次亜硝酸

次亜硝酸(じあしょうさん、英語: hyponitrous acid)は、化学式H2N2O2 または、 HON=NOH の化合物である。ニトロアミド英語版(ニトロアミン) H2N−NO2異性体で、アザノン HNO の二量体である。

次亜硝酸
識別情報
CAS登録番号14448-38-5
PubChem61744
ChemSpider55636
KEGGC01818
ChEBI
Gmelin参照141300
3DMetB00354
特性
化学式H2N2O2
モル質量62.0282 g/mol
外観白色の結晶
危険性
主な危険性乾燥時爆発性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

次亜硝酸は、[ON=NO]2−アニオンを含む次亜硝酸塩と、[HON=NO]アニオンを含む酸性次亜硝酸塩の2つの系列の塩を形成する[1]

構造と性質

trans体 と cis体の構造をとることができる。trans-次亜硝酸は白色の結晶を形成し、乾燥すると爆発する。水溶液中では、弱酸(pKa1 = 7.21, pKa2 = 11.54)であり[2]、pH 1-3、25 ℃で半減期16日で亜酸化窒素と水に分解する。

この反応は可逆的ではないので、N2OH2N2O2の無水物と考えるべきではない[1]cis-体は知られていないが[1]、そのナトリウム塩(次亜硝酸ナトリウム英語版)が得られる[3]

合成

次亜硝酸 (trans) は、ジエチルエーテル中、次亜硝酸銀英語版と無水塩酸から合成できる。

分光学的データから、得られた酸がtrans配置であることが示されている[3]

また、ヒドロキシルアミン亜硝酸から合成することもできる。

生物学的観点

次亜硝酸レダクターゼは以下の化学反応触媒する酵素である[4]

出典

関連項目