三振

野球、ソフトボールにおいて打者が投手に3つのストライクを取られること
奪三振から転送)

三振(さんしん)とは、野球ソフトボールにおいて打者投手からストライクを3つ取られること、またそのときの記録である。英語ではStrike Out(略記SO)といい、スコアブックでは空振り三振はS.O、見逃し三振はK、振り逃げ三振はと記す。

空振り三振する打者(アダム・ダン

概要

1回の打席において、打者が3回ストライクを宣告されたときの記録を三振という。このとき、第3ストライクの投球を捕手が正規に捕球するか、後述する規則により第3ストライクの宣告を受けた打者が直ちに走者となれない場合には、打者はアウトになる。ここで第3ストライクの宣告は、直ちに打者のアウトを意味するとは限らないことに注意しなければならない(→振り逃げ)。

球審は、第3ストライクを宣告する際、「ストライク・スリー」とコールする。

MLBでは1887年シーズンのみストライク4つでアウトにする四振が規則として採用された。反対が多かったのか翌シーズンには三振に戻された[1]。またチャーリー・O・フィンリーは試合短縮を狙って、ストライク2つでアウトにする二振をオープン戦で採用したことがある。

規定

2ストライク後にストライクを宣告された場合に三振が記録される(ストライクを宣告される場合については「ストライクが宣告される条件」を参照)。

公式記録の上で状況による区別はないが、特に目的をもって記録をつけている者はその目的に応じてしばしば区別して記録する。

  • 3ストライク目が空振りである場合、空振り三振という。
  • 打者が打とうとしなかった投球がノーバウンドでストライクゾーンを通過することを見逃しといい、3ストライク目が見逃しである場合、見逃し三振という。
  • 2ストライク後にバントをした打球がファウルボールになった場合、スリーバント失敗と呼ばれる。なお、この場合三振だが、ファウルボールであるためボールデッドとなり、振り逃げ(下記)はできない。

打者の打席の途中で投手や打者が交代した場合に誰に奪三振や三振の記録が付くかは、公認野球規則に定められている。

1人の打者に対するすべての投球がストライクとなり、3球の投球でその打者から三振を奪うことを俗に「三球三振」という。

無死または一死で、かつ一塁には走者がいない場合、もしくは二死の場合、第3ストライクにあたる投球を捕手が正規に捕球できないと、打者はアウトではなく、打者走者となって一塁に走らなければならない。これを振り逃げといい、この打者走者をアウトにするためには、内野ゴロ同様に、守備側は打者走者または一塁に触球しなければならない。それまでに打者走者が一塁に到達すれば、打者走者は一塁に生きることができる。振り逃げの成否に関わらず、打者には三振が、投手には奪三振が記録される(これにより、1イニングで4つ以上の三振が記録される場合がある。詳細は、振り逃げを参照)

バットを掠めた投球を捕手が正規捕球(ファウルチップ)したものが第3ストライクに該当した場合も三振が記録される。打者にバットを振る意思があったかどうかは関係ない[注 1]

三振で打者がアウトになった直後に塁上の走者が盗塁に失敗、または離塁が大きかったために触球されてアウトになることを、俗に「三振ゲッツー三振併殺)」という。この場合、打者には三振が記録されるが併殺打は記録されない。

Kの表記について

スコアブック上で三振をKと表記する理由は諸説あり、今も明確にはなっていない。

  • 「struck」の末尾の「K」を採ったとする説
  • 「Knockout」のKを採ったとする説
    • 現在はこれが最も有力である[要出典]。「Strike out」の頭文字の「S」や「SO」をそのまま表記してしまうと、「Sacrifice(犠打)」や「Steal(盗塁)」、「StealOut(盗塁刺)」と重複するためだと言われる。
  • 「kill(ed)」のKを採ったとする説
    • 日本語で「一死」などと言うように、「アウト」は「死」を意味する。つまり、「三振する」→「打者は死ぬ」→「投手は打者を殺した (killed)」
  • 「単なる偶然」説
    • ルールブック編集者がアウトにする方法を適当に箇条書きした上で、アルファベットを一文字ずつ振っていき、その結果、偶然にも三振のところに「K」が振られたとする。ただし、公認野球規則において三振になった打者がアウトになることを規定しているのは、同規則6.05のうち(b)(c)(j)[注 2]である。

