日本工業大学 | |
---|---|
![]() 1号館正面 | |
大学設置 | 1967年 |
創立 | 1907年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人日本工業大学 |
本部所在地 | 埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1 北緯36度1分36.7秒 東経139度42分48.9秒 / 北緯36.026861度 東経139.713583度 / 36.026861; 139.713583 東経139度42分48.9秒 / 北緯36.026861度 東経139.713583度 / 36.026861; 139.713583 |
キャンパス | 埼玉(埼玉県南埼玉郡宮代町) 神田(東京都千代田区) |
学部 | 基幹工学部 先進工学部 建築学部 |
研究科 | 工学研究科 技術経営研究科 |
ウェブサイト | https://www.nit.ac.jp/ |
テンプレートを表示 |
日本工業大学(にっぽんこうぎょうだいがく、英語: Nippon Institute of Technology、公用語表記: 日本工業大学)は、埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1に本部を置く日本の私立大学。1907年創立、1967年大学設置。大学の略称は日本工大(にっぽんこうだい)、日工大(にっこうだい)、NIT(エヌアイティー)。
日本工業大学は工学系学部を中心とした大学である。1907年(明治40年)に創立し、後に付属校となる日本工業大学駒場高等学校を運営する学校法人東工学園(1990年に学校法人日本工業大学に改称)が母体となり、1967年、現在地に大学を設置した。
開学当時から長年にわたり、工業高等学校出身の学生を多く受け入れ、工業高等学校の教育に引き続き、更に高度な専門教育が行われてきた。近年では入学者の多くが普通科高校出身者となっているが、引き続き一定数の工業高等学校出身者を受け入れている。
建学の精神と理念は、教室・実習室やホールなど学内各所に掲示され、在学生や訪問者に周知を図っている。学園創立100周年を契機に、「建学の精神」を要約した「日本工業大学の理念(下記においては太文字の部分)」を新たに設定し、二つを合わせて「日本工業大学綱領」として定めた。
サステイナブルキャンパスの充実に向け、平成30年6月1日からNIT-EMS(日本工業大学環境マネジメントシステム)として、独自の環境保全活動を進めている[1]。NIT-EMSを基に"NITの環境方針"を定め、全学生、全職員及び学内関連機関に周知すると共に広く一般にも開示され、環境推進活動に取り組んでいる。
1907年(明治40年)、後に本学の付属校となる日本工業大学駒場高等学校の前身の「東京工科学校」が開校する。近代化を進める当時の日本は、技術を持った技術者が決定的に不足し、当時の工業教育は学術的だが実践的でなく、本学は実践的技術と学術の両方を理念に掲げて開校した。
高度経済成長期の昭和30年代後半、産業界での技能習得に加えて新技術導入への対応能力を有する人材要求から、その育成に工業高校出身者の受け皿となる高等教育機関が求められるが、該当する大学は存在しなかった。
1961年、産学と保護者から支持を得た『大学をつくろう』の表明に、当時東京工業高等学校(2008年に日本工業大学駒場高等学校に改名)を運営していた学校法人東工学園が応え、1967年に「日本工業大学」が開学した。
21世紀に入り世界的に環境問題が叫ばれる中、2001年6月、国際規格ISO 14001取得など環境問題にも取り組む[5]。
校章は「日」と「工」の文字組み合わせで、本学モットーの誠実、勤勉、明朗が色彩で示され、白は誠実、ブルーは明朗、黒は勤勉で、色調は工科系に相応しいものとして野中宏親がデザインを手がけた。
「日本工業大学校歌」は1970年制定され、作詞は神保光太郎、作曲は越谷達之助である。学園讃歌「我が学舎に栄光あれ」は1977年に制定され、作詞・作曲共に神津善行である。それぞれ 日本工業大学後援会 のホームページ上で音楽ファイルが公開されている。
全ての学部は、4年間、埼玉県の埼玉キャンパスで学ぶことができる。学年により離れたキャンパスへ移動になることはない。
2017年度までの入学者が所属していた学部である。
本大学院では、四年制大学卒業者相当向けの工学研究科と、実務経験を有する社会人向けの技術経営研究科が設置されている。工学研究科は学部に引き続き埼玉キャンパス、技術経営研究科は神田キャンパスに設置され、両研究科は学生層と教員が異なる上、キャンパスも離れている。
