ミルウォーキー (オレゴン州)

アメリカ合衆国オレゴン州の都市

ミルウォーキー(Milwaukie、[mɪlˈwɔːki])は、アメリカ合衆国オレゴン州クラカマス郡の都市。人口は2万1119人(2020年)。ウィラメット川沿いの土地に1847年に創設され、1903年に自治体化した。ポートランド都市圏に属し、アメリカンチェリーの産地として有名である。市域の一部はマルトノマ郡にはみ出している。

ミルウォーキー
Milwaukie
ミルウォーキー市役所(2009年)
ミルウォーキー市役所(2009年)
愛称: 
The Dogwood City of the West
クラカマス郡内の位置
クラカマス郡内の位置
座標:北緯45度26分46秒 西経122度38分21秒 / 北緯45.44611度 西経122.63917度 / 45.44611; -122.63917 西経122度38分21秒 / 北緯45.44611度 西経122.63917度 / 45.44611; -122.63917
Countryアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
オレゴン州の旗オレゴン州
クラカマス郡
マルトノマ郡
行政区成立年1903年
面積
 • 合計5.09 mi2 (13.18 km2)
 • 陸地4.93 mi2 (12.77 km2)
 • 水域0.16 mi2 (0.41 km2)
標高
43 ft (13 m)
人口
(2020年)[2]
 • 合計21,119人
等時帯UTC−8 (太平洋標準時)
 • 夏時間UTC−7 (太平洋夏時間)
ZIPコード
97222, 97267, 97269
市外局番503・971
FIPSコード41-48650[3]
GNISID1166682[4]
ウェブサイトwww.milwaukieoregon.gov

歴史

ロット・ウィットコム

ミルウォーキは1847年ロット・ウィットコムによって創設された。彼はこの街を上流にあるオレゴンシティに対抗するために創設し、ウィスコンシン州ミルウォーキーから名付けた。

1848年、彼は自分が製材所と製粉所を建てた土地の寄付宣言(donation land claim)を出した[5]。当時のミルウォーキはポートランドやオレゴンシティと肩を並べていたが、その後より水深のある港を有するポートランドが発展していった[6]。ミルウォーキー郵便局は1850年に設置され、ウィットコムが初代郵便局長に就任した[7]。その後、1903年2月4日に自治体化の認可がおり、ミルウォーキー町として成立した[8]

1870年オレゴン・カリフォルニア鉄道がミルウォーキー駅を設置した[9]。その後、市の中心が駅から離れたためにレイクオスウィーゴまでの支線が建設され、ミルウォーキー駅は「ランバート駅」と改名した上で移転した。1913年、駅名が「イースト・ミルウォーキー駅」と変更された[10]

地理

アメリカ合衆国国勢調査局によると、面積は4.85m²、水面積率は0.6%である[11]

人口動静

人口推移
人口
1880125
1890489291.2%
1910860
19201,17236.3%
19301,76750.8%
19401,8715.9%
19505,253180.8%
19609,09973.2%
197016,44480.7%
198017,9319.0%
199018,6924.2%
200020,4909.6%
201020,291−1.0%
202021,1194.1%
Sources:[3][12][13][14][15][16]

以下は2010年国勢調査に基づく[3]

基礎データ

  • 人口:20,291人
  • 世帯数:8,667世帯
  • 家族数:5,075家族
  • 人口密度:1,625.4人/km²
  • 住居数:9,138軒
  • 住居密度:732.0軒/km²

人種別人口構成

世帯と家族

  • 18歳未満の子供がいる: 27.9%
  • 結婚・同居している世帯: 41.5%
  • 未婚・離婚女性が世帯主である世帯: 11.9%
  • 未婚・離婚男性が世帯主である世帯: 5.2%
  • 非家族世帯: 41.4%
  • 単身世帯: 31.8%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 10.4%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.32人
    • 家族: 2.91人

年齢別人口構成

  • 18歳未満:20.7%
  • 18歳-24歳:7.7%
  • 25歳-44歳:28.8%
  • 45歳-64歳:29.2%
  • 65歳以上:13.6%
  • 年齢の中央値:39.9歳
  • 男女比
    • 男性:48.6%
    • 女性:51.4%

以下は、2000年国勢調査に基づく。

収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 43,635米ドル
    • 家族: 51,649米ドル
    • 性別
      • 男性: 36,674米ドル
      • 女性: 29,957米ドル
  • 人口1人あたり収入: 21,342米ドル
  • 貧困線以下
    • 対人口: 7.6%
    • 対家族数: 6.2%
    • 18歳未満: 9.4%
    • 65歳以上: 6.6%

経済

ダークホースコミックス本社

現在、ミルウォーキーのダウンタウンでは再開発が行われ、新しい住宅開発や公園開発が行われている[17]

ルウェリング近郊の街並み

ミルウォーキーには全米3位の漫画出版社であるダークホースコミックスの本社が立地している。

生活

2015年から2016年にかけて、ミルウォーキーでは住宅価格の高騰が発生した。2015年にトライメットのオレンジラインが開通したことが影響していると考えられている。実際、オレンジライン開通から1年間で住宅価格が12.2%上昇し、市内の空室はほぼなくなってしまった[18]。そして、オレンジライン開通に加えて、ミルウォーキーでは220万ドルをかけた親水公園の開発が終了し、2015年5月1日にグランドオープンした[19]

主な雇用主

2012年の年次財政報告書[20]によると、ミルウォーキー市内の主な雇用主は以下の通りである。

順位企業名従業員数
1アンフィールド・グローサリー630
2PCCストラクチュラル500
RMインターナショナル500
4北クラカマス公立学区385
5メギットOECO425
6セイフウェイ280
7ウォーン・インダストリーズ250
8サビン・シェレンバーグ・センター200
9グッドウィル・インダストリーズ200
10マーキス・カンパニーズ200

教育

ミルウォーキー高校正面

ミルウォーキーの公教育は北クラカマス公立学校区が担っており、小学校10校、中学校4校、高等学校3校を管轄している。また、地元のミルウォーキー高校では1996年からリビング・ヒストリー・デーという行事を開催している[21]。この行事では、千人程度の高齢者が高校に招かれ、学生の歴史学習をサポートする。

また、カトリック系の私立学校、ラ・サール高校やシュタイナー教育を実施するポートランド・シュタイナー学校も立地している。

交通

公共交通

現在

ミルウォーキーにあるメインストリート駅、2019年撮影

ミルウォーキーでは、「トライメット」が通勤列車と地域バスを運行している[22]1981年にミルウォーキー市街地に交通センターが設置され、2000年現在で12路線が運行している[23]

また、トライメットはMAXライトレール2015年9月12日にミルウォーキーまで延伸[24]、オレンジラインを通じてポートランドまで行くことができるようになった[25][26]

アムトラック

現在、アムトラックの旅客列車は全てミルウォーキーを通過する。しかし、1980年代初めごろまではウィラメットバレー・エクスプレスが運行されており、ミルウォーキーにも停車していた[27]。この列車はポートランドとユージーンを2日に1回の頻度で結んでいたが、1980年8月の試験導入から1年半で廃止された。

著名な住人

姉妹都市

脚注

外部リンク