マルセロ・メロ

ブラジルのテニス選手 (1983-)

マルセロ・ピンヘイロ・ダヴィ・デ・メロMarcelo Pinheiro Davi de Melo, 1983年9月23日 - )は、ブラジルベロオリゾンテ出身の男子プロテニス選手。ダブルスのスペシャリストとして活動し、これまでにATPツアーでダブルス37勝を挙げる。自己最高ランキングはシングルス273位、ダブルス1位。身長203cmの長身からついた“Girafa”(ジラファ、「キリン」の意味)というニックネームがある。

マルセロ・メロ
Marcelo Melo
2023年モンテカルロ・マスターズでのマルセロ・メロ
基本情報
フルネームMarcelo Pinheiro
Davi de Melo
愛称Girafa (ジラファ)
国籍ブラジルの旗 ブラジル
出身地ミナスジェライス州ベロオリゾンテ
生年月日 (1983-09-23) 1983年9月23日(40歳)
身長203cm
体重87kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年1998年
ツアー通算37勝
シングルス0勝
ダブルス37勝
生涯獲得賞金8,121,986 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・ダブルス
全豪ベスト4(2015)
全仏優勝(2015)
全英優勝(2017)
全米準優勝(2018)
優勝回数2(仏1・英1)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪ベスト4(2010)
全仏準優勝(2009)
全英ベスト4(2010)
全米ベスト8(2013)
キャリア自己最高ランキング
シングルス273位(2005年11月21日)
ダブルス1位(2015年11月2日)
2023年9月1日現在

選手経歴

ジュニア時代

メロは7歳の時から、家族揃ってテニスを始めた。15歳まではサッカーもプレーしたが、テニスに専念する決心をして1998年にプロ入りする。彼は男子ツアー下部大会での長い下積み時代を過ごしていた。

2007年 ツアーダブルス初優勝

2007年からATPツアー大会に本格参戦を始め、4月末のポルトガル・オープンアンドレ・サと組んでツアー初優勝を果たした。同年のウィンブルドン選手権男子ダブルスで、メロとサはベスト4に進出した。2人は準決勝でアルノー・クレマン/ミカエル・ロドラ組に6-7, 3-6, 3-6のストレートで敗れた。ところが、メロがウィンブルドン直前の6月10日、クイーンズクラブ選手権で「イソメテプテン」(興奮剤、抗片頭痛薬)に陽性反応を示したことが発覚する。軽微な違反として、彼は国際テニス連盟から2007年9月10日-11月9日まで2ヶ月間の出場停止処分を受けた[1]

2008年 ツアーダブルス5勝目

2008年、メロはダブルス年間4勝を挙げ、北京五輪の男子ダブルスにも出場した。2回戦でドイツライナー・シュットラー/ミヒャエル・コールマン組に6-7, 3-6で敗れた。2009年は5月中旬のオーストリア・オープンで優勝があった。メロは2006年まで、フューチャーズチャレンジャー大会でシングルス戦にも出場したが、ATPツアーでは1度しかシングルスへのエントリーがない。男子テニス国別対抗戦デビスカップブラジル代表選手としても、すべてダブルス戦のみに出場している。

2009年 全仏混合ダブルス準優勝

2009年全仏オープンで、メロはバニア・キングと混合ダブルスのペアを組み、決勝戦まで勝ち進んだ。決勝戦で2人は第1シードペアのボブ・ブライアン/リーゼル・フーバー組と対戦し、7-5, 6-7, [7-10] (第3セットは10点先取のスーパータイブレーク) で落とし、準優勝となった。

2010年 全仏ダブルスベスト8

2010年からはブルーノ・ソアレスとペアを組むようになった。2010年全仏オープン男子ダブルスでベスト8に進出している。

2012年 ロンドン五輪ダブルス・デビス杯ベスト8

2012年7月のロンドン五輪で2度目のオリンピックに出場し2回戦でチェコのトマーシュ・ベルディハ/ラデク・ステパネク組を1-6, 6-4, 24-22で破りベスト8に進出した。準々決勝ではフランスのジョー=ウィルフリード・ツォンガ/ミカエル・ロドラ組に4-6, 2-6で敗れた。9月のデビスカップワールドグループ・プレーオフではロシアアレックス・ボゴモロフ・ジュニア/ティムラズ・ガバシュビリ組を7-5, 6-2, 7-6(7)で破りブラジルの10年ぶりワールドグループ復帰に貢献した[2]