奪三振

奪三振(だつさんしん)は、投手が打者を三振に仕留めることで、投手に与えられる記録である。

上記の要領で打者に三振が記録されると同時に、投手には奪三振が記録される。対戦打者の三振と対戦投手の奪三振は必ず同数になる。

試合における不確定要素を嫌うセイバーメトリクスの観点では、エラーやイレギュラーヒットなどの偶然に左右されない、重視すべきアウトカウント獲得方法とされる。

  • 上記の通り、振り逃げが成功すれば投手には奪三振が記録されるものの打者はアウトにならないことから、理論上は1イニングの間に何個でも奪三振を記録できることになる。
  • 投手にとって三振を取ることは、打者の狙いを完全に外すことであり、投手対打者の対戦において投手の完勝と言える。特に奪三振の多い投手は「ドクターK」(奪三振の先生)などと呼ばれ、強打者との対戦がクローズアップされるなど注目度が高い。なお、ミスターKと呼ぶと三振男(三振の多い打者)というニュアンスになるため、用いられない。
  • 上記の通り、ある打者の打席途中で投手が交代した上でその打者が三振した場合は、第3ストライクを取った投手に奪三振が記録される。よって「奪三振1を記録するために必要な最少投球数」は「1球」ということになる。
  • 1試合のプロ野球記録としては1952年5月13日マイナーリーグのクラスD級において、ロン・ネッチアイ投手が回を追うごとに増す胃潰瘍による胃の痛みに耐え、9回で奪三振27という記録を達成している(同時にノーヒットノーランも達成している)[10]

三振数に関する記録

日本プロ野球

通算記録

  • 記録は2023年シーズン終了時点[11]

シーズン記録

順位選手名所属球団三振数記録年備考
1R.ブライアント近鉄バファローズ2041993年パ・リーグ記録
21981990年
31871989年
4村上宗隆東京ヤクルトスワローズ1842019年セ・リーグ記録
日本人記録
5R.ブライアント近鉄バファローズ1761992年
6岩村明憲ヤクルトスワローズ1732004年
佐藤輝明阪神タイガース2021年新人記録
8中村剛也埼玉西武ライオンズ1722015年右打者記録
9B.エルドレッド広島東洋カープ1692014年セ・リーグ右打者記録
10村上宗隆東京ヤクルトスワローズ1682023年
  • 記録は2023年シーズン終了時点[12]

1試合記録

※延長回を跨いだ記録は参考記録として除外。

選手名所属球団三振数記録日備考
若菜嘉晴阪神タイガース51979年5月29日
T.ソレイタ日本ハムファイターズ1980年7月4日
R.ゲイル阪神タイガース1986年4月18日
愛甲猛千葉ロッテマリーンズ1992年7月11日
鶴田泰中日ドラゴンズ1993年9月7日
R.デューシー日本ハムファイターズ1996年5月26日
大豊泰昭中日ドラゴンズ1997年6月3日
金子誠日本ハムファイターズ1997年6月14日
上原浩治読売ジャイアンツ2000年5月6日
仁志敏久読売ジャイアンツ2005年4月16日
渡辺俊介千葉ロッテマリーンズ2005年5月8日
里崎智也千葉ロッテマリーンズ2006年5月2日
館山昌平東京ヤクルトスワローズ2011年9月15日
橋本到読売ジャイアンツ2014年8月30日
茂木栄五郎東北楽天ゴールデンイーグルス2016年4月20日
神里和毅横浜DeNAベイスターズ2019年4月21日
坂本勇人読売ジャイアンツ2019年6月21日
秋山拓巳阪神タイガース2020年7月28日
佐藤輝明阪神タイガース2021年7月4日[13]
柳田悠岐福岡ソフトバンクホークス2022年5月31日[14]

