臭化クロム(II)

臭化クロム(II)(Chromium(II) bromide)は、化学式CrBr2無機化合物である。多くの二ハロゲン化金属と同様に、ヨウ化カドミウム型分子構造、つまり八面体形のCr(II)中心が架橋臭化物配位子で接続したシート構造をとる。白色の固体で、水に溶解して、空気で容易に酸化する青色の溶液となる。

臭化クロム(II)
識別情報
CAS登録番号10049-25-9 チェック
PubChem21908600
ChemSpider9249842
UNII6S9M6JI7W3 チェック
特性
化学式Br2Cr
モル質量211.8 g mol−1
外観白色固体[1]
密度4.236 g/cm3[1]
融点

842 °C, 1115 K, 1548 °F [1]

への溶解度可溶、放熱し青色溶液[1]
構造
結晶構造単斜晶系[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成と反応

臭化クロム(III)を、350-400℃で6-10時間、水素ガスにより還元し、臭化水素を再生することで合成される[2]

2 CrBr3 + H2 → 2 CrBr2 + 2 HBr

粉末クロムを濃臭化水素酸で処理することで、青色の臭化クロム(II)水和物を与え、これを関連のアセトニトリル錯体に変換することができる[3]

Cr + n H2O + 2 HBr → CrBr2(H2O)n + H2

出典