2013年 ウィンブルドンダブルス準優勝

2013年ウィンブルドン選手権男子ダブルスではイワン・ドディグと組み初めて4大大会男子ダブルスの決勝に進出した。決勝でブライアン兄弟に6–3, 3–6, 4–6, 4–6で敗れ準優勝となった。全米オープンATPワールドツアー・ファイナルでもベスト4に進出した。

2015年 GS初制覇・全仏ダブルス優勝 ダブルス世界1位

2015年全仏オープン男子ダブルスイワン・ドディグとペアを組み第3シードで出場。決勝でブライアン兄弟に6-7, 7-6, 7-5で勝利しグランドスラム初優勝。11月2日にブライアン兄弟を抜いてダブルスの世界ランキングで1位になった。

2017年 ウィンブルドンダブルス初優勝

2017年ウィンブルドン選手権男子ダブルスでルカシュ・クボットとペアを組み第4シードで出場。決勝でオリバー・マラチ/マテ・パビッチに5-7,7-5,7-6,3-6,13-11で優勝。

ATPツアー決勝進出結果

ダブルス: 32回 (19勝18敗)

結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2007年4月29日 エストリルクレー アンドレ・サ マルティン・ガルシア
セバスティアン・プリエト
3–6, 6–2, [10–6]
優勝2.2008年1月6日 アデレードハード マルティン・ガルシア クリス・グッチョーネ
ロバート・スミーツ
6–3, 3–6, [10–7]
優勝3.2008年2月11日 コスタ・ド・サイペクレー アンドレ・サ アルベルト・モンタニェス
サンティアゴ・ベントゥーラ
4–6, 6–2, [10–7]
優勝4.2008年5月19日 ペルチャッハクレー アンドレ・サ ユリアン・ノール
ユルゲン・メルツァー
7–5, 6–7(3–7), [13–11]
準優勝1.2008年6月15日 ロンドン アンドレ・サ ダニエル・ネスター
ネナド・ジモニッチ
4–6, 6–7(3–7)
優勝5.2008年8月23日 ニューヘイブンハード アンドレ・サ マヘシュ・ブパシ
マーク・ノールズ
7–5, 6–2
準優勝2.2009年3月1日 デルレイビーチハード アンドレ・サ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
4–6, 4–6
優勝6.2009年5月23日 キッツビュールクレー アンドレ・サ アンドレイ・パベル
ホリア・テカウ
6–7(9–11), 6–2, [10–7]
準優勝3.2009年6月14日 ロンドン アンドレ・サ ウェスリー・ムーディ
ミハイル・ユージニー
4–6, 6–4, [6–10]
準優勝4.2009年7月26日 ハンブルククレー フィリップ・ポラーシェク シーモン・アスペリン
ポール・ハンリー
3–6, 3–6
準優勝5.2010年1月16日 オークランドハード ブルーノ・ソアレス マーカス・ダニエル
ホリア・テカウ
5–7, 4–6
優勝7.2010年5月22日 ニースクレー ブルーノ・ソアレス ロハン・ボパンナ
アイサム=ウル=ハク・クレシ
1–6, 6–3, [10–5]
準優勝6.2010年8月1日 グシュタードクレー ブルーノ・ソアレス ヨハン・ブルンストロム
ヤルコ・ニエミネン
3–6, 7–6(7–4), [9–11]
準優勝7.2010年9月26日 メスハード
(室内)
ブルーノ・ソアレス ダスティン・ブラウン
ロヒール・ワッセン
3–6, 3–6
優勝8.2011年2月5日 サンティアゴクレー ブルーノ・ソアレス ルカシュ・クボット
オリバー・マラチ
6–3, 7–6(7–3)
優勝9.2011年2月12日 コスタ・ド・サイペクレー ブルーノ・ソアレス パブロ・アンドゥハル
ダニエル・ヒメノ=トラベル
7–6(7–4), 6–3
準優勝8.2011年2月26日 アカプルコクレー ブルーノ・ソアレス ビクトル・ハネスク
ホリア・テカウ
1–6, 3–6
準優勝9.2011年9月25日 メスハード
(室内)
ルーカス・ドロウヒー ジェイミー・マリー
アンドレ・サ
4–6, 6–7(7–9)
