南ブーフ川

南ブーフ川(みなみブーフがわ、ウクライナ語: Південний Буг ピヴデンヌィ・ブーフ)は、黒海に注ぐウクライナの河川の一つ。長さは約806kmで、流域面積は約63,700km2である。南ブグ川ロシア語: Южный Буг ユジニ・ブグ)とも。

南ブーフ川
ウクライナを流れる南ブーフ川
延長806 km
平均流量108 m³/s
流域面積63,700 km²
水源ブジョーク川、フメリニツキー州
水源の標高350 m
河口・合流先ドニプロ・ブーフ潟、黒海 (北緯46度33分 東経32度20分 / 北緯46.550度 東経32.333度 / 46.550; 32.333)
流域

 ウクライナ

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概要

南ブーフ川は、ポジーリャ地方の湿地地帯に始まり、フメリニツキー州ヴィーンヌィツャ州キロヴォフラード州ムィコラーイウ州草原地帯を通り抜き、黒海のドニプロ・ブーフ潟へ流れている。この地帯ではウクライナ楯状地が露出しているため、南ブーフ川の河原において早瀬が多く見られる。

歴史上の南ブーフ川は様々な名称で知られる。古代ギリシア人はこの河の河原が屈曲が多いことから、「ギパニス川」(意訳:「角川」)と読んでいた。しかし、中世から近世にかけてはスラヴ系の「ボーフ川」(意訳:「曲川」)が名前が定着した[1]。同時代、ウクライナの南部を支配していたオスマン帝国では当川が「アクス川」(意訳:「白水川」)と呼ばれた。「南ブーフ川」という名称は18世紀以後、ロシア帝国時代に一般的となった。

南ブーフ川沿いの都市は以下の通りである。フメリニツキー、フメーリヌィク、ヴィーンヌィツャ、フヌィヴァーニ、ラディージン、サウラーニ、ハーイヴォロン、ペルヴォマーイシク、ユジュノウクライーンシク、ヴォズネセーンシク、ノヴァー・オデッサ、ムィコラーイウ

南ブーフ川の支流は以下の通りである。

脚注

参考文献

  • (ウクライナ語) Географічна енциклопедія України. — Т. 1. — К., 1989.

関連項目

  • ブク川(西ブーフ川) - ウクライナ・ベラルーシ・ポーランドを流れる河川

外部リンク