柵木幹太

日本の将棋棋士

柵木 幹太(ませぎ かんた、1998年2月18日 - )は、日本将棋棋士である。愛知県西尾市出身。名古屋大学工学部卒業、名古屋大学大学院工学研究科中退[1]増田裕司七段門下。棋士番号は338。

 柵木幹太 四段
名前柵木幹太
生年月日 (1998-02-18) 1998年2月18日(26歳)
プロ入り年月日2023年4月1日(25歳)
棋士番号338
出身地愛知県西尾市
所属日本将棋連盟(関西)
師匠増田裕司七段
段位四段
棋士DB柵木幹太
2023年4月1日現在
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棋歴

2009年、奨励会に入会。三段リーグには第59回(2016年前期)から参加。同期に藤井聡太西山朋佳がいる。三段リーグでは初参加の第59回でいきなり降段点(4勝14敗)を記録、翌第60回でも7勝11敗と負け越したものの、3期目以降は悪くとも指し分け(9勝9敗)以上の成績を残していた。

以降も安定した成績を残しながら昇段枠には及ばない期間が長く続いていたが、三段リーグ11期目となる第69回にて最終日に2連勝すれば2位以上の可能性が出たものの、1勝後に岡部怜央に敗北した事で13勝5敗の3位に終わったが、次点を獲得した[注釈 1]。そして14期目となる第72回にて最終日に2連勝した結果、一気に8位から3位まで浮上した事で13勝5敗の3位となり、2回目の次点を獲得した[注釈 2]。なお、この期は1~6位が全て13勝5敗の激戦で前期成績による順位が命運を左右し、柵木と4位・齊藤優希の順位差は僅か1だった。奇しくもこの順位差は、第71回で柵木が齊藤に勝利したことでついたものであった。そして前述通り、2つの次点を獲得した事でフリークラス編入の権利を行使し、2023年4月1日付での四段昇段を決めた[2]。また、柵木の昇段をもって第59回三段リーグ参加者29名すべての昇段ないし退会が決定した[注釈 3]

人物・エピソード

  • 柵木は師匠である増田裕司門下初のプロ棋士であり、大師匠である森信雄にとって初の孫弟子でもある(女流棋士を含めるとカロリーナ・フォルタン(片上大輔門下)が初)。そのため、四段昇段時は大師匠の森からも祝福された[3]
  • 四段昇段時に母親へ電話で報告した時の心境について、「『よかったね…』と言ってもらえた、自分からは言葉が出なかった」と語っている[4]
  • 将棋に専念するため2021年時点で大学院を休学しており、文字通り背水の陣で三段リーグに臨んでいた。そして三段リーグで昇段枠に及ばない状況が続いた事に付随して、「プレッシャーがかかると弱い」と自己分析をしている。しかし、プロ入りを決めた際の第72回三段リーグは最終日時点で11勝5敗の8番手という状況だったが、「厳しい位置だったからこそプレッシャーなく指せた。勝てば上がれると信じていた」と振り返る様な冷静さを保ち、プレッシャーを跳ね除けた[5]
  • 三段時代の公式戦は苦戦が続き、6勝10敗と負け越している。特に第12期加古川青流戦では里見香奈に敗戦しており、同棋戦において女流棋士・女性相手に「対三段棋士」の初白星を献上する結果となってしまった。

昇段履歴

  • 2009年09月00日奨励会入会[2]
  • 2016年00月00日:三段(第59回奨励会三段リーグからリーグ参加)[2]
  • 2021年09月11日:三段(第69回奨励会三段リーグ成績3位、次点獲得)[6]
  • 2023年04月01日:四段(第72回奨励会三段リーグ成績3位、次点2回)[2][7] = プロ入り(フリークラス編入、昇段時25歳)

主な成績

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラスを参照。

順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦(出典)竜王戦
名人A級B級C級0竜王1組2組3組4組5組6組決勝
T
1組2組1組2組
2021356組三段--1-1
2022四段昇段前36四段昇段前
202382F編376組--
202483F編38(開始前)
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。
第35期竜王戦は奨励会員枠(三段)からの出場

年度別成績

公式棋戦成績
年度対局数勝数負数勝率(出典)
20232414100.5833[1]
(小計)2414100.5833
通算2414100.5833[2]
2023年度まで

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク