ミカエル・ロドラ

フランスのテニス選手 (1980-)

ミカエル・ロドラMichaël Llodra, 1980年5月18日 - )は、フランスパリ出身の男子プロテニス選手。ダブルスの得意なサーブ&ボレースタイルの選手として知られる。自己最高ランキングはシングルス21位、ダブルス3位。ATPツアーでシングルス5勝、ダブルス26勝を挙げた。身長190cm、体重80kg、左利き。フランスのメディアでは「ヨドラ」と発音している。

ミカエル・ロドラ
Michaël Llodra
ミカエル・ロドラ
基本情報
国籍フランスの旗 フランス
出身地同・パリ
居住地同・リュエイユ=マルメゾン
生年月日 (1980-05-18) 1980年5月18日(44歳)
身長190cm
体重80kg
利き手
バックハンド片手打ち
ツアー経歴
デビュー年1999年
引退年2014年
ツアー通算31勝
シングルス5勝
ダブルス26勝
生涯通算成績574勝445敗
シングルス187勝221敗
ダブルス387勝224敗
生涯獲得賞金$8,533,350
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2012)
全仏4回戦(2004・08)
全英4回戦(2011)
全米4回戦(2004)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪優勝(2003・04)
全仏準優勝(2004・13)
全英優勝(2007)
全米ベスト4(2003)
優勝回数3(豪2・英1)
国別対抗戦最高成績
デビス杯準優勝(2010)
キャリア自己最高ランキング
シングルス21位(2011年5月9日)
ダブルス3位(2011年11月14日)
獲得メダル
男子 テニス
オリンピック
2012 ロンドンダブルス

ダブルスで4大大会優勝3回、マスターズ・カップ優勝1回、ロンドンオリンピック男子ダブルス銀メダリスト。

来歴

6歳からテニスを始め、1999年にプロ入り。2002年から男子テニス国別対抗戦デビスカップフランス代表選手となり、ダブルス戦で活躍を始める。2002年から2004年までの3年連続で、ロドラは8歳年上のフランスの先輩選手ファブリス・サントロとペアを組んで全豪オープン男子ダブルス決勝に進出した。2002年全豪オープン男子ダブルス決勝ではダニエル・ネスター/マーク・ノールズ組に6-7, 3-6で敗れたが、翌2003年全豪オープン男子ダブルスでは2年連続の決勝対決となったネスター/ノールズ組を6-4, 3-6, 6-3で破り、4大大会男子ダブルス部門で初優勝を飾った。2004年全豪オープンでは、ロドラとサントロの組はブライアン兄弟を7-6, 6-3で破り、男子ダブルス2連覇を達成した。

しかし、2人は同年の全仏オープン男子ダブルス決勝で、オリビエ・ロクス/グザビエ・マリス組に5-7, 5-7で敗れてしまう。この全仏オープンでは、2人のペアは準々決勝でネスター/ノールズ組、準決勝でブライアン兄弟と強豪ペアを連破して勝ち上がったが、地元全仏での男子ダブルス優勝を逃した。同年のアテネ五輪でも、ロドラはフランス代表選手としてサントロとペアを組んで出場し、男子ダブルス1回戦では全仏決勝で苦杯をなめたベルギー代表のロクス/マリス組を破ったが、準々決勝でクロアチアマリオ・アンチッチ/イワン・リュビチッチ組に6-4, 3-6, 7-9の逆転で敗れた。2005年の男子テニス年間最終戦テニス・マスターズ・カップ決勝で、ロドラとサントロの組はリーンダー・パエス/ネナド・ジモニッチ組を6-7, 6-3, 7-6で破って初優勝した。

しかし、抜群の相性を誇ったロドラとサントロはこの2005年テニス・マスターズ・カップ優勝を最後にペアを解消する。2006年から、ロドラは同じフランスアルノー・クレマンと組んで試合に出場することが多くなった。2007年ウィンブルドン選手権で、ロドラとクレマンは初めての男子ダブルス決勝でブライアン兄弟を6-7, 6-3, 6-4, 6-4の逆転で破り、初優勝を決めた。ロドラにとっては、2004年全豪オープン以来3年ぶりの4大大会男子ダブルス3勝目になる。2人は2008年全豪オープンでも男子ダブルス決勝に進出したが、アンディ・ラム/ジョナサン・エルリック組に5-7, 6-7で敗れ、ロドラは4年ぶり3度目の全豪男子ダブルス優勝を逃した。同年の北京五輪で、ロドラとクレマンは男子ダブルス準決勝でシーモン・アスペリン/トーマス・ヨハンソン組に6-7, 6-4, 17-19で競り負け、3位決定戦でもブライアン兄弟に6-3, 3-6, 4-6で逆転負けを喫し、男子ダブルスのメダルを逃した。

デビスカップ2010決勝のセルビアではクレマンと組んだダブルスでビクトル・トロイツキ/ネナド・ジモニッチ組に逆転勝ちしたが、2勝2敗で迎えた最終戦のシングルスで、ロドラはトロイツキに完敗し、フランスは優勝を逃した。2011年はジモニッチとのペアでダブルス4勝を挙げ、自己最高のダブルスランキング3位を記録した。

2012年7月のロンドン五輪で3度目の五輪に出場した。ジョー=ウィルフリード・ツォンガと組んだダブルスに出場し、準決勝でスペインのダビド・フェレール/フェリシアーノ・ロペス組に6-3, 4-6, 18-16で勝利し決勝に進出した。決勝ではブライアン兄弟に4-6, 6-7で敗れ銀メダルを獲得した。

シングルスでのロドラは、2004年全仏オープン全米オープンの2大会で4回戦に進出した。敗れた対戦相手は、全仏オープンがティム・ヘンマンで、全米オープンはヨアキム・ヨハンソンあった。2008年のシーズンは久々にシングルスでも好成績を出し、全仏オープンで2度目の4回戦に勝ち残った。4年ぶりの全仏4回戦で、ロドラはエルネスツ・グルビスにストレート負けした。2011年ウィンブルドン選手権男子シングルスでウィンブルドンでは初めてとなる4回戦に進出したが、優勝したノバク・ジョコビッチに3-6, 3-6, 3-6で完敗した。

ロドラは2014年に現役を引退した。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 10回 (5勝5敗)

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (1-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (4-5)
サーフェス別タイトル
ハード (3-4)
クレー (0-0)
芝 (2-1)
カーペット (0-0)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2004年1月5日 アデレードハード ドミニク・フルバティ4–6, 0–6
優勝1.2004年6月14日 スヘルトーヘンボス ギリェルモ・コリア6–3, 6–4
準優勝2.2005年6月13日 スヘルトーヘンボス マリオ・アンチッチ5–7, 4–6
優勝2.2008年1月5日 アデレードハード ヤルコ・ニエミネン6–3, 6–4
優勝3.2008年2月18日 ロッテルダムハード (室内) ロビン・セーデリング6–7(3), 6–3, 7–6(4)
準優勝3.2009年2月16日 マルセイユハード (室内) ジョー=ウィルフリード・ツォンガ5–7, 6–7(3)
準優勝4.2009年11月1日 リヨンハード (室内) イワン・リュビチッチ5–7, 3–6
優勝4.2010年2月15日 マルセイユハード (室内) ジュリアン・ベネトー6–3, 6–4
優勝5.2010年6月19日 イーストボーン ギリェルモ・ガルシア=ロペス7–5, 6–2
準優勝5.2012年2月26日 マルセイユハード (室内) フアン・マルティン・デル・ポトロ4–6, 4–6

ダブルス: 48回 (26勝22敗)

大会グレード
グランドスラム (3–4)
ATPワールドツアー・ファイナル (1–1)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (3–8)
オリンピック (0–1)
ATPワールドツアー・500シリーズ (6–1)
ATPワールドツアー・250シリーズ (13–7)
サーフェス別タイトル
ハード (18–14)
クレー (2–6)
芝 (1–1)
カーペット (5–1)


