公という点も含めて少女小説的である。

2018年11月25日刊行分より背表紙の黒い[14]野いちごホラー文庫(野いちご文庫ホラーとも呼ばれる[15])が加わった。

野いちごジュニア文庫

野いちごジュニア文庫(のいちごじゅにあぶんこ)は、2020年8月20日に創刊された新書レーベル。「ケータイ小説サイト野いちご」掲載作品が中心。サイトよりもより一層読みやすくして児童書レーベルとして創刊された[16]。挿絵あり。ケータイ小説文庫で刊行された作品の新装版や「野いちご」から書籍化した場合でも、高校生が主人公の作品は中学生設定に改稿され、小学生の親が読んで気になるような表現は配慮して編集される[17]

コミック誌

noicomi

noicomi(ノイコミ)、は2019年6月14日に創刊された電子コミック誌[18]。野いちご文庫、ケータイ小説文庫からのコミカライズ誌で、コンセプトは「きゅん、したい。」[18]。コミカライズされる際に書籍版からタイトルが変更される作品が多いため、原作を公式サイトでそのまま検索しても見つからないこともある。

文学賞・コンテスト

継続中の賞は太字で表記。過去にはスターツ出版が主催の一社として参加していた日本ケータイ小説大賞の応募サイト(第2回(2007年)から第10回(2015年))でもあった。

名称・回数テーマ・ジャンル備考
野いちごグランプリ(全5回)2012年 - 2016年10代の女性(または男性)が主人公受賞作は書籍化される。
スターツ出版 ファンタジー小説大賞 powered by Berry's Cafe & 野いちご2012年SF・ファンタジー・冒険ジャンルBerry's Cafeと共同開催。受賞作は書籍化される。
スターツ出版文庫大賞(全3回)2016年 - 2018年成長感×非日常×恋愛Berry's Cafeと共同開催。受賞作は書籍化される。2019年からはノベマ!で開催。
三月のパンタシア×野いちご ノベライズコンテスト2016年三月のパンタシアの「ブラックボードイレイザー」をテーマ楽曲としたノベライズ受賞作は書籍化される。
野いちご大賞(現在第7回)2017年 - 継続中10代の女性(または男性)が主人公受賞作は書籍化される。
先生! 、、、好きになってもいいですか?』×野いちご 片想い短編小説コンテスト2017年ヒロインの響と同じ10代女子が主人公の片想いストーリーノベライズではない。
覆面系ノイズ×野いちご 切キュンSSコンテスト2017年作中人物のニノ・ユズ・モモのような切ない恋心ノベライズではない。
「シュウと透明な街」小説コンテスト2018年初恋受賞作は音楽ユニットのシュウと透明な街により楽曲化される。
神田外語大学×野いちご 夢のキャンパスコラボ 小説コンテスト&SSコンテスト2018年神田外語大学で過ごす、夢のキャンパスライフ小説コンテストの最優秀賞作はイラストレーターのふすいがビジュアライズした表紙を使用したブックレットを制作し配布。SSコンテストは「野いちご学園エアラブ」機能での企画。
『一生に一度の恋』小説コンテスト2018年一生に一度の恋受賞作は書籍化される。
映画「雪の華」×野いちご 期間限定の恋 SSコンテスト2019年期間限定の恋人・悠輔への、美雪の切なすぎる想い
ケータイ小説10周年記念「あなたの憧れ、本にします」エピソードコンテスト2019年憧れの高校生ラブ「野いちご学園エアラブ」機能での企画。受賞作は*あいら*により小説化されアンソロジーにて書籍化される。
野いちごジュニア文庫大賞(現在第3回)2021年 - 継続中受賞作は書籍化される。
胸キュンSSコンテスト(現在第8回)2022年 - 継続中
青春小説大賞2022 byスターツ出版2022年高校生~大学生の主人公の等身大の悩みを深く掘り下げた青春小説ノベマ!と共同開催。受賞作は書籍化される。
こはならむ堂村璃羽×スターツ出版 楽曲コラボコンテスト2022年楽曲『ポケットにあの日をしまって』を聞いて連想する男女2視点で描く切ない恋の別れノベマ!と共同開催。受賞作は書籍化される。
りぼん×野いちご 『初×婚』カップル小説コンテスト2022年オリジナルカップル部門・ういこんカップル部門大賞はりぼん2023春の大増刊号「りぼんスペシャル」に掲載される。
noicomiマンガシナリオ大賞(現在第3回)2023年 - 継続中Berry's Cafeと共同開催。大賞は漫画化を確約。他の受賞作も検討。

脚注

関連項目

外部リンク