室蘭駅

北海道室蘭市にある北海道旅客鉄道の駅

室蘭駅(むろらんえき)は、北海道室蘭市にある北海道旅客鉄道(JR北海道)室蘭本線支線)ので、室蘭支線の終着駅駅番号M36電報略号ムロ[6]事務管理コードは▲130354[7]

室蘭駅
駅舎(2017年7月)
むろらん
Muroran
M35 母恋 (1.1 km)
地図
所在地北海道室蘭市中央町4丁目
北緯42度19分4.77秒 東経140度58分28.01秒 / 北緯42.3179917度 東経140.9744472度 / 42.3179917; 140.9744472 東経140度58分28.01秒 / 北緯42.3179917度 東経140.9744472度 / 42.3179917; 140.9744472
駅番号M36
所属事業者北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線室蘭本線
キロ程7.0 km(東室蘭起点)
電報略号ムロ
駅構造地上駅
ホーム1面2線
乗車人員
-統計年度-
631人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日1897年明治30年)7月1日[1]
備考
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室蘭駅
むろらん
Muroran
(1.4 km) 西室蘭
所属事業者日本国有鉄道(国鉄)
所属路線室蘭本線(貨物支線)
キロ程(岩見沢駅起点)
駅構造1面2線
開業年月日1960年昭和35年)5月10日
廃止年月日1985年(昭和60年)3月14日
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歴史

1976年(昭和51年)の室蘭駅と周囲約1.5 km範囲。左側は駅舎。既に斜陽産業となった石炭苫小牧に譲渡され、岸壁に面した貯炭場は草生して、ヤードには貨車の姿も殆ど無く、かつて石炭積出駅として小樽の手宮駅と競い活気に溢れていた姿はない。雑貨埠頭としての役割を持つ中央埠頭さえもトラック輸送が主体で、駅舎裏手の貨物ホームから埠頭先端まで敷かれた貨物線が使用されている気配が殆ど無い。左端上方に向かって西室蘭駅への貨物支線が伸びている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 1891年明治24年)2月:北海道炭礦鉄道がエトスケレップに仮桟橋400 m設置[注 1]。鉄道機材陸揚[8]
  • 1892年(明治25年)
    • 上期:エトスケレップ仮桟橋を長さ657 m、最大幅12 mの正規桟橋に整備[8]
    • 8月1日:北海道炭礦鉄道室蘭線の初代・室蘭駅(ろらんえき[9][注 2][注 3])が輪西村ベシボッケ(現在の室蘭市仲町)に開業。同時に、現在の御崎駅に近い位置に海運用の貨物駅が設置される[注 4][10]。近傍海面の埋立整備と新桟橋建設を計画するが、海軍から鎮守府予定区域の理由により却下(後に室蘭への鎮守府計画は廃止)[8]。なお、移転地域の運用ができるまでエトスケレップ桟橋と移転地域に作られた仮桟橋を使用して石炭船積みを行う[8]
  • 1893年(明治26年)10月1日:日本郵船青森港-函館港-室蘭港の3港連絡定期航路開設[注 5]
  • 1897年(明治30年)7月1日:2代目・室蘭駅移転開業。仏坂下に停車場及び駅舎(初代駅舎)設置[注 6][11][12]
  • 1898年(明治31年) 上期:機関車庫が新設。それまでは輪西駅の設備を流用[注 7]
  • 1903年(明治36年):同構内の海岸町に貨物駅が置かれ、仏坂下の2代目・室蘭駅が旅客駅となる。
  • 1904年以前:駅名読みを「むろらん」に変更[注 3]
  • 1904年(明治37年)
    • 2月1日:同構内の海岸町に駅付属の船車連絡待合所が設置。乗船切符発売など、日本郵船の連絡船との連帯輸送強化を図る。
    • 7月20日:同構内の海岸町の貨物駅手前に旅客ホーム及び駅舎移転(2代目駅舎)。改キロ[注 8]
  • 1906年(明治39年)
    • 10月1日:北海道炭礦鉄道の鉄道路線国有化(鉄道国有法)により、官設鉄道に移管[1]
    • 1904年の函館駅-小樽駅間鉄道開通により運用上のメリットが薄れたため3港連絡定期航路をやめて青森-室蘭定期航路に変更。
  • 1911年(明治44年)11月:石炭船積用の高架桟橋(長さ579 m、満潮水面高19 m、幅上部17 m)設置[8][13]
  • 1912年(明治45年/大正元年):海岸町内で駅舎移転新築(現在の旧室蘭駅舎・3代目駅舎[14])。
  • 1913年(大正2年)6月2日:室蘭機関庫設置(北海道鉄道管理局の事務上制定)。
  • 1914年(大正3年)11月:扇形機関庫新設。
  • 1915年(大正4年)4月1日:青蘭定期航路から日本郵船が撤退し、室蘭有志の陳情により北日本汽船会社の運用に変更[注 9]
  • 1934年昭和9年)12月7日:第1期水陸連絡設備工事竣工。陸上高架桟橋、1号・2号貯炭場、トランスポーター(橋形クレーン)、ローダー等石炭船積設備設置[16]
  • 1936年(昭和11年)
  • 1950年(昭和25年)2月10日:室蘭客貨車区設置。
  • 1953年(昭和28年)4月27日:中央埠頭(市営)への引込線増設(中央埠頭拡張整備の一環)。
  • 1959年(昭和34年)3月31日:第2期水陸連絡設備工事竣工。高架桟橋跡にドルフィン及び3号貯炭場設置[16]
  • 1960年(昭和35年)5月10日:当駅 - 西室蘭駅間の貨物支線(公共臨港線)開業。
  • 1969年(昭和44年)11月:石炭貨物取扱い廃止[16]
  • 1970年(昭和45年)11月20日:室蘭客貨車区廃止。
  • 1971年(昭和46年):石炭荷役機械設備撤去完了[16]
  • 1977年(昭和52年)7月22日:貨物取扱い廃止[1]
  • 1979年(昭和54年)3月:3代目駅舎改修[18]
  • 1982年(昭和57年)3月9日:構内石炭埠頭跡地売却。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:当駅 - 西室蘭駅間の貨物支線廃止荷物取扱い廃止[1]
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承[1]
  • 1997年平成9年)
    • 9月30日:駅レンタカー営業所が営業終了[19]
    • 10月1日:駅舎を1.1 km東側の現在地(仏坂下の初代駅舎の置かれていた位置とほぼ同じ位置)に移転新築(4代目)[20][21]
  • 1998年(平成10年):旧駅舎が室蘭市に譲渡され、観光協会が入居[14]
  • 1999年(平成11年)7月:旧駅舎が国の「登録有形文化財」登録[22]
  • 2001年(平成13年)4月1日:駅業務を「日交観北海道」(現在の北海道ジェイ・アール・サービスネット)に委託[3]
  • 2008年(平成20年)4月30日:キヨスク閉店。
  • 2009年(平成21年)3月15日:売店オープン[23]
  • 2010年(平成22年)10月:旧駅舎が「準鉄道記念物」指定[24]
  • 2019年令和元年)5月:旧駅舎を含む「炭鉄港」が日本遺産に認定される[14]
  • 2020年(令和2年)9月30日:売店が閉店となる[25]

