赤い疑惑

日本のテレビドラマ番組

赤い疑惑』(あかいぎわく)は、1975年10月3日から1976年4月16日までTBS系列で放送されたテレビドラマ赤いシリーズ第2弾。平均視聴率23.4%、最高30.9%(関東地区)を記録した。主な出演者は宇津井健山口百恵三浦友和。山口百恵と三浦友和のドラマ初共演作。

赤い疑惑
ジャンルテレビドラマ
脚本石松愛弘
橋田壽賀子
演出瀬川昌治
降旗康男
國原俊明 他
出演者宇津井健
岸恵子
山口百恵
三浦友和
原知佐子
長門裕之
八千草薫(第1話 - 第6話)
渡辺美佐子(第7話 - 最終回)
ナレーター内藤武敏
オープニング山口百恵「ありがとう あなた
製作
プロデューサー野添和子
新井和子
山本典助
制作TBS / 大映テレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1975年10月3日 - 1976年4月16日
放送時間金曜 21:00 - 21:55
放送枠TBS金曜9時枠の連続ドラマ
放送分55分
回数29
テンプレートを表示

ストーリー

大島茂は妻・敏江との間に、17歳になる娘・幸子を持つ大学助教授。フランスには舞台演出家として活躍する妹の大島理恵がいる。実は、その理恵こそが幸子の本当の母親であり、幸子は大島家の実の娘では無かった。

パリに住む理恵が日本に来るという日、父・茂を空港に連れて行くために大学にやって来た幸子は、学内の爆発事故に巻き込まれ、放射線療法コバルト60が放出する放射線に大量被曝してしまう。その時、幸子を助けたのが、相良光夫という医大生だった。しかし幸子は、白血病になってしまい闘病生活を送ることになる。茂は、それまで幸子と実の母親の理恵を極力会わせないようにしていたが、生い先短い命の幸子の願いであった憧れの街パリに一緒に赴くことにし、さらに理恵と共に白血病治療の手掛かりのために現地の病院をいくつもあたった。

その間、幸子は、父と母の秘密、そして、互いにひかれあったはずの光夫との、本当の関係(実は異母兄妹だった)を知っていく。

出演

スタッフ・主題歌

石松愛弘(第1話~第4話)
安本莞二(第5話~第6話、第8話~第9話、第13話~第14話、第17話~第18話、第20話、第23話~第25話、第27話~最終話)
鴨井達比古(第7話、第10話~第12話、第19話、第21話~第22話、第26話)
橋田壽賀子(第15話~第16話)
監督
瀬川昌治(第1話)
国原俊明(第2話、第4話、第6話、第8話、第10話~第11話、第13話、第16話、第19話、第21話、第23話、第25話、第28話~最終話)
降旗康男(第3話、第5話、第15話、第17話)
富本壮吉(第7話)
土井茂(第9話、第12話、第14話、第18話、第20話、第22話、第24話、第26話~第27話)
助監督
合月勇
プロデューサー
野添和子、山本典助、新井和子
ナレーション
内藤武敏
音楽
菊池俊輔
主題歌
ありがとう あなた」(山口百恵

サブタイトル

話数放送日サブタイトル脚本監督視聴率[1]
11975年10月3日愛は突然に・・・・石松愛弘瀬川昌治14.8%
210月10日母ふたり国原俊明15.0%
310月17日悲恋のはじまり降旗康男15.7%
410月24日母の秘密国原俊明16.5%
510月31日父親はだれ?安本莞二降旗康男18.9%
611月7日夫の衝撃的告白国原俊明18.8%
711月14日誰もとめられぬ家出鴨井達比古富本壮吉21.2%
811月21日さすらいの旅路安本莞二国原俊明22.3%
911月28日最後の旅・パリへ!土井茂23.5%
1012月5日すすり泣くパリの空鴨井達比古国原俊明22.7%
1112月12日近くて遠い街・パリ25.9%
1212月19日美しい嘘土井茂20.0%
1312月26日涙いっぱいの贈り物安本莞二国原俊明24.4%
141976年1月2日雪に溶けあう愛土井茂24.6%
151月9日秘密を知った娘・幸子橋田壽賀子降旗康男25.3%
161月16日限りある人間よ祈ろう国原俊明23.3%
171月23日青春の血よ永遠に安本莞二降旗康男23.3%
181月30日愛と死の絶唱土井茂23.3%
192月6日出生の秘密 パリ→東京鴨井達比古国原俊明25.1%
202月13日二人の父に涙あり安本莞二土井茂25.0%
212月20日しのび泣く生みの母鴨井達比古国原俊明28.8%
222月27日お父さん 目が見えない!土井茂26.5%
233月5日遅すぎた求婚安本莞二国原俊明27.1%
243月12日すべてを知った娘 幸子よ!土井茂28.6%
253月19日さよならの涙は湖になった国原俊明30.9%
263月26日北の空よ!一日の健康をください鴨井達比古土井茂28.6%
274月2日死よ娘を呼ばないでくれ!安本莞二30.5%
284月9日時よ止まれ 君は生きるんだ!国原俊明29.6%
294月16日ありがとう あなた29.7%