1試合チーム記録

球団対戦相手三振数記録日備考
千葉ロッテマリーンズオリックス・ブルーウェーブ191995年4月21日[15]9回までの三振数。延長10回も含めると20三振(参考記録)[注 3]
中日ドラゴンズヤクルトスワローズ2005年4月6日[16]
中日ドラゴンズ福岡ソフトバンクホークス2006年6月18日[17]
オリックス・バファローズ千葉ロッテマリーンズ2022年4月10日[18][19]佐々木朗希が日本新記録の13者連続奪三振と完全試合を達成。

その他の記録

  • 打者9人で全員1個ずつ三振を喫する全員三振
球団対戦相手記録日
オリックス・ブルーウェーブ千葉ロッテマリーンズ1992年8月11日[20]
千葉ロッテマリーンズ福岡ソフトバンクホークス2022年4月14日[21][22]

メジャーリーグベースボール

通算記録

  • 1876年以前の成績は原則としてシーズン記録は含まないが、個人通算記録は含まれる。
  • 記録は2023年シーズン終了時点[23]

シーズン記録

順位選手名所属球団三振数記録年備考
1マーク・レイノルズアリゾナ・ダイヤモンドバックス2232009年ナ・リーグ記録
2アダム・ダンシカゴ・ホワイトソックス2222012年ア・リーグ記録、左打者記録
3クリス・デービスボルチモア・オリオールズ2192016年
4ヨアン・モンカダシカゴ・ホワイトソックス2172018年両打者記録
5カイル・シュワーバーフィラデルフィア・フィリーズ2152023年ナ・リーグ左打者記録
6エウヘニオ・スアレスシアトル・マリナーズ2142023年ア・リーグ右打者記録
7ジョーイ・ギャロテキサス・レンジャーズニューヨーク・ヤンキース2132021年
8クリス・カーターヒューストン・アストロズ2122013年
9マーク・レイノルズアリゾナ・ダイヤモンドバックス2112010年
ジャンカルロ・スタントンニューヨーク・ヤンキース2018年
テオスカー・ヘルナンデスシアトル・マリナーズ2023年
  • 記録は2023年シーズン終了時点[24]

三振率

メジャーリーグの野球記録では、打者に対する「三振のしにくさ」を評価する数値として、打者が1つの三振を取られるまでにかかる平均打数を表す三振率(At Bats per Strikeout : AB/K)を用いる[注 4]。三振率は次の計算式により求められる。

  • 三振率=打数÷三振数

三振率の特徴は打数を分子とすることで、四死球や犠打、失策の要素が影響せず、その打者の打撃がどれほど確実に投球を打ち返すかを表現している点である。数値が大きいほどその打者は三振しにくい。評価基準は概ね、7.8ほどで良好、10を上回ると優秀であるとされている。また実際は打者の打率の高さともある程度の相関を持ち、いわゆる「アベレージヒッター」ほど高い数値を示す。

MLB通算記録

順位選手名三振率
1ウィリー・キーラー63.17
2ジョー・シーウェル62.56
3ロイド・ウェイナー44.92
4ジョー・スタート43.51
5ネリー・フォックス42.74
6レーブ・クロス41.86
7トミー・ホームズ40.92
8エミル・ヴァーバン39.34
9ホーマー・サマ34.10
10アンディ・ハイ33.85
順位選手名三振率
11サム・ライス33.71
12ジョージ・ミラー33.65
13フランキー・フリッシュ33.50
14デール・ミッチェル33.48
15ルー・バイアーバウアー32.44
16ジャック・グラスコック32.36
17ジミー・ブラウン31.93
18ジョニー・クーニー31.51
19チャーリー・ホロッハー31.23
20スタッフィー・マッキニス31.16
  • 通算3000打席以上が対象、記録は2023年シーズン終了時点[25]

