橋口収

橋口 收(はしぐち おさむ、1921年大正10年)9月8日[1] - 2005年平成17年)7月13日)は、日本大蔵官僚。初代国土事務次官公正取引委員会委員長広島銀行頭取・会長、広島商工会議所会頭を歴任した[2]

橋口 収
はしぐち おさむ
生年月日1921年9月8日[1]
出生地 東京府東京市
没年月日 (2005-07-13) 2005年7月13日(83歳没)
出身校東京帝国大学法学部
前職広島銀行会長
広島商工会議所会頭
公正取引委員会委員長
国土事務次官
称号従三位(2005年)
勲一等瑞宝章(1995年)
法学士(東京帝国大学・1943年
配偶者あり
子女

在任期間1977年9月13日 - 1982年9月12日

在任期間1974年6月26日 - 1976年6月11日
国土庁長官西村英一
丹羽兵助
金丸信

在任期間1973年6月26日 - 1974年6月26日
大蔵大臣愛知揆一
田中角栄(臨時)
福田赳夫

日本の旗 大蔵省理財局長
在任期間1971年6月11日 - 1973年6月26日
大蔵大臣福田赳夫
水田三喜男
植木庚子郎
愛知揆一

日本の旗 大蔵省主計局次長(筆頭)
在任期間1970年6月25日 - 1971年6月11日
大蔵大臣福田赳夫

その他の職歴
日本の旗 大蔵省主計局次長(次席)
1969年8月15日 - 1970年6月25日)
日本の旗 内閣官房内閣審議室長
総理府内閣総理大臣官房審議室長

1967年8月4日 - 1969年8月15日)
日本の旗 東京税関長
1966年8月1日 - 1967年8月4日)
日本の旗 大蔵省大臣官房文書課長
1964年7月3日 - 1966年8月1日)
日本の旗 大蔵省銀行局銀行課長
1962年6月1日 - 1964年7月3日)
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来歴

学習院初等科中等科(旧制)を経て、高等科(旧制)を卒業。中等科3年次から高等科卒業までは首席で通していた。模擬試験も上位に進出し、第一高等学校(旧制)にも「学習院のすごい奴」として知られていた[3]1943年(昭和18年)に東京帝国大学法学部を卒業[2]川島武宜法学ゼミでは抜きん出た存在であり、川島からは大学に残るように勧められていた。しかし、橋口は「象牙の塔にこもるのは性に合わない」と振りきった[4]。東京帝大法学部卒業後、大蔵省に入省する。理財局に配属[5]。同年9月、大蔵省を辞職し、短期現役制度(二年現役主計科士官)に応募した。海軍主計見習尉官に任じられ、海軍経理学校にて初任教育を受ける。1944年(昭和19年)3月、海軍主計中尉に任官[1]。1945年(昭和20年)3月、海軍主計大尉に進み、同年9月、予備役となった[1]

1957年(昭和32年)8月 大蔵大臣秘書官(事務担当)。1958年(昭和33年)6月から1964年(昭和39年)7月までの6年間は銀行局課長として過ごす[6]。筆頭課である総務課長こそ経験していないものの、特別金融課長(特金課長)中小金融課長銀行課長をそれぞれ務めた。「都銀地銀信託銀行など、各金融機関との調整は良い経験になった」と橋口は述べている[6]。1964年7月、大臣官房文書課長1966年8月 東京税関長1967年(昭和42年)8月 東京税関長から銀行局担当の大臣官房審議官に内定していたが、木村俊夫官房長官が橋口を内閣に引っ張り、橋口は内閣官房内閣審議室長となった[7]

大蔵官僚でのキャリアは銀行局が中心であるが、フランチャイズ制打破の人事の一環として、1969年(昭和44年)8月15日 主計局次長(次席)として送り込まれる[8]1971年(昭和46年)6月11日 理財局長1973年(昭和48年)6月26日 主計局長兼会計事務職員研修所長に就任、事務次官に昇格するものと思われたが、田中角栄内閣下で編成した1974年度予算が首相の指示で放漫財政になったためこれに反対、角福戦争に半ば巻き込まれる形で事務次官に就任できず、新設の国土事務次官に押し込まれた(事務次官に就任したのは、田中角栄が推した大蔵省同期の高木文雄主税局長)。主計局長になりながら事務次官の座を逃したのは、福田赳夫以来のことであった[9]

退官後は、公正取引委員会委員長広島銀行頭取、同会長を歴任した。広島銀行会長在任中に、広島に本社のあるマツダフォードとの提携事業をまとめた。

略歴

人物

著作

  • 『饒舌と寡黙 愚痴の随想』サイマル出版会、1976年、新版1995年
  • 『新財政事情 大蔵官僚がみた国家財政の実像』サイマル出版会、1977年
  • 『美のフィールドワーク』創世記、1980年
  • 『若き官僚たちへの手紙』日本工業新聞社〈大手町ブックス〉、1983年
  • 『二十一世紀へのメッセージ 若きビジネスリーダーへ』金融財政事情研究会、1991年
  • 『「近代」の座標軸を求めて 文明・文化そぞろある記』金融財政事情研究会、1997年
  • 『[小説]銀行頭取』 経済界、2005年 没後に刊行

脚注

参考文献

  • 『大蔵省人名録:明治・大正・昭和』大蔵財務協会、1973年。
  • 倉山満『検証 財務省の近現代史』光文社新書、2012年3月20日。ISBN 978-4-334-03674-4 
  • 真渕勝『大蔵省統制の政治経済学』中央公論社〈中公叢書〉、1994年。
官職
先代
新設
国土事務次官
1974年 - 1976年
次代
中橋敬次郎
先代
相澤英之
大蔵省主計局長
1973年 - 1974年
次代
竹内道雄
先代
相澤英之
大蔵省理財局長
1971年 - 1973年
次代
竹内道雄
先代
湊良之助
東京税関長
1966年 - 1967年
次代
下条進一郎
非営利団体
先代
鈴木太郎
公正取引協会会長
1994年 - 2004年
次代
柴田章平
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