結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2000年5月1日 マヨルカクレー ディエゴ・ナルジーソ アルベルト・マルティン
フェルナンド・ビセンテ
7–6(2), 7–6(3)
準優勝1.2002年1月27日 全豪オープンハード ファブリス・サントロ マーク・ノールズ
ダニエル・ネスター
6–7(4), 3–6
準優勝2.2002年7月22日 ロサンゼルスハード ジャスティン・ギメルストブ セバスチャン・グロジャン
ニコラス・キーファー
4–6, 4–6
優勝2.2003年1月26日 全豪オープンハード ファブリス・サントロ マーク・ノールズ
ダニエル・ネスター
6–4, 3–6, 6–3
準優勝3.2003年4月14日 モンテカルロクレー ファブリス・サントロ マヘシュ・ブパシ
マックス・ミルヌイ
4–6, 6–3, 6–7(6)
準優勝4.2003年5月12日 ローマクレー ファブリス・サントロ ウェイン・アーサーズ
ポール・ハンリー
1–6, 3–6
準優勝5.2003年9月29日 メスハード
(室内)
ファブリス・サントロ ジュリアン・ベネトー
ニコラ・マユ
6–7(2), 3–6
準優勝6.2003年11月3日 パリカーペット (室内) ファブリス・サントロ ウェイン・アーサーズ
ポール・ハンリー
3–6, 6–1, 3–6
準優勝7.2003年11月8日 ヒューストンハード ファブリス・サントロ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
7–6(6), 3–6, 6–3, 6–7(3), 4–6
準優勝8.2004年1月11日 アデレードハード アルノー・クレマン ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
5–7, 3–6
優勝3.2004年2月1日 全豪オープンハード ファブリス・サントロ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
7–6(4), 6–3
準優勝9.2004年6月6日 全仏オープンクレー ファブリス・サントロ グザビエ・マリス
オリビエ・ロクス
5–7, 5–7
優勝4.2004年8月23日 ロングアイランドハード アントニー・デュピュイ イブ・アレグロ
ミヒャエル・コールマン
6–2, 6–4
優勝5.2004年10月31日 サンクトペテルブルクカーペット (室内) アルノー・クレマン ドミニク・フルバティ
ヤロスラフ・レビンスキー
6–3, 6–2
準優勝10.2005年1月16日 シドニーハード アルノー・クレマン マヘシュ・ブパシ
トッド・ウッドブリッジ
3–6, 3–6
優勝6.2005年5月2日 ローマクレー ファブリス・サントロ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–4, 6–2
準優勝11.2005年5月9日 ハンブルククレー ファブリス・サントロ ヨナス・ビョルクマン
マックス・ミルヌイ
6–4, 6–7(2), 6–7(3)
優勝7.2005年10月3日 メスハード
(室内)
ファブリス・サントロ ホセ・アカスソ
セバスティアン・プリエト
5-2, 3-5, 5-4(4)
優勝8.2005年10月24日 リヨンカーペット (室内) ファブリス・サントロ ジェフ・クッツェー
ロヒール・ワッセン
6–3, 6–1
優勝9.2005年11月13日 上海カーペット (室内) ファブリス・サントロ リーンダー・パエス
ネナド・ジモニッチ
6–7(6), 6–3, 7–6(4)
優勝10.2006年11月5日 パリカーペット (室内) アルノー・クレマン ファブリス・サントロ
ネナド・ジモニッチ
7–6(4), 6–2
優勝11.2007年2月18日 マルセイユハード
(室内)
アルノー・クレマン マーク・ノールズ
ダニエル・ネスター
7–5, 4–6, [10–8]
優勝12.2007年7月8日 ウィンブルドン アルノー・クレマン ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–7(5), 6–3, 6–4, 6–4
準優勝12.2007年9月29日 バンコクハード
(室内)
ニコラ・マユ サンチャイ・ラティワタナ
ソンチャット・ラティワタナ
6–3, 5–7, [7–10]
優勝13.2007年10月7日 メスハード
(室内)
アルノー・クレマン マリウシュ・フィルステンベルク
マルチン・マトコフスキ
6–1, 6–4
準優勝13.2007年10月14日 ストックホルムハード
(室内)
アルノー・クレマン ヨナス・ビョルクマン
マックス・ミルヌイ
4–6, 4–6
準優勝14.2008年1月26日 全豪オープンハード アルノー・クレマン ジョナサン・エルリック
アンディ・ラム
5–7, 6–7(4)
優勝14.2008年3月3日 ラスベガスハード ジュリアン・ベネトー ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–4, 4–6, [10–8]
優勝15.2008年10月5日 メスハード
(室内)
アルノー・クレマン マリウシュ・フィルステンベルク
マルチン・マトコフスキ
5–7, 6–3, [10–8]
優勝16.2008年10月20日 リヨンカーペット (室内) アンディ・ラム ステファン・フース
ロス・ハッチンス
6–3, 5–7, [10–8]
優勝17.2009年2月22日 マルセイユハード
(室内)
アルノー・クレマン ユリアン・ノール
アンディ・ラム
3–6, 6–3, [10–8]
準優勝15.2009年9月27日 メスハード
(室内)
アルノー・クレマン コリン・フレミング
ケン・スクプスキ
6–2, 4–6, [5–10]
優勝18.2010年2月21日 マルセイユハード
(室内)
ジュリアン・ベネトー ユリアン・ノール
ロベルト・リンドステット
6–4, 6–3
準優勝16.2010年8月15日 トロントハード ジュリアン・ベネトー ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
5–7, 3–6
準優勝17.2011年2月13日 ロッテルダムハード
(室内)
ネナド・ジモニッチ ユルゲン・メルツァー
フィリップ・ペッシュナー
4–6, 6–3, [5–10]
準優勝18.2011年5月8日 マドリードクレー ネナド・ジモニッチ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
3–6, 3–6
優勝19.2011年8月7日 ワシントンD.C.ハード ネナド・ジモニッチ ロベルト・リンドステット
ホリア・テカウ
6–7(7), 7–6(8), [10–7]
優勝20.2011年8月14日 トロントハード ネナド・ジモニッチ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–4, 6–7(5), [10–5]
準優勝19.2011年8月21日 シンシナティハード ネナド・ジモニッチ マヘシュ・ブパシ
リーンダー・パエス
6–7(4), 6–7(2)
優勝21.2011年10月9日 北京ハード ネナド・ジモニッチ ロベルト・リンドステット
ホリア・テカウ
7–6(2), 7–6(4)
準優勝20.2011年10月16日 上海ハード ネナド・ジモニッチ マックス・ミルヌイ
ダニエル・ネスター
6–3, 1–6, [10–12]
優勝22.2011年11月6日 バーゼルハード
(室内)
ネナド・ジモニッチ マックス・ミルヌイ
ダニエル・ネスター
6–4, 7–5
優勝23.2012年2月19日 ロッテルダムハード
(室内)
ネナド・ジモニッチ ロベルト・リンドステット
ホリア・テカウ
4–6, 7–5, [16–14]
準優勝21.2012年8月4日 ロンドン五輪 ジョー=ウィルフリード・ツォンガ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
4–6, 6–7(2)
優勝24.2013年2月10日 モンペリエハード
(室内)
マルク・ジケル ヨハン・ブルンストロム
レイベン・クラーセン
6–3, 3–6, [11–9]
優勝25.2013年3月2日 ドバイハード マヘシュ・ブパシ ロベルト・リンドステット
ネナド・ジモニッチ
7–6(6), 7–6(6)
準優勝22.2013年6月8日 全仏オープンクレー ニコラ・マユ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
4–6, 6–4, 6–7(4)
優勝26.2014年2月16日 ロッテルダムハード
(室内)
ニコラ・マユ ジャン=ジュリアン・ロイヤー
ホリア・テカウ
6–2, 7–6(4)