MLBシーズン記録

順位選手名所属球団三振率記録年
1ウィリー・キーラーブルックリン・スーパーバス285.01899年
2マイク・マギリーセントルイス・ブラウンストッキングス276.01876年
3キャップ・アンソンシカゴ・ホワイトストッキングス261.01878年
4レーブ・クロスクリーブランド・スパイダーズセントルイス・パーフェクトズ185.71899年
5ジョー・シーウェルニューヨーク・ヤンキース167.71932年
6ジョン・ピーターズシカゴ・ホワイトストッキングス158.01876年
7ジョー・シーウェルクリーブランド・インディアンス152.01925年
8ジョン・クラップセントルイス・ブラウンストッキングス149.01876年
9ジョー・シーウェルクリーブランド・インディアンス144.51929年
10ジャック・ドイルニューヨーク・ジャイアンツ142.31894年
記録は2023年シーズン終了時点[26]
20世紀以降
順位選手名所属球団三振率記録年備考
1ジョー・シーウェルニューヨーク・ヤンキース167.71932年
2クリーブランド・インディアンス152.01925年
3144.51929年
4レーブ・クロスフィラデルフィア・アスレチックス139.81902年右打者記録[27]
5ジョー・シーウェルニューヨーク・ヤンキース131.01933年
6ウィリー・キーラーブルックリン・スーパーバス119.01901年ナ・リーグ記録
7ニューヨーク・ハイランダーズ118.41906年
チャーリー・ホロッハーシカゴ・カブス1922年
9ジョー・シーウェルクリーブランド・インディアンス117.71930年
10スタッフィー・マッキニス107.41922年
記録は2023年シーズン終了時点[26]

奪三振数に関する記録

日本プロ野球

最多奪三振

通算記録

順位選手名奪三振投球回奪三振率
1金田正一44905526.27.31
2米田哲也338851305.91
3小山正明315948995.80
4鈴木啓示30614600.15.99
5江夏豊298731968.41
6梶本隆夫294542086.30
7工藤公康28593336.27.71
8稲尾和久257435996.44
9三浦大輔248132766.82
10村田兆治23633331.16.38
順位選手名奪三振投球回奪三振率
11山本昌23103348.26.21
12村山実22713050.16.70
13小野正一224429096.94
14杉内俊哉21562091.19.28
15石井一久21152153.18.84
16槙原寛己211124857.65
17川口和久209224107.81
18西口文也20822527.27.41
19山田久志205838654.79
20平松政次20453360.25.48

以上の記録は2023年シーズン終了時点[29]

シーズン記録

順位選手名所属球団奪三振奪三振率投球回記録年備考
1江夏豊阪神タイガース40110.973291968年セ・リーグ記録
2稲尾和久西鉄ライオンズ3537.864041961年パ・リーグ記録
3金田正一国鉄スワローズ3507.884001955年
4江夏豊阪神タイガース3409.06337.21970年
5杉浦忠南海ホークス3368.14371.11959年
6稲尾和久西鉄ライオンズ3348.063731958年
7梶本隆夫阪急ブレーブス3278.08364.11956年パ・リーグ左投手記録
8稲尾和久西鉄ライオンズ3217.18402.11959年奪三振王以外では最多
9杉浦忠南海ホークス3178.58332.21960年
10金田正一国鉄スワローズ3167.74367.11956年
  • 記録は2023年シーズン終了時点[30]
  • シーズン二桁奪三振記録 野茂英雄 21回(1990年)[31]

1試合記録

選手名所属球団奪三振数記録日対戦相手
野田浩司オリックス・ブルーウェーブ191995年4月21日[15]千葉ロッテマリーンズ
佐々木朗希千葉ロッテマリーンズ2022年4月10日[19]オリックス・バファローズ
田中将大東北楽天ゴールデンイーグルス182011年8月27日[32]福岡ソフトバンクホークス
足立光宏阪急ブレーブス171962年5月24日[33]南海ホークス
野茂英雄近鉄バファローズ1990年4月29日[34]オリックス・ブレーブス
野田浩司オリックス・ブルーウェーブ1994年8月12日[35]近鉄バファローズ