博士前期課程(2年制)・博士後期課程(3年制)を有する。博士前期課程を修了すると修士(工学)の学位が授与され、博士後期課程を修了すると博士(工学)の学位が授与される。平成25年度、4年前に新設された学部新学科の卒業生に対応する為に工学研究科は改編され、これまで学科毎に対応していた専攻を学群毎に対応する専攻へとし、更に全学科から進学可能な環境共生システム専攻を加えた4専攻とした。それに伴い、工学研究科(博士前期課程)の入学募集定員を40名から100名へ、全学年の定員も200名へと大幅に拡大された。成績が優秀な内部進学者は学費が減免される。新しい研究科では、PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)を本格的に取り入れた。工学研究科専用の研究スペースの整備を図り、課題発見能力や問題解決能力を養う実践的な教育を展開している。また、プロジェクトのテーマは一般企業からも受け付けている。1年次はPBLのプロジェクト科目を中心に専門領域を横断して幅広い分野を学ぶ。2年次は分野別に構成される専門領域を学修し、最終的には論文、設計を完成させる。
専門職学位課程を有する1年制の専門職大学院である。対象は大学卒業後5年以上の実務経験を有する者、または、9年以上の実務経験を有し十分な知識と実績を有する者と認められた場合である。中堅や中小企業の技術経営に特化した高度な専門知識習得のため、実業家教員が実例やケーススタディなどを基に実践的に指導する。開講は平日夜間と土曜日で、週3日程の受講と最終試験の合格で技術経営修士(専門職)の学位が授与される。
留学生別科は、日本の理工系大学への留学を希望する外国人生に、日本語と大学教育受講の基礎学力育成が目的である。修了生は学修履歴や成績に応じ日本工業大学工学部または大学院工学研究科への推薦入学が認められる。
日本工業大学の研究拠点および産学コラボレーション拠点として大学・企業のニーズに対応した技術支援を行う。
高速・高精度の新加工プロセスの開発を目指す産学連携研究の拠点で、2003年度文部科学省「産学連携推進事業」採択の研究プロジェクト拠点として建設される。
学園創立100周年を記念して建設され、図書情報複合施設「LCセンター」(Library and Communication Center)として2007年10月に開館し、図書館とレストラン(アルテリーベ)や学習室が併設されている。
歴史的に価値ある産業の発展に貢献した工作機械等、250台以上の機械を機種別、製造年代順に展示しており、工作機械の7割は動態保存で、一般に公開している。本館・蒸気機関車館・別館で構成されており、展示品は機械・機器類、大小合わせて400点以上に及ぶ。また、かつての町工場も復元してあるのもこの博物館の特徴である。また、国家プロジェクトで開発されたガスタービンエンジンなども展示し、国鉄などに長年活躍した19世紀末英国製の蒸気機関車も動態保存して、時々運行している。同博物館の展示物のうち、178点が国(文部科学省)の登録有形文化財に、62点が経済産業省の近代化産業遺産に、232点が日本機械学会の機械遺産に指定されている[20]。
1971年4月に開設され、一貫して工業技術教育のあり方、特に中学校や工業高校から大学や大学院に至る工業技術教育の実践的研究をする。工業高校と日本工業大学との遠隔授業による研究成果の一般化に関し研究開発し、本学へ「ジュニアマイスター」取得後入学した学生の現況調査と研究する。各界有職者及び技術者による自由科目を開講している。
企業の多彩な技術開発ニーズに呼応し、各種専門分野の技術相談に応ずる幅広い産業交流ネットワーク育成や、企業の研究開発拠点として産学共同研究ラボの開放などを行う。
教養講座、資格講座、本学と学外機関との協定あるいは連携事業を行う。多様な研究成果を広く一般に開放し、地域社会の生涯学習充実や産業界の発展に寄与することを目的に、1990年『公開講座センター』として発足し、1995年、『生涯学習センター』に名称を変更する。
卒業生の同窓会組織で、卒業生相互の連携と親睦や母校発展への貢献を目的に卒業生が運営する大学の外郭団体である。
在学生父母または保証人が構成し、本学教育方針に則り大学と学生家庭間の連絡を密にして、大学後援、興隆発展へ寄与、会員相互の親睦を目的とする団体である。
基本は「実工学」で実験、実習、製図など体験学習で工学の本質に迫り、「実工学教育」で実践的エンジニア育成を図る。
