ビー・ムービー

ビー・ムービー』(原題: Bee Movie)は、ドリームワークス2007年に制作したアニメーション映画。主演・製作・脚本は『となりのサインフェルド』のジェリー・サインフェルド。監督はスティーヴ・ヒックナー、サイモン・J・スミスが共同で務めている。プロダクション・デザイナーは『チャーリーとチョコレート工場』で美術を手掛けたアレックス・マクダウェル。マクダウェルはアニメ経験こそなかったが、曲線と直線の対比でハチの世界と人間の世界を描き分けた。

ビー・ムービー
Bee Movie
監督スティーヴ・ヒックナー
サイモン・J・スミス
脚本ジェリー・サインフェルド
スパイク・フェレステン
アンディ・ロビン
バリー・マーダー
製作ジェリー・サインフェルド
クリスティーナ・スタインバーグ
出演者ジェリー・サインフェルド
レネー・ゼルウィガー
マシュー・ブロデリック
ジョン・グッドマン
クリス・ロック
パトリック・ウォーバートン
音楽ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ
編集ニック・フレッチャー
製作会社ドリームワークス・アニメーション
配給アメリカ合衆国の旗 パラマウント
日本の旗 アスミック・エース
公開アメリカ合衆国の旗 2007年11月2日
日本の旗 2008年1月26日
上映時間90分
製作国アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$150,000,000
興行収入$293,514,336[1]
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もともと、この映画はサインフェルドがスティーヴン・スピルバーグと食事をしている際、ミツバチを主人公にした映画のアイデアを思いついたことから制作が始まっており、「ミツバチ」(Bee) と「B級映画」(B movie) をかけた『ビー・ムービー』(Bee Movie) というタイトルだけが先に決まっていた。当初の構想から完成には4年の歳月がかかっている。

アメリカでは公開時に積極的なメディアミックスが展開され、10冊もの本を出版したほか、ウェブサイトのGaia Onlineではウェブアイテム配布、プレイステーション2Xbox 360WiiニンテンドーDSMicrosoft Windows向けのゲームが制作されるなどした。

ストーリー

大学を出たばかりのバリーは蜂蜜をつくる仕事についたが不満を持っていた。ミツバチの世界では1度決めた仕事は一生変わることができない。ある日バリーは決まりを破って巣の外に出る。殺されそうなところを花屋のヴァネッサに助けられ交友を築くが、彼女とともに行ったスーパーマーケットで棚に大量のミツバチが並んでいるのを見つける。蜂蜜が人間に横取りされていると知ったバリーは訴えを起こして蜂蜜をミツバチのもとに取り戻す。しかしミツバチが働かなくなったことで世界中の花が枯れてしまう。困ったバリーとヴァネッサはパサデナで開かれるフラワー・フェスティバルに出品される最後の花を受粉しに向かう。

キャスト

キャラクター英語版キャスト日本語版キャスト説明
バリー・B・ベンソンジェリー・サインフェルド宮川一朗太物語の主人公。自分の仕事に不満を持ち巣を飛び出す。
ヴァネッサ・ブルームレネー・ゼルウィガー[2]日野由利加ニューヨークで花屋を営む女性。バリーを助ける。
アダム・フレイマンマシュー・ブロデリック小松史法バリーの親友。
レイトン・T・モンゴメリージョン・グッドマン浦山迅
シカッチクリス・ロック佐藤せつじヒッチハイクをしている蚊。
ケンパトリック・ウォーバートン乃村健次ヴァネッサのボーイフレンド。
トルーディミーガン・ムラリー[3]前田ゆきえホネックス社のガイド。
ジャネト・ベンソンキャシー・ベイツ滝沢ロコバリーの母親。
マーチン・ベンソンバリー・レヴィンソン稲葉実バリーの父親。蜂蜜のかき混ぜ係を担当している。
デュカリップ・トーン宝亀克寿
バンブレダン判事オプラ・ウィンフリー
ミツバチ陸軍指揮官エディ・イザード
レイ・リオッタレイ・リオッタ[4]森川智之本人役で出演。
スティングスティング本人役で出演。
ラリー・キングラリー・キングミツバチの世界の「ラリー・キング」として出演。
タイトルナレータージム・カミングス不明

スタッフ

  • 監督 - スティーヴ・ヒックナー、サイモン・J・スミス
  • 製作 - ジェリー・サインフェルド、クリスティーナ・スタインバーグ
  • 脚本 - ジェリー・サインフェルド、スパイク・フェレステン、アンディ・ロビン、バリー・マーダー
  • プロダクション・デザイナー - アレックス・マクダウェル
  • 音楽 - ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ
  • 編集 - ニック・フレッチャー

評価

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは174件のレビューで支持率は49%、平均点は5.60/10となった[5]Metacriticでは34件のレビューを基に加重平均値が54/100となった[6]

その他

ハチの世界「ニュー・ハイブ・シティ」は、JFK空港トランスワールド航空ターミナルをイメージしたデザインになっている。

ピューリッツァー賞受賞者の昆虫学者バート・ホルドブラーは、同社製作の『アンツ』、ピクサーの『バグズ・ライフ』同様、昆虫の生態系が忠実に描かれていないと批判している[7]

第65回ゴールデングローブ賞アニメーション映画賞[8]、その他10の映画賞および部門にノミネートされたが、いずれも受賞には至らなかった。

ドイツヴュルツブルク大学の研究室が映画に出てくるハチの生態について研究を行った[9]

脚注

外部リンク