1イニング記録

選手名所属球団奪三振数記録日相手球団
幸田優大洋ホエールズ41959年7月5日広島カープ
野村貴仁オリックス・ブルーウェーブ1993年8月8日千葉ロッテマリーンズ
工藤公康福岡ダイエーホークス1996年8月2日千葉ロッテマリーンズ
西口文也西武ライオンズ1997年4月12日千葉ロッテマリーンズ
岡島秀樹読売ジャイアンツ1997年7月4日阪神タイガース
D.レモンヤクルトスワローズ2000年4月14日広島東洋カープ
斉藤和巳福岡ダイエーホークス2000年9月3日オリックス・ブルーウェーブ
杉内俊哉福岡ダイエーホークス2003年4月14日千葉ロッテマリーンズ
金澤健人阪神タイガース2004年8月1日読売ジャイアンツ
松坂大輔西武ライオンズ2004年9月17日福岡ダイエーホークス
前田幸長読売ジャイアンツ2005年4月6日横浜ベイスターズ
涌井秀章西武ライオンズ2007年4月3日福岡ソフトバンクホークス
W.オビスポ読売ジャイアンツ2009年9月17日阪神タイガース
澤村拓一読売ジャイアンツ2012年4月13日横浜DeNAベイスターズ
千賀滉大福岡ソフトバンクホークス2013年4月17日東北楽天ゴールデンイーグルス
髙橋聡文中日ドラゴンズ2013年7月9日阪神タイガース
平田真吾横浜DeNAベイスターズ2015年6月6日埼玉西武ライオンズ
八木亮祐東京ヤクルトスワローズ2016年5月24日阪神タイガース
藤浪晋太郎阪神タイガース2016年7月4日中日ドラゴンズ
石田健大横浜DeNAベイスターズ広島東洋カープ
松井裕樹東北楽天ゴールデンイーグルス2018年5月4日埼玉西武ライオンズ
田口麗斗読売ジャイアンツ2018年7月4日横浜DeNAベイスターズ
B.ディクソンオリックス・バファローズ2018年7月8日福岡ソフトバンクホークス
千賀滉大福岡ソフトバンクホークス2018年9月15日埼玉西武ライオンズ
上茶谷大河横浜DeNAベイスターズ2019年7月2日阪神タイガース
R.マルティネス中日ドラゴンズ2020年9月4日東京ヤクルトスワローズ
佐々木朗希千葉ロッテマリーンズ2022年7月1日東北楽天ゴールデンイーグルス
髙橋光成埼玉西武ライオンズ2023年4月8日福岡ソフトバンクホークス

打者連続奪三振記録

選手名所属球団記録記録日対戦相手備考
佐々木朗希千葉ロッテマリーンズ132022年4月10日オリックス・バファローズ世界記録[36]
梶本隆夫阪急ブレーブス91957年7月23日南海ホークス
土橋正幸東映フライヤーズ1958年5月31日西鉄ライオンズ
岩尾利弘埼玉西武ライオンズ2015年4月12日 - 22日参考記録(試合跨ぎ)[注 5]
鈴木隆大洋ホエールズ81960年6月1日読売ジャイアンツセ・リーグ記録

イニング連続記録

選手名所属球団記録記録期間備考
デニス・サファテ福岡ソフトバンクホークス432015年5月8日 - 9月10日[37]
ライデル・マルティネス中日ドラゴンズ352020年8月9日 - 2021年5月9日参考記録(シーズン跨ぎ)[注 6]
張誌家西武ライオンズ282002年7月21日 - 8月12日[37]
デニス・サファテ福岡ソフトバンクホークス262017年7月30日 - 10月1日[37]
山本由伸オリックス・バファローズ252020年7月26日 - 8月25日[38]日本人最多記録
佐々木朗希千葉ロッテマリーンズ2022年3月27日 - 4月17日[39][40]日本人最多記録

