岡山空港

岡山県岡山市北区にある空港

岡山空港(おかやまくうこう、: Okayama Airport)は、岡山県岡山市北区にある地方管理空港。愛称は「岡山桃太郎空港」。岡山市中心部の北西15㎞に位置している。

岡山空港
Okayama Airport
空港ターミナルビル
IATA: OKJ - ICAO: RJOB
概要
国・地域日本の旗 日本
所在地岡山県岡山市北区日応寺1277
母都市岡山市
種類商業
運営者岡山県
運用時間7:00 - 22:00
開港1988年3月11日
ターミナル1
敷地面積162 ha
標高246 m (807 ft)
座標北緯34度45分25秒 東経133度51分19秒 / 北緯34.75694度 東経133.85528度 / 34.75694; 133.85528 東経133度51分19秒 / 北緯34.75694度 東経133.85528度 / 34.75694; 133.85528
公式サイト岡山空港
地図
空港の位置
空港の位置
OKJ/RJOB
空港の位置
空港の位置
OKJ/RJOB
空港の位置
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
07/25 I 3,000×45 舗装
統計(2014年度)
旅客数1,354,510人
貨物取扱量4,433 t
リスト
空港の一覧
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概要

旧岡山空港は岡山市南部にあり、1,200mの滑走路を有していたが、地形的に滑走路の延長が困難であった。このため1988年に、2,000mの滑走路を有する新空港が岡山市北西部の山林を切り開いて建設された[3]。その後、滑走路は二度に渡って延長され、3,000mの滑走路を有する空港となった。旧岡山空港は岡南飛行場へと名前を変更し、セスナ機など小型機専用の空港として存続している。

岡山−東京便は東海道・山陽新幹線と競合しており[4]、利用客の駐車場を無料にするなどの対応策を採っている[注 1]

FAZ(輸入促進地域)にも指定されており、航空貨物ターミナルも有し、旅客だけでなく航空物流の活性化を図っている。

2014年(平成26年)3月30日に日本航空、同年10月26日に全日空がそれぞれ1往復増便して両社6往復となり、東京線は開港以来最多となる12往復となったが、2015年(平成27年)10月の秋ダイヤでは日本航空・全日空両社ともに各1往復減便することとなり東京線は10往復に戻っている。

統計

利用者数

元のウィキデータクエリを参照してください.

年間利用客数は、国内1,197,034人、国際157,476人(2014年度)[2]。2008年(平成20年)度では123万1000人で、滑走路拡張にあたって1997年(平成9年)度に岡山県が2011年(平成23年)度の予測値とした121万3000人を1万8000人上回り、新設・拡張時の需要予測を超えた数少ない事例とされている[5]。なお、実際の2011年度の利用者数は予測から6万人近く上回る127万人であった[6]。国内線は東日本大震災の影響で微減であったが、国際線が好調だったことで前年を上回っている。

歴史

岡山空港空撮(2014年5月)
岡山空港の空中写真。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。2007年撮影の24枚を合成作成。

施設

空港内の航空会社の旅客業務、貨物・郵便業務、グランドハンドリング業務、運航支援業務と、ターミナルビル・ラウンジマスカット・ANAラウンジJALサクララウンジの案内業務は、両備ホールディングス両備スカイサービスカンパニー)が行なっている。

岡山空港には国内主要空港に設置されているANAとJALの上級会員専用ラウンジ「ANAラウンジ」「JALサクララウンジ」のいずれもが設置されている。

ターミナルビル

駐車場

有料の第1駐車場(293台)、無料の第2駐車場(288台)、第3駐車場(260台)、第4駐車場(2,337台)と3,000台を優に超える車を駐車する事ができる。旅客ターミナルビルとの距離が一番遠い第4駐車場からは往復の無料連絡シャトルバスが12分おきに出ている。また、第1駐車場は送迎用に入庫1時間以内は無料となっている[18]

管制塔ビル

ターミナルビル東側

航空貨物ターミナル

「航空貨物入口」と書かれた交差点[19]が入口で、検問がある。広さは約3,506㎡。

就航路線

国内線

航空会社就航地
日本航空(JAL)[20]東京国際空港
日本トランスオーシャン航空(JTA)那覇空港
全日本空輸(ANA)[21]東京国際空港、新千歳空港[注 2]
(岡山空港発)2022年度就航路線別旅客数/順位[22]
行き先旅客数国内線順位
東京国際空港約75万人上位34位

国際線

航空会社就航地
大韓航空(KE)[23] 韓国仁川国際空港
中国東方航空(MU)[24] 中国上海浦東国際空港
タイガーエア台湾(IT) 台湾台湾桃園国際空港
香港航空(HX) 香港香港国際空港(運休中)

関西国際空港に比べて着陸料が安いことから、国際貨物チャーター便も時々発着する。

国際線の路線数は、県管理の第三種空港では2013年(平成25年)4月現在全国最多である[要出典]

運休・廃止した路線・航空会社

国内線
国際線

アクセス

運行本数・所要時間・料金等の詳細は、該当項目や公式サイトを参照。

エアポートリムジンバス

乗合タクシー

定額ジャンボタクシー

高速道路

鉄道の最寄り駅はJR津山線金川駅だが、金川駅との間に路線バスは運行されていない。

その他

中国地方第2の空港へ

開港した1988年(昭和63年)当時は中国地方では広島空港はもとより山口宇部空港出雲空港よりも利用者数が少ないローカル空港に過ぎず、東京線は開港当時、小型機がわずか1日2往復就航する程度の弱小路線であった(旧岡山空港時代)が、ダブルトラック化・増便が重ねられて10往復になり、就航便数や利用者数においても広島空港に次ぐ中国地方第2の空港に発展した(→中国地方#空港)。近年では対岸の高松空港にほぼ匹敵する利用者数となっている。平成25年度は主力の東京線の利用者が101万8020人(前年度比5.1%増)と6年ぶりに100万人を回復した。空港全体の利用者数も137万5524人(前年度比3.2%増)で2年連続の増加となった[25][26][27]。国際線はソウル便、上海便が運航され、中四国地方3位の利用者数となっている。

経営

岡山県が運営する岡山空港は、日本全国の地方空港のなかでは開港前の需要予測を上回った数少ない例とされてきた。しかし、国土交通省の要請により2010年(平成22年)1月24日に岡南飛行場を併せた収支を県が初めて公表し、2009年度の収支は岡山空港が1億1389万円、岡南飛行場が1億8555万円の赤字であることが明らかになった。

岡山空港の収支の内訳は、収入が6億831万円。うち航空会社からの着陸料・停留料5億5471万円、残りはターミナルビルなどへの土地建物貸付料、航空機燃料税等。支出は7億2220万円、内訳は維持運営費5億1687万円、人件費1億5044万円、固定資産税相当の交付金5438万円などとしている。両空港の関係予算は特別会計でなく一般会計に計上され、いずれも県が一般財源によって補填している。

収入増対策の一環として、当時の岡山県知事石井正弘が2010年(平成22年)10月26日の定例会見で、海外の格安航空会社(LCC)の国際線誘致を積極的に取り組む考えを表明したこともあった。その他にも、ターミナルビル正面の第1駐車場のみ2011年(平成23年)7月1日から有料化された[28]

脚注

注釈

出典

関連項目

外部リンク