4大大会ダブルス優勝

  • 全豪オープン 男子ダブルス:2勝(2003年・2004年) [パートナー:ファブリス・サントロ]
  • ウィンブルドン 男子ダブルス:1勝(2007年) [パートナー:アルノー・クレマン]

4大大会成績

シングルス

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会200020012002200320042005200620072008200920102011201220132014通算成績
全豪オープン2RLQ1R1RA1R1R1R1R1R2R2R3R1R1R5–13
全仏オープン1R1R1R1R4R1R1R3R4R1R1R1R2R2R1R10–15
ウィンブルドン2R1R1R2R1R1RA2R1R2R2R4R1R2RA9–13
全米オープンLQLQ2RLQ4R1RLQ2R2R1R3R2R1R1R1R9–11

ダブルス

大会19981999200020012002200320042005200620072008200920102011201220132014SRW–L
全豪オープンAAA1RFWWQF2R1RFA1RQF3R1RSF2 / 1335–11
全仏オープンA2R1RQF2R3RF2R3R3R1R1R3RSFQFF3R0 / 1632–16
ウィンブルドンAA2R3R1R3RAQFAWAAQFSF3R2RSF1 / 1128–10
全米オープンAA1R1R2RSF2R1RQF2R1RQF2R3R1R3R2R0 / 1519–13

外部リンク