シーズン跨ぎを含む記録は36(2021年10月14日 - 2022年4月17日)

メジャーリーグベースボール

最多奪三振

通算記録

順位選手名奪三振数投球回奪三振率
1ノーラン・ライアン571453869.55
2ランディ・ジョンソン48754135.110.61
3ロジャー・クレメンス46724916.28.55
4スティーブ・カールトン41365217.27.13
5バート・ブライレブン370149706.70
6トム・シーバー364047836.85
7ドン・サットン35745282.16.09
8ゲイロード・ペリー353453505.95
9ウォルター・ジョンソン35085914.15.34
10グレッグ・マダックス33715008.16.06
11マックス・シャーザー33672634.210.69
11フィル・ニークロ334254045.57
ジャスティン・バーランダー3325.19.05
14ファーガソン・ジェンキンス31924500.26.38
15ペドロ・マルティネス31542827.110.04
16ボブ・ギブソン31173884.17.22
17カート・シリング311632618.60
18CC・サバシア309335777.78
19ジョン・スモルツ308434737.99
20ザック・グレインキー29793389.17.91
  • 記録は2023年シーズン終了時点[41]
  • 通算二桁奪三振:ノーラン・ライアン(215回)[42]

シーズン記録

順位選手名所属球団奪三振奪三振率投球回記録年
1マット・キルロイボルチモア・オリオールズ5137.925831886年
2トード・ラムゼイルイビル・カーネルズ4997.63588.2
3ヒュー・デイリーシカゴ・ブラウンズワシントン・ナショナルズ4838.68500.21884年
4デュピー・ショーデトロイト・ウルバリンズボストン・レッズ4517.47543.1
5チャールズ・ラドボーンプロビデンス・グレイズ4415.85678.2
6チャーリー・バフィントンボストン・ビーンイーターズ4176.39587
7ガイ・ヘッカールイビル・エクリプス3855.17670.2
8ノーラン・ライアンカリフォルニア・エンゼルス38310.573261973年
9サンディ・コーファックスロサンゼルス・ドジャース38210.24335.21965年
10ビル・スウィーニーボルチモア・モニュメンタルズ3746.265381884年
記録は2023年シーズン終了時点[43]
20世紀以降
順位選手名所属球団奪三振数奪三振率投球回記録年備考
1ノーラン・ライアンカリフォルニア・エンゼルス38310.573261973年ア・リーグ記録
2サンディ・コーファックスロサンゼルス・ドジャース38210.24335.21965年ナ・リーグ記録[44]
3ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス37213.41249.22001年
4ノーラン・ライアンカリフォルニア・エンゼルス3679.93332.21974年
5ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス36412.06271.21999年
6ルーブ・ワッデルフィラデルフィア・アスレチックス3498.203831904年ア・リーグ左投手記録
7ボブ・フェラークリーブランド・インディアンス3488.43371.11946年
8ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス34712.56248.22000年
9ノーラン・ライアンカリフォルニア・エンゼルス34110.262991977年
10ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス33411.562602002年
記録は2023年シーズン終了時点[43]

1試合記録

選手名所属球団奪三振数記録日備考
トム・チェニー英語版ワシントン・セネタース211962年9月12日延長16回
ロジャー・クレメンスボストン・レッドソックス201986年4月29日
1996年9月18日
ケリー・ウッドシカゴ・カブス1998年5月6日
ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス2001年5月8日降板後に延長戦
マックス・シャーザーワシントン・ナショナルズ2016年5月11日
  • 2023年シーズン終了時点
  • 19奪三振は延べ12回、18奪三振以下は多数
  • 継投による20奪三振は7回[45]

