ニシアフリカコビトワニ

ニシアフリカコビトワニ(西阿弗利加小人鰐、Osteolaemus tetraspis)はクロコダイル科コビトワニ属(ニシアフリカコビトワニ属)に分類されるワニの一種。本種のみでコビトワニ属を形成する。特定動物。別名ニシアフリカコガタワニ

ニシアフリカコビトワニ
ニシアフリカコビトワニ
Osteolaemus tetraspis
保全状況評価[1][2]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
:ワニ目 Crocodilia
:クロコダイル科 Crocodylidae
:コビトワニ属 Osteolaemus
Cuvier1807
:ニシアフリカコビトワニ
O. tetraspis
学名
Osteolaemus tetraspis
Cope1861
和名
ニシアフリカコガタワニ
ニシアフリカコビトワニ
英名
West African dwarf crocodile
分布

分布

自然に生息する下記の諸国はおおむね、西アフリカ南部と中部アフリカ西部のギニア湾沿岸諸国に該当する。

  • O. t. tetraspis ニシアフリカコビトワニ

アンゴラガーナガボンカメルーンガンビアギニアコートジボワールコンゴ共和国シエラレオネセネガル中央アフリカ共和国トーゴナイジェリアブルキナファソベナンリベリア

  • O. t. osborni コンゴコビトワニ

コンゴ民主共和国固有亜種

形態

最大全長200cm。口吻は短く基部の1-1.5倍で、隆起がない。また口吻の後端が切れ上がる。頸鱗板は4列。体色は黒褐色。

後方の歯は球状で、硬い獲物を噛み砕くのに適していると考えられている。水掻きは後肢で趾の半分ほどまである。

  • O. t. osborni コンゴコビトワニ

全長150cm。口吻は基部の1-1.5倍。吻端は反りあがらない。前顎骨と上顎骨の縫合線はアルファベットの「W」字状。

  • O. t. tetraspis ニシアフリカコビトワニ

全長200cm。口吻は基部の1-1.3倍。吻端は反りあがる。前顎骨と上顎骨の縫合線はアルファベットの「V」字状。

分類

クロコダイル科の中でも原始的な形態を残した種とされる。

  • Osteolaemus tetraspis osborni (Schmidt, 1919) コンゴコビトワニ
  • Osteolaemus tetraspis tetraspis Cope, 1861 ニシアフリカコビトワニ

生態

クロコダイル科では珍しく、性質は温和でおとなしい[3]熱帯雨林内の渓流などの淡水域に生息するが、基亜種は海岸で見られることもある。陸棲傾向が強く、陸上でも飛び跳ねるように俊敏に走行することができる。

食性は動物食で、魚類カエル甲殻類貝類などを食べる。

繁殖形態は卵生。基亜種は6-8月に塚状の巣を作り、1回に約20個の卵を産む。

人間との関係

生息地では食用とされることもある。開発による生息地の破壊、食用の乱獲などにより生息数は減少している。

日本では恩賜上野動物園で飼育され、繁殖も行われている[4][5]

ペットとして飼育される場合もあり、かつては日本でも流通していたが、現在ではほとんど流通していない[6]

参考文献

参考文献

  • 『原色ワイド図鑑3 動物』 学習研究社1984年、150、201、218頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社2000年、118-119、222-223頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』 ピーシーズ、2002年、156頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』 小学館2004年、142頁。

外部リンク


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