殺してもいい命

殺してもいい命』(ころしてもいいいのち)は、秦建日子による日本推理小説

殺してもいい命
著者秦建日子
発行日2009年10月30日
発行元河出書房新社
ジャンルミステリー
日本の旗 日本
言語日本語
形態四六判上製本
ページ数312
前作アンフェアな月
次作愛娘にさよならを
公式サイト河出書房新社
コードISBN 978-4-309-01943-7
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刑事・雪平夏見シリーズ」の3作目。前作の2年後から物語は始まる。

あらすじ

多摩川の河川敷で男性の遺体が発見される。心臓の真上にはアイスピックが突き立てられ、口には細く丸め赤いリボンをかけた紙が突っ込まれていた。

紙には、“フクロウ”を名乗る人物からの「殺人ビジネス始めます」「20人殺したら引退」など連続殺人の宣戦布告とも取れる内容が書かれ、ご丁寧にも領収書まで一緒に入れてあった。「私こと佐藤和夫は、確かに、フクロウに殺されました」と……。殺されたのは、雪平夏見の離婚した元夫だった。

手がかりを残さない“フクロウ”に、捜査はほとんど進展せず、雪平は相棒の安藤、林堂・平岡と共に捜査本部に知られればクビも免れない、許されざる方法で“フクロウ”を見つけようとする。

登場人物

警視庁

雪平 夏見(ゆきひら なつみ)
捜査一課検挙率NO.1の“無駄に美人”な刑事。40歳。
安藤 一之(あんどう かずゆき)
捜査一課刑事。雪平の相棒。
林堂 航(りんどう わたる)
捜査一課強行班三係。2年前の幼女誘拐事件後に異動となった。
平岡 朋子(ひらおか ともこ)
捜査一課強行班三係。イブも正月も仕事を入れる。
山路 徹夫(やまじ てつお)
捜査一課長。
沢井(さわい)
捜査一課の刑事。
島田(しまだ)
捜査一課の刑事。
鯰江 規雄(なまずえ のりお)
玉川南署刑事。雪平とは同期で、彼女の結婚式にも出席した。実家は鍵屋。
相田 紅彦(あいだ べにひこ)
捜査二課警部補。ネット班のチーフ。40代半ば。緑と青のツートンカラーの派手な眼鏡をかけている。上司にも平気で突っかかる、雪平と似た部分がある。
浜名(はまな)
北品川署の警部補。
小森(こもり)
検死官
阿部(あべ)
碑文谷署巡査部長

事件関係者・その他

小田 愛美(おだ まなみ)
永井をストーカーで訴える。伯父は刑事部長の羽田。デザイン事務所に勤めている。
永井 隆(ながい たかし)
カメラマン。愛美の働くデザイン事務所で仕事をして以後、付きまとうようになる。
迫田 勝(さこた まさる)
迫田探偵事務所の所長。依頼されるのは8割方浮気調査。
羽沼 弘毅(はぬま ひろき)
30歳前後。表向きは小さな金融会社の社長。
佐藤 和夫(さとう かずお)
雪平の元夫。別の女性と再婚して間もなく、“フクロウ”に殺される。
岩根 貴洋(いわね たかひろ)
中堅家電メーカーの人事担当役員。リストラの実務を担当している。“フクロウ”に殺される。
川手 桃子(かわで ももこ)
猫の愛護ボランティア活動に勤しむグループのリーダー的存在。40歳、主婦。
玉田 元(たまだ はじめ)
平岡の元彼氏。金融マン。平岡が刑事だと知って別れたいと言った。
佐藤 由布子(さとう ゆうこ)
和夫の再婚相手。30歳。1年半ほどの交際を経て結婚した。雪平に美央と3人で暮らさないかと提案する。
赤木 友江(あかぎ ともえ)
4年前に雪平が射殺した少年の母親。修善寺温泉で住み込みの仲居として働いている。

舞台

2019年6月21日から30日までサンシャイン劇場において上演された[1][2]。脚本・演出は菅野臣太朗、音楽は野田浩平[1][2]

アンフェアな月」から続く、「刑事 雪平夏見シリーズ」の舞台化の第2弾として公演[1]

脚注

外部リンク