瀬戸内少年野球団

瀬戸内少年野球団』(せとうちしょうねんやきゅうだん)は、淡路島出身である阿久悠自伝長編小説。阿久悠の個人誌『月刊you』に1978年2月から1979年10月まで連載、文藝春秋より1979年11月5日に刊行された。終戦後の淡路島を舞台に、野球を通じた女教師と子供たちとのふれあいと絆を描く。第82回(1979年下半期直木賞候補作。

洲本市ウェルネスパーク五色・高田屋嘉兵衛公園に設けられた文学碑 『あのとき空は青かった』
瀬戸内少年野球団
著者阿久悠
発行日1979年11月5日
発行元文藝春秋
ジャンル長編小説
日本の旗 日本
言語日本語
ページ数318
次作『紅顔期』
公式サイトbooks.bunshun.jp
コードISBN 978-4-16-305650-0
ISBN 978-4-16-732101-7文庫判
ウィキポータル 文学
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紅顔期
(続・瀬戸内少年野球団 紅顔期)
著者阿久悠
発行日1981年6月1日
発行元文藝春秋
ジャンル長編小説
日本の旗 日本
言語日本語
ページ数245
前作『瀬戸内少年野球団』
次作『最後の楽園』
コードISBN 978-4-16-306550-2
ISBN 978-4-16-732102-4文庫判
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最後の楽園
(瀬戸内少年野球団・青春編 最後の楽園)
著者阿久悠
発行日1984年12月20日
発行元光文社
ジャンル長編小説
日本の旗 日本
言語日本語
ページ数323
前作『紅顔期』
コードISBN 978-4-334-92111-8
ISBN 978-4-334-70393-6文庫判
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続編となる『紅顔期』(こうがんき)が『別册文藝春秋』の151号から154号に連載、文藝春秋より1981年6月1日に刊行。また『最後の楽園』(さいごのらくえん)が『週刊宝石』にて1984年4月から11月まで連載、光文社より1984年12月20日に刊行されている。

および、それらを原作とした映画[注 1]テレビドラマ

概要

1979年下半期直木賞候補作品。終戦後の淡路島における、野球少年らの青春の日々を描いている。

あらすじ

登場人物

書誌情報

瀬戸内少年野球団
紅顔期
最後の楽園

映画

瀬戸内少年野球団

銅像ウェルネスパーク五色・高田屋嘉兵衛公園内)
瀬戸内少年野球団
MacArthur's Children
監督篠田正浩
脚本田村孟
原作阿久悠
製作YOUの会(代表:阿久悠)
原正人
出演者夏目雅子
郷ひろみ
佐倉しおり
山内圭哉
大森嘉之
渡辺謙
大滝秀治
加藤治子
音楽池辺晋一郎
主題歌クリスタルキング「瀬戸内行進曲(IN THE MOOD)」
撮影宮川一夫
編集山地早智子
製作会社YOUの会
ヘラルド・エース
配給日本ヘラルド映画
公開1984年6月23日
上映時間143分
製作国 日本
言語日本語
配給収入8.4億円
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ロケ地となった真鍋島の中学校

1984年6月23日公開。英題は「MacArthur's Children」[注 2]。配給収入は8億円[2]。テレビ放送での視聴率(ビデオリサーチ調べ)は1985年10月3日放送で25.3%[3]を記録した。

女優・夏目雅子の遺作であり、俳優・渡辺謙の映画デビュー作である。

スタッフ

出演

  • 山内圭哉 - 足柄竜太(淡路島江坂町国民学校初等科・級長 江坂タイガースのメンバー)
  • 大森嘉之 - 正木三郎(バラケツ)
  • 佐倉しおり - 波多野武女(転校生で江坂タイガースに入る少女)
  • 服部昭博 - 中井照夫(デブ国)
  • 山崎修 - 新田仁(ニンジン)
  • 森宗勝 - 折原金介(ボラ)
  • 丸谷剛士 - 神田春雄(ガンチャ)
  • 辰巳努 - 吉沢孝行(ダン吉)
  • 戸田都康 - 高瀬守(アノネ)
  • 渡辺謙 - 中井鉄夫(中井家の次男で駒子が後添えに勧められている相手)
  • ちあきなおみ - 美代(バー“猫屋”の女給で最後は鉄夫と島を去る)
  • 谷川みゆき - 節子(バー“猫屋”の女給)
  • 宿利千春 - 正木葉子(“バラケツ”の姉)
  • 有安多佳子 - チトセ(戦争未亡人)
  • 小野朝美 - とも子(戦争未亡人)
  • 美木良介 - 予科練帰り
  • 三上博史 - 波多野啓介(武女の兄)
  • 津村隆 - 通訳
  • ビル・ジェンセン - アンダーソン中尉
  • ハワード・モヘッド - GI
  • 郷ひろみ - 中井正夫(新婚早々戦死したと思われていた駒子の夫 傷痍軍人)
  • 岩下志麻 - 穴吹トメ(床屋“猫屋”をバーに改装する女将 戦争未亡人)