準優勝10.2011年10月23日 ストックホルムハード
(室内)
ブルーノ・ソアレス ロハン・ボパンナ
アイサム=ウル=ハク・クレシ
1–6, 3–6
準優勝11.2012年2月26日 メンフィスハード
(室内)
イワン・ドディグ マックス・ミルヌイ
ダニエル・ネスター
6–4, 5–7, [7–10]
優勝10.2012年10月21日 ストックホルムハード
(室内)
ブルーノ・ソアレス ロベルト・リンドステット
ネナド・ジモニッチ
6–7(4–7), 7–5, [10–6]
優勝11.2013年1月6日 ブリスベンハード トミー・ロブレド エリック・ブトラック
ポール・ハンリー
4–6, 6–1, [10–5]
準優勝12.2013年7月6日 ウィンブルドン イワン・ドディグ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–3, 3–6, 4–6, 4–6
優勝12.2013年10月13日 上海ハード イワン・ドディグ ダビド・マレーロ
フェルナンド・ベルダスコ
7–6(2), 6–7(6), [10–2]
優勝13.2014年1月11日 オークランドハード ユリアン・ノール アレクサンダー・ペヤ
ブルーノ・ソアレス
4–6, 6–3, [10–5]
準優勝13.2014年2月22日 リオデジャネイロクレー ダビド・マレーロ フアン・セバスティアン・カバル
ロベルト・ファラ
4-6, 2-6
準優勝14.2014年4月20日 モンテカルロクレー イワン・ドディグ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
3–6, 6–3, [8–10]
準優勝15.2014年8月10日 トロントハード イワン・ドディグ アレクサンダー・ペヤ
ブルーノ・ソアレス
4–6, 3–6
準優勝16.2014年10月5日 東京ハード イワン・ドディグ ピエール=ユーグ・エルベール
ミハル・プシシェズニ
3–6, 7–6(3), [5–10]
準優勝17.2014年11月16日 ロンドンハード
(室内)
イワン・ドディグ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
7–6(5), 2–6, [7–10]
優勝14.2015年3月1日 アカプルコハード イワン・ドディグ マリウシュ・フィルステンベルク
サンティアゴ・ゴンサレス
7–6(2), 5–7, [10–3]
優勝15.2015年6月6日 全仏オープンクレー イワン・ドディグ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–7(5–7), 7–6(7–5), 7–5
準優勝18.2015年8月9日 ワシントンD.C.ハード イワン・ドディグ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
4-6, 2-6
優勝16.2015年10月11日 東京ハード レイベン・クラーセン フアン・セバスティアン・カバル
ロベルト・ファラ
7-6(7–5), 3-6, [10–7]
優勝17.2015年10月18日 上海ハード レイベン・クラーセン シモーネ・ボレッリ
ファビオ・フォニーニ
6-3, 6-3
優勝18.2015年10月25日 ウィーンハード (室内) ルカシュ・クボット ジェイミー・マリー
ジョン・ピアーズ
4-6, 7-6(7–3), [10–6]
優勝19.2015年11月8日 パリハード (室内) イワン・ドディグ ジャック・ソック
バセク・ポスピシル
2-6, 6-3, [10–5]

ダブルス成績

大会200720082009201020112012201320142015SRW–L
全豪オープンA1R2R1R1R1R1R3RSF0 / 87–8
全仏オープン2R2R1RQF2RQF3R3RW1 / 919–8
ウィンブルドンSF3R2R2R2RQFFQF0 / 820–7
全米オープンQF3R2R3R2R3RSFSF0 / 819–8

脚注

外部リンク