工学部には早期卒業(飛び級)制度が存在し、2年次までのGPAが3.5以上、修得単位が100単位以上の条件を満たした上で、本人の申し出により3年次から卒業研究に着手することが可能と判断された場合、大学院への進学を前提に3年間で学部を卒業できる。
中学校教諭一種免許状 | 高等学校教諭一種免許状 | |||
---|---|---|---|---|
技術 | 数学 | 工業 | ||
機械工学科 | ○ | ○ | ○ | |
電気電子通信工学科 | ○ | ○ | ○ | |
応用化学科 | ○ | |||
ロボティクス学科 | ○ | ○ | ||
情報メディア工学科 | ○ | ○ | ○ | |
建築学科 | ○ | ○ | ○ |
中学校教諭専修許状 | 高等学校教諭専修免許状 | ||
---|---|---|---|
技術 | 工業 | 情報 | |
環境共生システム学専攻 | ○ | ○ | |
機械システム工学専攻 | ○ | ○ | |
電子情報メディア工学専攻 | ○ | ○ | ○ |
建築デザイン学専攻 | ○ |
学業の向上を目的とした学内奨学金による授業料減免制度が複数存在する。
入学時奨学金
日本工業大学学業奨励奨学金
1年以上在籍する学生(学部生2年次〜4年次)が対象で、学業成績が優秀な者に認定される。詳細な選考方法は各学科により異なり、毎年度末に選考が行われ、主に該当年度のGPA(成績)によって決められる。
日本工業大学工友会奨学金
1年以上在籍する学生(学部生2年次〜4年次及び大学院生)が対象で、卒業後、工友会会員として積極的に活動し、社会の産業発展に貢献し得る充分な資質を有すると認められる者。他の給付型奨学金を受けている者は不可で、在学中に1回限り、年間20万円の授業料が減免される。
日本工業大学大川陽康奨学金
大学院に入学予定の成績優秀者が対象であり、授業料が減免される。
「若杉祭」が毎年11月上旬に埼玉キャンパスで3日間開催され大学祭実行委員会が準備と運営する。会期中にホームカミングデー、建築設計競技表彰式、工業技術博物館特別展を行う。
毎年5月中旬、埼玉キャンパスで学部一年生向けの競技会として行われる、玉入れ、騎馬戦、棒引きなどの競技が開催される。
埼玉キャンパスは埼玉県宮代町に所在している。
駅から徒歩圏内であるものの、敷地の一部が東武動物公園と隣接し、キャンパス内は緑が広がり、多種の野鳥を見てとれる程である。
面積は、東京ドーム約6個分の広大なキャンパスで、約4000名の学生が通っている。
キャンパスのエコミュージアム化を推進し、研究成果などが環境に与える影響や環境対策設備・機器などを目に見える形にしている。
例えば、本館屋上に採光型の太陽光発電システムが設置され、1号館の1階ホールにその発電状況がモニタリングされている。
その他にも、本学が中心となった共同研究をベースに最新技術を導入して開発された、高性能なハイブリッド風力発電装置も設置され、学内の夜間照明などに利用されており、発電能力が大学で日本一の523kWである。
キャンパス内には、「クリーン・グリーン・エコキャンパス」という標語が掲げられた看板を複数設置し、学生の環境意識向上を図り、学生ボランティアによるキャンパスの清掃を行っている。
それらの試みが評価され、2012年にNPO法人による環境対策の評価を行う「第4回エコ大学ランキング」において、全国総合評価で第1位となった。
現在、本館に設置されている学習支援センター・英語教育センターなどが移設され、新たに初年次教育センター・スチューデントプラザ・ラーニングセンター・多目的スペースなどを設置する。講義教室は多様な講義形態に対応したフレキシブルな施設となる。
神田キャンパスは東京都千代田区に位置する。鉄道アクセスが非常に良好で、各種路線が利用可能である。皇居や日本武道館が徒歩圏内など周辺環境が充実し、最上階の日本庭園から神田が一望できる。
埼玉キャンパス内学生食堂は、メニューなどがイベント情報番組「プレミアの巣窟」で価格に比してボリュームが多いと評される。生ごみはコンポスト処理機で一日150kgを100%堆肥化して再資源化し、キャンパス外への排出はゼロでエコミュージアム化に貢献している。
ダイニングホールとLCセンター内のレストランと連続した大規模な食堂群である。昼時は非常に混雑するため、平日(授業日に限る)12:00〜13:00は食事専用となる。昼食時ではレストランと連続した大規模な食堂として機能し、それ以外の時間帯では一部食堂機能を残し、LCセンターと連続した大規模な学習スペースとして機能する様になる。
