ジャンル | RPG |
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対応機種 | iOS Android |
開発元 | セガゲームス[1] →XFLAG(2020年4月26日より) |
運営元 | セガゲームス →XFLAG(2019年10月24日より) |
運営開始日 | 2018年4月16日[1] |
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『共闘ことばRPG コトダマン』(きょうとうことばアールピージー コトダマン)は、XFLAGより開発・配信・運営されているスマートフォン・タブレット向けゲームアプリ。2018年4月16日サービス開始[2]。基本プレイ無料(アイテム課金制)。当初の開発および運営はセガゲームス(後のセガ)により行われていた(製作体制の変遷については後述)。
本作は五十音を頭文字に持つ文字の精霊「コトダマン」(キャラクター)を組み合わせ「ことば」を作って敵を攻撃するパズル型RPGであり、クロスワードパズルにたとえられることもある[3]。ことばの数や長さで敵に与えるダメージが変化する仕組みであり、レアリティの低い「コトダマン」であっても、他の文字とつながりやすい母音や「ん」が頭文字に割り当てられている場合は有利とされている[1]。基本的にコトダマンの持つ文字は頭文字+αだが、2019年4月からは「ユウヅル」のように数種類の文字を使えるコトダマンも出てきた[4]。成立する「ことば」の数は2018年5月の時点で20万語以上とされており、基本的な日常単語だけでなく、人物名なども収録されている[1]。これらの「ことば」にはテーマが割り振られており、敵キャラクターの弱点となっている[1]。例えば、不良学生をモチーフとした「ヨルアソーブ」の場合は学校の教科をテーマとした「ことば」が弱点とされている[1]。また、コラボレーションイベントが開催される際は、それにちなんだ「ことば」も成立するようになっており、敵の弱点として設定されている場合もある[1]。
文字が強制的に変わってしまう「チェンジマス」、ことばを作るとダメージを受けてしまう「トゲブロック」など多数の妨害ギミックが存在する[5]。
本作は最大4人のオンラインマルチプレイに対応している。
本作の元となる企画は2013年に立案されたが、会社からの承認が下りず、プロジェクト化には至らなかった[6]。また、社内からもこの企画に対する否定的な意見が寄せられてきたが、それでもプロデューサーの中村たいらは言葉そのものの魅力と、本作のゲーム性からヒット作になると確信していた[6]。
2017年11月21日、セガゲームスが東京都内で開催した「スマートフォン向け新作発表会 2017」にて2018年春に配信予定の新作タイトルとして発表し、事前登録キャンペーンが開始された[7]。2018年2月8日から21日までの13日間、クローズドβテストが実施された。βテストに当たっては、プレイデータを正式版に引き継ぐことができない旨が告知されていたものの、約10,000人がβテストに参加した[6]。4月16日、正式にサービスを開始する[2]。
プロモーションに当たってはTwitterを積極的に活用し、「開発会議」と称してユーザーを巻き込む施策が取られ、スタッフロールにユーザーの名前が入ることもあった[6]。中村は、ここまでTwitterを活用するのは初めてだったファミ通Appとのインタビューの中で振り返っており、ツイートの内容についてはセガの公式アカウントを参考にしたと話している[6]。
本作は、創造神ニューワードによって造られた言霊界を舞台に、言聖軍の総大将キボウと悪魔神ウラミの戦いを描いた内容となっている[8]。その一方で、本作はゲーム性を重視しているため、世界観を理解していなくても楽しめる仕組みがとられた[4]。
本作のキャラクターデザインは、中村が過去に手掛けた『モンスターギア』に参加したさわえみかが手掛けた[3]。
企画の段階で、さわえは30~40代でも受け入れられるようなデザインにするつもりでいた[3]。また、キャラクターの身体の一部にはひらがなが入るとことがすでに決まっていたことから、さわえは高頭身のキャラクターでは不釣り合いになると考え、低頭身が良いだろうと考えていた[3]。一方で、さわえは当時の流行だった美少女を前面に押し出したゲームとも区別化したいと考え、あえて高頭身のキャラクターデザイン案を出すこともあった[3]。提出するデザイン案の方向性に落差があったことから、周囲からは到着点の不明瞭さを心配されたとさわえはCREATIVE VILLAGEとのインタビューの中で振り返っている[3]。
チーム内で意見を出し合いながらデザイン案の構想が練られていった[3]。さわえはこの時の様子を「キャラクターのオーディション」に例えており、個人的に気に入っていたキャラクターの登場を見送ったことがつらかったと前述のインタビューの中で振り返っている[3]。最終的には約700体ほどのキャラクターの登場が決まり、大まかな方向性をさわえが所属する女性クリエイターグループ・つくる女のメンバーや外部発注のイラストレーターに伝え、世界観に沿った調整がすすめられた[3]。
2019年8月8日、株式会社ミクシィのXFLAGへ運営とパブリッシングを譲渡することを発表[9]、同年10月24日をもって正式にパブリッシャー移管が行われた。
もともとXFLAGはコミュニケーションに重きを置く姿勢をとっており、言葉を題材としたゲームである本作の存在に興味を示していた[10]。一方、セガ側も本作をより大きく展開したいと考えており、両者の意見が一致した結果、パブリッシャーの変更につながった[10]。中村は今回のパブリッシャー変更の位置づけについて「運営移管というのは引き継ぎはしますが、移管先が運営を行います。今回はセガの『コトダマン』チームにXFLAGさんのチームが加わる形なので、“移籍”という言葉を使いました。」と2019年のファミ通Appとのインタビューの中で話している[10]。
そして、2020年4月26日には開発事業の移管も行われ、XFLAG側に本作の事業部が設立され、中村が部長に就任した[11]。
2020年の2周年のアンバサダーには村西とおるが就任した[11]。中村は2020年のリモートインタビューの中でこの人選には賛否両論があったことを認めつつも、言葉を題材とした本作と、村西の持つ言葉の力がかみ合ったので起用に至ったと話している[11]。
本作は配信から10日目にあたる2018年4月26日の時点でダウンロード数が300万件に達し[6]、配信から1か月後には500万件を突破した[1]。プロデューサーの中村は、ファミ通Appとのインタビューの中で、ユーザーからも見た目に反して意外と面白かったという意見が寄せられたことを明らかにしている[6]。特に、バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんとのコラボレーションは大きな反響を呼び、本作のマーケティングにも影響を及ぼした[6]。プロデューサーの中村は、サービス開始初期は男性のユーザーが多いとしつつも、『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』等のセガの他作品と比較すると女性のユーザーも多いと2019年5月のインタビューの中で話しており、セガ社内でも社員である夫の勧めで始めた妻が気に入って遊び続けているケースがあったことを明らかにしている[4]。また、中村はコラボイベントによって復帰したユーザーが増えたことも明らかにしている[4]。事業および開発チームの移籍後も、本作のテレビCMや大型キャンペーン等の展開は継続され、サービスの成長は続いている[11]。
その一方、配信から1年の間に、マルチプレイ時の遅滞について指摘する意見が寄せられることもあった[10]。また、2019年の下旬には不具合が相次いだものの、2020年1月のコラボで持ち直すことができたと中村は2020年4月のリモートインタビューの中で話している[11]。