備考

  • 宇津井健山口百恵岸恵子長門裕之の4人による、初の海外ロケをパリで行った。当時、岸はパリ在住であった。
  • ドラマで使われた衣装は、ピエール・カルダンが全面協力した。
  • BGMは「パリの空の下」。
  • パリからの帰国の途中、機内で幸子が倒れるシーンは日本航空の全面協力。機内の撮影にはモックアップ(客室乗務員の訓練用施設)が使われた。このパターンは第4作『赤い衝撃』でも使用された。
    • ただし、日本航空の協力のわりには雑な面もあり、飛行機はボーイング747だがコクピットDC-8(当時の花形で「空の貴婦人」と呼ばれた)を使用していた。
  • 『赤い衝撃』とはキャストやプロットが一部共通する。『赤い衝撃』での恋人(新田秀夫)役は三浦友和、実の父親役は長門裕之、イビリ役[2]原知佐子が配置されており、山口演ずる大山友子と新田秀夫は途中で異母兄妹の疑惑をかけられる(実際は異母兄妹ではなかった)。
  • 八千草が第6話にて降板し、第7話からは渡辺に交代した(冒頭にて、ブルーバックによる字幕テロップで演者交代の断りが流れたが、第6話での次回予告で、既に渡辺が登場していた)。なお、途中降板した理由は、当時の百恵のスケジュールが過密で、背中だけ写した百恵の代役相手に演技をさせられることなど[2] に八千草が憤慨した結果と言われている。が、百恵は後に自著[3] の中で、この件に触れ、八千草の名前は出していないが、「私は、申し訳ないと思う反面、仕方がないことだとも思っていた。(中略)私には非礼を詫びる機会も権利も持たされていなかった。」と記している。一方、八千草側からは元所属事務所の社長の弁で、多忙なスケジュールから作品と百恵を守るために制作側と揉めたとしている[4]
    • 同様の問題は次回作『赤い運命』での志村喬の降板[2] という形で再現された。なお、同作では有馬稲子も途中で降板している。キャストの最後(トメ)にクレジットされる役で、この位置にクレジットされる女優は、当シリーズでは「宇津井の演じる主役」の妻や、「百恵の演じる少女」の母親といった重要なポジションである。
  • 中国では『血疑』の題名で放送され、出演した山口百恵とともにブームを巻き起こした。山口百恵は「中国人が日本人で想像する人物」のアンケートで1位に選ばれたこともある(ニュースステーションの調査)[要出典]

DVD

  • 赤い疑惑 DVD BOX ASIN: B00031YCQY
  • 他に1-7巻の物とVHS版あり
TBS 金曜21時台
前番組番組名次番組
赤い疑惑

リメイク版

2005年6月15日 - 6月29日の『水曜プレミア』内で放送。ホリプロ45周年・TBSテレビ放送50周年記念作品「赤いシリーズ2005」の第1弾。ホリプロ所属の石原さとみ藤原竜也の2人が幸子、光夫を演じた。視聴率は第1週16.5%、第2週12.2%、第3週13.9%で、3回の平均視聴率14.2%。

舞台設定は現代ではなく、オリジナル版が放送された1970年代とし、忠実にリメイクをしようとしていた。しかし、乗車するタクシーが1970年代にはないクラウンコンフォート(1995年より販売)だったり、泊まった日本航空系ホテルのロゴが2005年当時のロゴだったりと時代考証に一貫していない面もあった。

オープニングのスタッフロールに1970年代当時のドラマ作品同様に縦書きの手書きテロップを用いた。オリジナル版はフィルム撮影だったがリメイク版ではVTRでの撮影となっている。なお一部映像では1970年代当時の建物や飛行機を映すためフィルム映像になっていた。

キャスト

スタッフ・主題歌

DVD

  • 石原さとみ主演「赤い疑惑」ASIN: B000A8MK50
TBS 赤いシリーズ2005
前番組番組名次番組
-
赤い疑惑

出典

外部リンク