打者連続奪三振記録

選手名所属球団記録記録日備考
トム・シーバーニューヨーク・メッツ101970年4月22日
エリック・ガニエロサンゼルス・ドジャース2003年5月17日 - 21日試合跨ぎ
アーロン・ノラフィラデルフィア・フィリーズ2021年6月25日
コービン・バーンズミルウォーキー・ブルワーズ2021年8月11日
ミッキー・ウェルチニューヨーク・ジャイアンツ91884年8月28日初回先頭打者から
ジェイク・ピービーサンディエゴ・パドレス2007年4月25日
リッキー・ノラスコフロリダ・マーリンズ2009年4月13日
アーロン・ハラングロサンゼルス・ドジャース2012年4月13日
ダグ・フィスターデトロイト・タイガース2012年9月27日
マックス・シャーザーワシントン・ナショナルズ2015年10月3日
タイラー・アレクサンダーデトロイト・タイガース2020年8月2日中継ぎ
ジェイコブ・デグロムニューヨーク・メッツ2021年4月17日
パブロ・ロペスマイアミ・マーリンズ2021年7月11日初回先頭打者から
アンドリュー・ヒーニーテキサス・レンジャーズ2023年4月10日

その他の記録

マイナーリーグベースボール

1試合記録

選手名所属球団奪三振数記録日対戦相手
ロン・ネッチアイブリストル・ツインズ英語版(クラスD級)271952年5月13日ウェルチ・マイナーズ英語版

奪三振率

奪三振率とは、投手が1試合(9イニング)完投したと仮定した場合の平均奪三振数であり、次の計算式により求められる。

この値は投手の能力を評価する指標の一つであり、高ければ自力でアウトに取る能力が高い投手と認識される。BABIPとの関わりから奪三振率の高い投手は被打率が低くなりやすいというメリットがある。評価基準は、7.5から8.0であれば高い部類に入り9.0を超えると典型的な、三振を取る投手となる。年代別に見ると、奪三振率はMLBにおいては全体的に上昇する傾向にある[47]。近年では奪三振を被打者数で割ったK%による評価が主流となりつつある。シーズンを通しての日本プロ野球記録(規定投球回到達者)は2019年の千賀滉大の11.33投球回180.1、奪三振227)。

MLB通算記録

  • 通算2000投球回以上が対象。記録は2023年シーズン終了時点[48]

MLBシーズン記録

順位選手名所属球団奪三振率記録年備考
1シェーン・ビーバークリーブランド・インディアンス14.202020年ア・リーグ記録[49]
2ゲリット・コールヒューストン・アストロズ13.822019年
3ジェイコブ・デグロムニューヨーク・メッツ13.762020年ナ・リーグ記録[49]
4スペンサー・ストライダーアトランタ・ブレーブス13.552023年
5ランディ・ジョンソンアリゾナ・ダイヤモンドバックス13.412001年左投手記録[50]
6ペドロ・マルティネスボストン・レッドソックス13.201999年
7クリス・セール12.932017年ア・リーグ左投手記録
8マックス・シャーザーワシントン・ナショナルズ12.692019年
9コービン・バーンズミルウォーキー・ブルワーズ12.612021年
10ケリー・ウッドシカゴ・カブス12.581998年新人記録
  • 規定投球回以上。記録は2023年終了時点[51]

参考記録

1000投球回以上2000投球回未満
順位選手名奪三振率
1クリス・セール11.06
2ロビー・レイ11.03
3ジェイコブ・デグロム10.96
4ダルビッシュ有10.69
5スティーブン・ストラスバーグ10.55
6ゲリット・コール10.42
7ケリー・ウッド10.32
8アーロン・ノラ10.01
9ルイス・カスティーヨ9.86
10トレバー・バウアー9.82
  • 記録は2023年シーズン終了時点[48]

比喩

「三振」という語は、三度目の有罪判決で罪状に関係なく最大の量刑が課せられるという三振法や、新司法試験の3回しかない受験機会の全てで不合格だった者を指す三振博士のように、野球を離れて比喩的に用いられることがある。

脚注

注釈

出典

関連項目