創立110周年を記念したキャンパス整備で増築された。また、食堂ではないがサービスデスクが併設され、株式会社NITクリエイトが月 - 土曜日の9:00 - 17:00に営業している。
![]() Museum of industrial Technology | |
---|---|
![]() 動態保存されている2100型蒸気機関車(2109号) | |
![]() | |
施設情報 | |
正式名称 | 工業技術博物館 |
専門分野 | 工業 |
収蔵作品数 | 工作機械250点以上 |
管理運営 | 日本工業大学 |
開館 | 1987年 |
所在地 | 〒345-8501 埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1 日本工業大学内 |
位置 | 北緯36度1分43.3秒 東経139度42分43.6秒 / 北緯36.028694度 東経139.712111度 / 36.028694; 139.712111 (工業技術博物館) |
外部リンク | 工業技術博物館 |
プロジェクト:GLAM | |
テンプレートを表示 |
1987年(昭和62年)、学園創立80周年記念事業の一環で埼玉キャンパス敷地内に開設される。ムーンライト計画で開発されたガスタービンエンジンの実物、FJR710ジェットエンジン、日本の産業を支えた稼動状態の工作機械が250台以上、機種別、製造年代順に展示され、一般公開されている。1991年(平成3年)以降、毎年、身近なテーマをもとにした特別展を館内にて開催し、1993年(平成5年)9月から、1891年(明治24年)イギリスダブス社製の国鉄2100形蒸気機関車「2109号」が動態保存され、キャンパス内にある120 m鉄路で定期的に有火運転を行いマスコミで紹介されることがある。1998年度、工学教育賞(文部大臣賞)を受賞し、展示物は登録有形文化財に178点、近代化産業遺産に63点が指定される。
利用情報
埼玉キャンパスLCセンター内にあり、私工大懇話会対象である。ゲートのカードリーダーに学生証または職員証を触れて入館するが、問題発生時は正面入口入館ゲートのインターフォンで対応する。貸出は学生証または職員証や利用者カードが必要で所属により貸出冊数が異なる。
利用情報
アルバータ州にある研修所で、「カナダ特別セミナー」や「2×4木造建築工房」履修時に利用する。学外施設だが「カナダキャンパス」と案内される場合もある。研修所の本館建物は歴史的裁判所を保存修復したものである。
ゼミや部活などの合宿に利用される施設で、在学生や付属校生徒は割安な料金で宿泊できる。
赤倉山荘
近隣の市町と包括的連携協定を締結している。[30]
産学連携で下記の埼玉県内に拠点を置く金融機関と提携している。
学生のリテラシー向上やサイエンスコミュニケーション能力向上を目的に、国立科学博物館による教育機関との連携事業が行われている。日本工業大学の学生は、以下の国立科学博物館を初めとする常設展を無料、特別展を600円引きで利用できる。
会員校の学生生活における様々な場面で、東京都歴史文化財団の人的資源及び、財団が管理運営する都立文化施設を活用できる制度である。学生証の呈示により以下の常設展や入館が無料となり、一部の有料企画展で特別割引される。
首都圏に位置する私立工科系大学図書館のネットワークで、加盟大学図書館同士の相互協力の一環として資料の閲覧、貸出サービスが行われている。
大学間の交流と教育の充実を目的とし、埼玉県東部地区大学単位互換協定を締結している。全ての協定校は、相互の往来が容易な東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)沿線上にキャンパスが設置されている。
2016年に東京・明治神宮外苑のイベント会場で学生制作の木製のジャングルジム形の展示作品が燃え、中で遊んでいた男児(当時5才)が焼死。助けようとした父親もやけどし重傷を負った。
学校法人日本工業大学 | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本工業大学 |
| ||||||||||||||
神田情報ビジネス専門学校 |
| ||||||||||||||
駒場中学校・高等学校 |
|
高校 |
| ||||
---|---|---|---|---|---|
大学 |
|
幹事校 | |
---|---|
加盟校 | |
賛助会員 |
|
日本語教育連絡協議会 | |||||
---|---|---|---|---|---|
幹事校 |
| ||||
加盟校 |
|
全般 | |
---|---|
国立図書館 | |
学術データベース |