豊田道倫

岡山県倉敷市生まれ、大阪府豊中市育ち。父親は京都大学名誉教授の豊田昌倫。12歳のときに聴いた松山千春に影響を受け、ギターを始める。

1993年にパラダイス・ガラージで初めてステージに立つ。ノイズとサンプリングに弾き語りをミックスした宅録のスカム・ミュージックを展開し、1995年元旦にアルバム『ROCK'N ROLL 1500』でTIME BOMBからデビュー。

1996年に上京し、活動拠点を東京に移す。上京後は東芝EMI傘下で伊藤英嗣主宰のインディーズ・レーベルRAIL RECORDINGSに所属し、上京前にTIME BOMBからリリースした『奇跡の夜遊び』（1996年3月）に加え、『bedroom popsinger』（1996年7月。ジャケットはHIROMIXが撮影）、『豊田道倫』（1996年12月）、『SWEET 26』（1997年4月。豊田道倫名義で、タイトルは佐野元春の同名アルバムからの引用・剽窃）と1年で4枚のアルバムをリリース。

『ROCKIN'ON JAPAN』（ロッキング・オン）1997年1月号にパラダイス・ガラージのインタビューが掲載される。

1997年1月のジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン来日公演に前座として出演。「町の男」「逃げる男」など演奏。15分ほどのライブであった。また、同年7月5日には渋谷CLUB QUATTROにてサニーデイ・サービスのワンマンライブをカンパニー松尾と共に観て、帰りにベックのアルバム『Odelay』（1996年6月18日リリース）を購入したという。

1998年にeast west japanと契約。7月にアルバムからの先行シングル「I love you」リリース。制作費1800万円をかけてパラダイス・ガラージ名義のアルバム『実験の夜、発見の朝』を同年9月にリリース。翌年99年に契約を破棄。また、1998年1月に公開された映画『ラブ&ポップ』の予告編BGMにパラダイス・ガラージ「I love you」が使用された。

以降は再びインディーズで活動し、1999年11月にBUMBLEBEE RECORDSから『ROCK DREAM』をリリース。アルバムには吉沢二郎（ARROW TOUR）、小林賢輔が参加。収録曲の「Forever Love」はカーネーション、上田ケンジ、小林賢輔（2000年4月リリースの『Forever Love』収録。ALFこと阿福との共作）にカバーされた。

2000年5月26日にパラダイス・ガラージ名義で『愛情』リリース。5月29日、渋谷CLUB QUATTROにて「宇田川町ブルース」に出演。共演は遠藤賢司、曽我部恵一、高田渡。DJはサミー前田。11月28日、下北沢CLUB Queの「BUMBLEBEEの夕べ 第一回～飛翔～」にパラダイス・ガラージとして出演。共演は直枝政広、棚谷祐一、上田ケンジ。12月にベストアルバム『BEST～かっこいいということはなんてかっこいいんだろう～』をリリース。その後、2003年までリリースは途絶える。

2003年3月、リトルモアより『人体実験』リリース。

2004年に2枚組のアルバム『SING A SONG』を、自主レーベル「HAPPENING」を立ち上げてリリース。このアルバムはエンジニアの内田直之と2人だけでレコーディングされた。9月、福田和也との『リトルモア』（リトルモア）での対談が収録された『スーパーダイアローグ』発売。

2005年には曽我部恵一や川本真琴、ヤマジカズヒデなどをゲストに迎え、『東京の恋人』をリリース。

上京から現在まで、新宿南口に近い小劇場・シアターPOOで、平均して数ヶ月に1回というペースでライブを行っている。また年末には渋谷o-nestでライブを行っている。

2009年、昆虫キッズと共に『ABCD』をリリース。同年10月12日にはサニーデイ・サービス主催の「東京360分 -ROSE RECORDS & LIQUIDROOM 5th Anniversary-」に「豊田道倫 with 昆虫キッズ」として参加。

2011年、豊田道倫&ザーメンズを結成。メンバーは三輪二郎（G）、久下惠生（Dr）、柳沢一誠（B）。

2013年、ソロとしては3年ぶりとなる『m t v』をリリース。マスタリングはアビー・ロード・スタジオで敢行。豊田道倫 & mtvBANDとして全国ツアー実施。メンバーは久下惠生（Dr）、宇波拓（B）、冷牟田敬（G）。さらに同バンド名義でのニューアルバム『FUCKIN' GREAT VIEW』を制作する。

2014年、『SING A SONG 2』をリリース。『SING A SONG』と同様にエンジニア・内田直之と2人だけでレコーディングされた。

2015年、デビュー20 周年記念『SHINE ALL AROUND』リリース。

2018年、パラダイス・ガラージ『愛と芸術とさよならの夜』リリース。

2019年、1月『サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト』、5月『夜路死苦ファンタジア』をリリース。

2020年、50歳を迎えた事を機に東京を離れ大阪に戻る。YouTubeにカンパニー松尾がはなむけとして制作したライブ動画が公開された^[2]。

• 映画配給会社に音楽提供も行っており、「ほんとにあった! 呪いのビデオ8 - 10巻」の音楽を担当した・・・8巻：2003年11月、9, 10巻：2003年12月発売。
• その因果もあってか、当時の「ほんとにあった! 呪いのビデオ」において構成・演出を務めた松江哲明が豊田のプロモーションビデオ『グッバイ・メロディ』（2005年）、『カップルシート』（2007年）の監督を務めた。
• デビューから一貫して豊田は若手写真家をアートワークに起用する事が多い。注目され始めたころのHIROMIXや、ブレイクする前の佐内正史、大橋仁、梅佳代、後の妻となる徐美姫などが豊田のアルバムのジャケット写真を撮影している。またAV監督のカンパニー松尾も10年以上、豊田を撮り続けている。その映像は2000年に発売されたベスト・アルバムと2005年に発売されたDVD"映像集Ⅱ"、2006年に発売されたアルバム"東京の恋人 LIVE"の初回盤限定のDVDで見る事ができる。
• サン出版より発行されていた風俗情報誌『Night Walker』にて写真とエッセイを連載していたことがある。

• 東京で何してる？（2011年、河出書房新社） - 小説集
• たった一行だけの詩を、あのひとにほめられたい（2013年、晶文社） - 歌詞とエッセイ集

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