ネロリドール

ネロリドール: Nerolidol)はセスキテルペンの一種。シス型トランス型異性体がある。天然にはネロリイランイランペルーバルサムなどの精油中に存在する。

trans-ネロリドール (上段)
cis-ネロリドール (下段)[1]
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識別情報
CAS登録番号7212-44-4 チェック , (unspecified)
[3790-78-1] (cis)
[40716-66-3] (trans)
特性
化学式C15H26O
モル質量222.37 g/mol
外観無色ないし黄色の液体[2]
匂い花様、木様香気[2]
密度0.872 g/cm3
沸点

122 °C at 3 mmHg

危険性
引火点135℃[2]
半数致死量 LD50>5000mg/kg (ラット、経口)[2]
関連する物質
関連物質リナロール
ファルネソール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

花、木を想起させる香気を持ち、ライラックジャスミンなどのフレグランスの調合原料、石鹸洗剤香料として用いられる。ファルネソールビタミンEKの中間体ともなる[3]

製法

まずリナロールジケテンを作用させてゲラニルアセトンを作る。これにアセチレンを反応させて得たデヒドロ体をリンドラー還元させることにより、ネロリドールのシス型・トランス型混合物が得られる[3]。日本の消防法では、危険物第4類第3石油類(非水溶性)に区分される[2]

脚注

参考文献

  • 湖上国雄『香料の物質工学 -製造・分析技術とその利用』地人書館、1995年、189-190頁。ISBN 4-8052-0491-5