誓願 (小説)
『誓願』(せいがん, The Testaments)は、カナダの作家マーガレット・アトウッドのディストピア小説であり、『侍女の物語』の続編である[1]。
誓願 The Testament | ||
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著者 | マーガレット・アトウッド | |
訳者 | 鴻巣友季子 | |
イラスト | Noma Bar / Dutch Uncle | |
発行日 | 2019年![]() | |
発行元 | McClelland & Stewart![]() | |
ジャンル | ディストピア小説 | |
国 | カナダ | |
言語 | 英語 | |
前作 | 侍女の物語 | |
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2019年に発表され、日本では2020年に早川書房より出版された。
作品世界
舞台は『侍女の物語』と共通している。ギレアデ共和国はアメリカ東海岸を中心とした国家であり、周辺国家とは戦争状態にある。西海岸の国とは敵対し、テキサスとはより穏健な関係を持つ。
あらすじ
物語は三人の女性の目から語られる。一人目は『侍女の物語』にも登場したリディア小母であり、ギレアデ共和国成立前は教師などを経て判事を務めていた。その後、ギレアデに迎合することで生き延び、ひそかにギレアデ転覆のために努力し、日記を残す。二人目は、司令官の家に養女に迎えられたアグネス・ジェミマである。アグネスは司令官の後妻に疎まれ、はるかに年上の司令官との結婚を強制される。これを嫌がり、叔母となるために養成施設に入り、リディア小母に出会う。三人目はカナダでデイジーとして育てられたニコールである。養父母をギレアデの送ったテロリストに殺されたニコールはギレアデに潜入し、リディア小母に託されたギレアデのスキャンダルを暴く文書を託され、種違いの姉とわかったアグネスとともにカナダに戻る。ギレアデ共和国は三人の女性の努力により激しく動揺する。二人は実の母に会う[2]。