プルト川
プルト川(プルトがわ、プルート川、ウクライナ語: Прут、ルーマニア語: Prut、ドイツ語: Pruth、ラテン語: Pyretus、ギリシア語: Pyretos)は、ヨーロッパの河川である。ウクライナ領内から流れ出し、ルーマニアとモルドバの境界をなす。ザカルパッチャ、ブコビナ、ベッサラビアを流れる。
プルト川 | |
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ホヴェールラ山付近のプルト川 地図(ドイツ語。右上の川にPruthの表示。) | |
水源 | ウクライナ |
河口・合流先 | ドナウ川 |
概説
フツーリシュチナの分水嶺・カルパティア山脈のホヴェールラ山(2,061 m)のすぐ東斜面から流れ落ち、チェルニウツィー州を貫流した後、ルーマニアとモルドバの境界線に沿って流れ、ガラツィ東部でドナウ川に合流する。総延長953km。
中流部にはシュバシコウ、マガン、ハイイロガン、エリマキシギなどが生息している[1]。モルドバのベレウ湖、マンタ湖などのプルト川下流部の氾濫原と湖沼群は2018年にユネスコの生物圏保護区に指定された[2]。また、ウクライナの水源部[3]、ルーマニアのヤシ付近の支流のジジア川中下流域の湿地[1]、モルドバのプルト川下流部湖群[4]はラムサール条約登録地である。
歴史
1877年、ギュスターヴ・エッフェルによって、現在のモルドバのウンゲニ県ウンゲニ(Ungheni)とルーマニアのヤシ県ウンゲニ(Ungheni)の間にエッフェル橋[5]が架けられた[6]。
2016年、同河川に2本の橋を架ける工事が開始されている[7]。
また、この川を中心として環黒海環状道路を建設するというプロジェクトが立ち上げられており、ルーマニアのトゥルグ・ムレシュ~ヤーシ、モルドバのウンゲニ~キシナウ、そしてウクライナのオデッサというルートで幹線道路が整備される予定である。
脚注
参考文献
関連項目
- 機雷敷設艦「プルート」 - プルート川に因んだ名称を持つ機雷敷設艦。
- 防護巡洋艦「プルート」 - プルート川に因んだ名称を持つ防護巡洋艦。