駅名の由来

駅構造

頭端式ホーム1面2線の地上駅である。

北海道ジェイ・アール・サービスネットが受託する業務委託駅である[2][3]みどりの窓口話せる券売機が設置されている[4][5]夜間滞泊は設定されていない。当駅から東室蘭駅間に回送列車がある。

のりば

番線路線行先
1・2室蘭本線東室蘭札幌方面

利用状況

『室蘭市統計書』によると、近年の年度別乗車人員の推移は以下のとおりである。

年度乗車人員
(千人)
乗車人員
(一日平均)
出典
2011年(平成23年)225615[26]
2012年(平成24年)220603
2013年(平成25年)215589
2014年(平成26年)212581
2015年(平成27年)211577
2016年(平成28年)223611[27]
2017年(平成29年)226619
2018年(平成30年)228625[28]
2019年(令和元年)231631

駅弁

2017年ごろまでは、主な駅弁として下記を販売していた[29]

駅周辺

室蘭市の行政機関や文化施設が集積している。むろらん広域センタービル胆振総合振興局室蘭市役所広域センタービル庁舎、室蘭信用金庫本店、北洋銀行室蘭中央支店など)は徒歩約4分、室蘭市役所本庁舎、入江運動公園陸上競技場、温水プール、総合体育館など)、北斗文化学園インターナショナル調理技術専門学校は徒歩約5分、室蘭地方合同庁舎、室蘭八幡宮、室蘭市文化センター(室蘭市民美術館併設)、NHK室蘭放送局は徒歩約10分、北海道立総合研究機構栽培水産試験場、室蘭港フェリーターミナルは車で約5分、測量山は車で約10分、絵鞆岬は車で約15分に位置している。また、北海道室蘭清水丘高等学校市立室蘭水族館道の駅みたら室蘭への最寄駅になっている。最寄りのバス停は道南バス北海道中央バス高速むろらん号)「室蘭駅前」「市役所北」停留所[30][31][32]。なお、札幌市などの道央圏、函館市など道南との鉄道アクセスにおいて室蘭市の玄関となるのは、特急列車が停車する東室蘭駅である[33]

旧駅舎

旧室蘭駅舎(2007年6月)

現駅から北西に約600メートル離れた3代目駅舎は、観光案内所があるほか、鉄道関連の備品が展示されている。前は高速バス停留所となっているほか、隣接地の公園には2019年に蒸気機関車が設置された[14]

3代目駅舎は1912年(明治45年)に建設された木造2階建ての寄棟造りの建物で、1997年(平成9年)まで使用された[34]。屋根や白壁の外観は明治期の洋風建築を残しており、外回りは入母屋風で雁木造になっている[34]

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
室蘭本線(支線)
室蘭駅 (M36) - 母恋駅 (M35)

脚注

注釈

出典

参考資料

関連項目

外部リンク