リカルダス・ベランキス

リトアニアのテニス選手

リカルダス・ベランキス (Ričardas Berankis, IPA: [ˈrʲɪtʃɐrdɐs bʲɛˈrɐŋʲˑkʲɪs], 1990年6月21日 - ) は、リトアニアヴィリニュス出身の男子プロテニス選手。自己最高ランキングはシングルス50位、ダブルス139位。ATPツアーはシングルスでの優勝はなし。ダブルスは1勝を挙げている。身長175cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

リカルダス・ベランキス
Ričardas Berankis
2021年モンテカルロ・マスターズでのリカルダス・ベランキス
基本情報
国籍 リトアニア
出身地同・ヴィリニュス
生年月日 (1990-06-21) 1990年6月21日(34歳)
身長175cm
体重77kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年2007年
ツアー通算1勝
シングルス0勝
ダブルス1勝
生涯獲得賞金4,796,421 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2011・13)
全仏3回戦(2021)
全英2回戦(2010・15・19・22)
全米3回戦(2020)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪2回戦(2021)
全仏2回戦(2019)
全英2回戦(2021)
全米3回戦(2021)
キャリア自己最高ランキング
シングルス50位 (2016年5月23日)
ダブルス139位 (2015年10月26日)
2022年7月24日現在

選手経歴

ジュニア時代

ベランキスは2歳のときにテニスを始めた。最初は6歳の姉リナが面倒を見ていた。ベランキスの最初のコーチはユルバルカス出身のバルダス・アドマイティスであった。9歳のときに自宅から200キロメートル以上離れたテニススクールでコーチをしていたRemigijus Balžekasから招待を受けて、彼の指導を受けながら長い師弟関係と友情が生まれた。

2007年 ジュニア世界1位

ジュニアのグランドスラムにおいて、2007年全豪オープン2007年ウィンブルドン選手権ではベスト4入り。2007年全仏オープンではベスト8入りをする。そして2007年全米オープン (テニス) ではグランドスラム初優勝を果たし、ジュニア世界ランキング1位を記録した。

2010年 グランドスラム初出場

2010年ウィンブルドン選手権グランドスラム初出場を果たすと、1回戦でカーステン・ボールを破りグランドスラム初勝利を果たす。

2011年 グランドスラム3回戦進出

2011年全豪オープンでは2回戦での第27シードのダビド・ナルバンディアンの途中棄権で3回戦進出を果たす。

2012年 ツアー初の決勝進出

2012年全米オープンでのリカルダス・ベランキス

2012年ファーマーズ・クラシックでは予選からATPツアーで自身初の決勝進出。決勝でサム・クエリーに敗れ準優勝。

2013年 グランドスラム3回戦進出

2013年全豪オープンでは2回戦で第25シードのフロリアン・マイヤーを破り3回戦進出。

2015年 ツアーダブルス初優勝

2016年 トップ50入り

2016年全米オープンでのリカルダス・ベランキス

2016年リオ五輪では1回戦でオーストラリアのジョン・ミルマンに0-6, 0-6で敗れ、オリンピックで初めてタブルベーグルで敗れた選手となった。

2017年 ツアー2度の準優勝

2017年クレムリン・カップでは5年ぶりにツアー決勝進出。決勝でダミル・ジュムールに敗れ準優勝。

2018年 チャレンジャー3度の決勝進出

1月のレンヌ・チャレンジャー英語版では1回戦でマチアス・ブルグ英語版、2回戦でシモーネ・ボレッリ、準々決勝でグレブ・サハロフ英語版、準決勝でリアム・ブローディ英語版を破って決勝進出。決勝でバセク・ポシュピシルに敗れ準優勝。サン=ブリユー・チャレンジャー英語版では1回戦でカミル・マイフシャク英語版、2回戦でマキシム・ジャンビエ英語版、準々決勝でデニス・ノバック英語版、準決勝でユルゲン・ゾップ英語版、決勝でコンスタン・レスティエンヌ英語版を破って優勝し、トップ100に返り咲く[1]モゼール・オープンでは1回戦でマクシミリアン・マーテラー、2回戦でステファノス・チチパスを破って[2]準々決勝進出。クレムリン・カップでは予選からの出場となり、1回戦でブラズ・カブチッチ英語版、2回戦でアレクサンダー・ブブリクを破って本戦に出場し、本戦では1回戦でデニス・イストミン、2回戦でアルヤジ・ベデネを破って[3]準々決勝進出。10月に行われたブレスト・チャレンジャー英語版では1回戦でマイケル・モー英語版、2回戦でカンタン・アリス英語版、準々決勝でハウメ・ムナル、準決勝でロベルト・カルバリェス・バエナを破って決勝進出。決勝ではフベルト・フルカチュに破れ準優勝。