ロケ地

受賞歴

  • 第27回(1984年度)ブルーリボン賞 作品賞
  • 第8回日本アカデミー賞
    • 最優秀音楽賞(池辺晋一郎)
    • 最優秀撮影賞(宮川一夫)
    • 最優秀照明賞(佐野武治)
    • 最優秀美術賞(西岡善信)
    • 最優秀録音賞(西崎英雄)
    • 優秀作品賞
    • 優秀監督賞(篠田正浩)
    • 優秀脚本賞(田村孟)
    • 優秀主演女優賞(夏目雅子)
    • 新人俳優賞(佐倉しおり)
  • 第39回(1984年)毎日映画コンクール
    • 日本映画優秀賞
    • 日本映画ファン賞
    • スポニチグランプリ新人賞(佐倉しおり)
    • 撮影賞(宮川一夫)
    • 音楽賞(池辺晋一郎)

製作

フジサンケイグループの代表・石田達郎を通じて阿久悠と親しくなったヘラルド・エース原正人を中心に『月刊you』に連載中から映画化の機運が盛り上がっていた[4]。中井駒子先生の役は、最初から夏目雅子と決めていて、夏目が断ったら企画を流すつもりで、まず夏目雅子ありきの企画だった[4]。製作クレジットには「製作/YOUの会、ヘラルド・エース」と出るが、「YOUの会」は本作を作るために業界関係者50人で結成されたもので、1人10万円ずつ出し合い、残りはフジテレビが出資し、ヘラルド・エースは出資せず、実際はほぼ全額フジテレビが出資した[4]

エピソード

  • 本作は、女優・夏目雅子の遺作であり、俳優・渡辺謙の映画デビュー作であった。
  • 共演者である島田紳助が夏目の印象として「ものすごいいい人」と語っており、本作での子役たちが親元を離れて寂しがっているだろうと思い、撮影期間中、夏目が子役たちと一緒にお風呂に入り、背中を流してあげていた挿話を披露している。その際、子役たちから夏目とお風呂に入った事を聞かされた紳助が空ビンを渡して「今度、夏目さんと風呂に入った時、このビンに夏目さんの残り湯を入れてこい」と伝えた。
  • 2010年5月25日放送の『紳助社長のプロデュース大作戦!』においてレオナルド・ディカプリオ共演ハリウッド新作『インセプション』公開を控えた渡辺が当番組に宣伝オファーのために出演し、番組MCである紳助と、本作で共演して以来26年ぶりの対面を果たした。

瀬戸内少年野球団・青春篇 最後の楽園

瀬戸内少年野球団・青春篇
最後の楽園
MacArthur's Children 2
監督三村晴彦
脚本河本瑞貴
三村晴彦
原作阿久悠
製作阿久悠
原正人
製作総指揮古川博三
出演者田原俊彦
鷲尾いさ子
黒崎輝
佐藤浩市
中村久美
吉行和子
ケーシー高峰
小山明子
音楽渋谷森久
撮影羽方義昌
編集山地早智子
製作会社ヘラルド・エース
配給日本ヘラルド映画
公開1987年1月24日
上映時間112分
製作国 日本
言語日本語
配給収入2.3億円
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1987年1月24日公開。前作の10年後が舞台になっている。瀬戸内の淡路島で終戦をむかえた野球少年少女の10年後の東京での青春模様。配給収入は3億円[5]

スタッフ

出演

爆笑問題太田光エキストラとして出演している。

エピソード・その他

テレビドラマ

1993年版

日産60周年記念スペシャル
瀬戸内少年野球団
ジャンルテレビドラマ
原作阿久悠
脚本山崎淳也
監督河毛俊作
出演者鈴木保奈美
製作
プロデューサー大多亮
和田行
制作フジテレビ
放送
放送国・地域 日本
放送期間1993年10月8日
放送時間金曜21:04 - 23:07
放送分123分
回数1

特記事項:
日産60周年記念スペシャル。
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瀬戸内少年野球団』のタイトルで、1993年10月8日フジテレビ系列で放送。日産自動車創業60周年を記念し、「日産60周年記念スペシャル」と銘打たれている。

放送時間は金曜21:04 - 23:07(JST)だが、本作は『金曜エンタテイメント』扱いはされない。

キャスト(1993年版)

スタッフ(1993年版)

2016年版

ドラマスペシャル
瀬戸内少年野球団
ジャンルテレビドラマ
企画古賀誠一(オスカープロモーション)
脚本寺田敏雄
監督松田礼人
出演者武井咲
製作
プロデューサー大川武宏(テレビ朝日)
池田邦晃(テレビ朝日)
森田光則(オスカープロモーション)
制作テレビ朝日
オスカープロモーション
放送
放送国・地域 日本
放送期間2016年9月17日
放送時間土曜21:00 - 23:16
放送枠土曜プライム
放送分136分
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ドラマスペシャル 瀬戸内少年野球団』のタイトルにより、2016年(平成28年)9月17日テレビ朝日系列の『土曜プライム』枠にて放送。

キャスト(2016年版)

スタッフ(2016年版)

漫画

備考

脚注

注釈

出典

外部リンク

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