2019年 チャレンジャー4勝目

カタール・エクソンモービル・オープンでは予選からの出場となり、1回戦でデニス・ノバック、2回戦でパオロ・ロレンツィを破って本戦に出場し、本戦の1回戦でダビド・ゴファンを破ったが、2回戦でドゥシャン・ラヨビッチに敗れた。レンヌ・チャレンジャーでは2年連続で決勝進出。決勝ではアントワン・ホアン英語版を下し優勝[4]ドバイ・テニス選手権では予選からの出場となり、1回戦でコンスタン・レスティエンヌ、2回戦でミルザ・バシッチ英語版を破って本戦に出場し、本戦では1回戦でダニール・メドベージェフ、2回戦でデニス・クドラを破って準々決勝進出。準々決勝ではガエル・モンフィスに敗れた。3月に行われたドラモンビル・チャレンジャー英語版では決勝でヤニック・メイデン英語版を破り優勝[5]。5月に行われた釜山チャレンジャー英語版では準決勝で内山靖崇を破って決勝進出。決勝ではアンドリュー・ハリス英語版を下し2019年チャレンジャー3勝目となった。ウィンブルドンでは1回戦でデニス・シャポバロフを7-6,6-4,6-3でストレートで下す[6][7]も、2回戦ではジョー=ウィルフリード・ツォンガ相手に6-7,3-6,3-6のストレート負けだった。8月に行われたバンクーバー・チャレンジャー英語版では準々決勝でタナシ・コッキナキス、準決勝で添田豪を破って決勝進出。決勝では莊吉生英語版を下しチャレンジャー4勝目[8]全米オープンでは1回戦でイジー・ベセリーを4-6,7-6,3-6,7-6,6-4とフルセットで破ったが、2回戦でパブロ・カレーニョ・ブスタ相手に4-6,7-6,2-6,0-6で敗れた[9]

2020年 グランドスラム3回戦進出

全豪オープンでは1回戦でロベルト・カルバリェス・バエナを6-4,6-2,6-2でストレートで下す。2回戦でサム・クエリー相手に6-7,6-4,4-6,4-6で敗れた。第2シードで臨んだマハラシュトラ・オープンは2回戦でセドリク・マルセル・ステベ英語版、準々決勝で杉田祐一を破って[10][11]準決勝へ進出したが、準決勝ではベセリーに7-6,6-7,6-7で敗れた[12]ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは予選からの出場となり、1回戦でアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ、2回戦で内山靖崇を破って本戦に出場し、本戦では1回戦でトミー・ポール英語版を破った[13]が、2回戦でノバク・ジョコビッチに敗れた。全米オープンでは1回戦でフェデリコ・ガイオ英語版を7-6,4-6,6-4,6-4で下し[14]、2回戦ではスティーブ・ジョンソンを7-5,6-2,1-6,7-6で破って[15]3回戦進出。3回戦ではカレーニョ・ブスタ相手に4-6,3-6,2-6のストレート負けだった[16]全仏オープンでは1回戦でウーゴ・デリエン英語版を6-1,6-4,6-4でストレートで下したが、2回戦ではジョコビッチ相手に1-6,2-6,2-6のストレート負け[17][18]

2021年 グランドスラム3回戦進出

マリー・リバー・オープン英語版では1回戦でスミト・ナガル英語版、2回戦でジェイソン・キュブラー英語版を破って[19]3回戦進出。全豪オープンでは1回戦でスミト・ナガルを6-2,7-5,6-3でストレートで下した[19]が、2回戦ではカレン・ハチャノフ相手に2-6,4-6,4-6のストレート負け。全仏オープンでは1回戦でユーゴ・アンベールを6-4,6-4,2-6,6-4で下し、2回戦はジェームズ・ダックワース英語版を7-5,2-6,7-6,6-0で破って3回戦進出。3回戦ではジョコビッチ相手に1-6,4-6,1-6のストレート負け[20][21]シティ・オープンでは1回戦でミッチェル・クルーガー英語版、2回戦でミオミル・ケツマノビッチを破って[22]3回戦進出。クレムリン・カップでは予選からの出場となり、1回戦でドミトリー・ポプコ英語版、2回戦でボルナ・ゴヨ英語版を破って本戦に出場し、本戦では1回戦でエフゲニー・ドンスコイ英語版、2回戦でフェデリコ・コリア英語版、準々決勝でアドリアン・マナリノを破って[23][24]準決勝へ進出したが、準決勝ではマリン・チリッチに3-6,4-6のストレート負け[25]

プレースタイル

身長は175cmと小柄だが、時速190km以上のサーブを打つことができる[26]

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 2回 (0勝2敗)

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0-2)
サーフェス別タイトル
ハード (0–2)
クレー (0-0)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2012年7月29日 ロサンゼルスハード サム・クエリー0–6, 2–6
準優勝2.2017年10月22日 モスクワハード(室内) ダミル・ジュムール2–6, 6–1, 4–6

ダブルス:1回 (1勝0敗)

結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2015年4月26日 ヒューストンクレー ティムラズ・ガバシュビリ トレト・ユーイ
スコット・リプスキー
6–4, 6–4

シングルス成績

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会2010201120122013201420152016201720182019通算成績
全豪オープンA3RLQ3R1R2R1RA1RLQ8-9
全仏オープンLQAA1RLQ1R1R1R1R1R3-9
ウィンブルドン2RALQ1RLQ2R1R1R1R2R4-9
全米オープン2RLQLQ1RLQ2R2R1R1R2R6-9

大会最高成績

大会成績
ツアーファイナルA出場なし
インディアンウェルズ2R2011, 2019
マイアミ2R2021
モンテカルロA出場なし
マドリードQ22015
ローマQ12013
カナダ1R2021
シンシナティ2R2020
上海Q12014
パリ1R2019
オリンピック1R2016
デビスカップZ32007, 2012
ATPカップA出場なし

脚注

外部リンク