ドーブネ

日本の競走馬

ドーブネ2019年4月3日 -)[1][2]は、日本競走馬である。主な勝ち鞍は、ききょうステークス(OP)、ポートアイランドステークスL)、キャピタルステークス(L)。

ドーブネ
2023年メイステークス出走時
現役期間2021年 -
欧字表記Dobune[1]
品種サラブレッド[1]
性別[1][2]
毛色青毛[1][2]
生誕2019年4月3日(5歳)[1][2]
ディープインパクト[1][2]
プレミアステップス[1][2]
母の父Footstepsinthesand[1][2]
生国日本の旗 日本北海道千歳市[2]
生産者社台ファーム [1][2]
馬主藤田晋 [1][2]
調教師武幸四郎栗東[1][2]
調教助手南井大志
競走成績
生涯成績17戦6勝 [3][4]
獲得賞金1億8336万円
(2024年6月2日現在)[1][2]
勝ち鞍
ListedポートアイランドS2023年
ListedキャピタルS2023年
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経歴

デビュー前

2019年4月3日北海道千歳市社台ファームにて誕生[1][2]。父は2005年三冠馬ディープインパクト。母の父は2005年イギリス2000ギニー優勝馬のフットステップスインザサンド2021年千葉サラブレッドセールで一番時計を出し、サイバーエージェント社長の藤田晋によって、セール史上最高価格を更新する4億7010万円(税抜き)で落札された[5][6]

馬名はJRAの競走馬情報には「どぶね(古代の船)より」と登録されているが、実際には高級ワイン、ドメーヌ・ドーヴネが由来である[7]。「ヴ」を競走馬の名前に使用するJRAのルールに当てはまらなかったことから「ドーブネ」になった[7]。藤田は自身のInstagramで「今年の2歳は全員ワインの名前になっている。勝利に備えてドーヴネやジャン・グロのワインを確保しようとしたら希少すぎて全然手に入らず、もっとポピュラーなワイン名にすればよかったと少し後悔している」と投稿している[8]

競走馬時代

2021年(2歳)

栗東武幸四郎厩舎に入厩。入厩当初から気性に難があり、デビュー戦は札幌芝1800mや芝1200mの未勝利も検討された[9]

2021年9月4日札幌競馬場芝1500mにて武豊鞍上でデビュー[10]。8枠11番の大外2頭目からのスタート。レース序盤は、後方2番でレースを進める。第4コーナーから仕掛け、残り150mあたりから先頭に立ってゴール[11]。2着馬とは2馬身差であった。

次走は10月2日ききょうステークス吉田隼人に乗り替わり、デビュー戦とは違い道中先頭をキープしたままゴール[12]。1馬身1/2差で2連勝を飾った[13][14]

3戦目は、デイリー杯2歳S(GII)を見送り、初挑戦となるGI競走の朝日杯FSに5番人気で出走。鞍上は引き続き吉田隼人[15]。本競走では、デビューから無敗の馬が5頭(ドーブネを含む)集まった。前走、前々走とは異なる中団での競馬となった。最終直線も伸びず7着となり無敗記録が2で止まった。武幸四郎調教師は「跳びが大きいので、スピードに乗るまでに時間がかかる。阪神の1600メートルは合わなかった」と敗因を分析[16]

2022年(3歳)

スプリングステークス

3歳の初戦は新馬戦以来の武豊騎手とのコンビで皐月賞トライアル、スプリングステークス。スタートでやや出遅れて後方2番手で追走すると、最後追い上げて6着。前残りの決着となったが、上がりは最速タイの34.8を記録した。武豊騎手は「スタートであまり出なかったので、じっくり折り合いをつけていきました。3コーナーから上がっていくときの脚は良かったけど、馬場に脚を取られてバランスを崩し、そこで勢いをそがれてしまいました。まだ粗削りですが、やはり走る馬ですよ」と振り返った[17]。武幸四郎調教師は「出遅れ、稍重馬場、落鉄などもあったが、中山の1800メートルは忙しかった。」と分析している[18]

プリンシパルステークス

皐月賞やNHKマイルカップに出走することも可能であったがどちらもパスし[19]、1着馬に日本ダービーへの優先出走権の与えられるプリンシパルステークスへの出走を決めた。デビュー前より気性が課題であったが、徐々にコントロールが効き始め、初の2000mにも対応できるとの判断だった[20]。当日は武豊騎手を背に3.9倍の1番人気に推された。スムーズにゲートを出るとそのまま内を3番手で先行していたが、ディナースタ等が捲り上げてきたこともあり、3コーナー付近では7番手まで下がってしまった。直線は内を勢いよく抜け出したが、外セイウンハーデスと内ヴァモスロードに挟まれる形になり伸びきれず4着となった。

なお、レース中に軽度の骨折が判明し、その後は放牧に出された。

武田尾特別

6ヶ月ぶりの復帰初戦は2勝クラスの阪神1800m武田尾特別。好スタートを決めると、他に行く馬がいなかった為そのまま逃げる形となった。荒れた内を避ける為か中間付近までは馬場の中央付近を走行。道中ペースを緩め脚をためると、そのまま直線も先頭でゴールした。逃げての上がりは32.9で上がり最速タイ。 武豊騎手は「ポンと出て、無理に引っ張ることもなく、マイペースで行けた。ラストでひと伸びして能力の高さを感じた」とコメント[21]ききょうステークス以来実に1年ぶりの勝利を飾り、素質の高さを見せた。

逆瀬川ステークス

前走と同条件、阪神芝外回り1800mの3勝クラス。ハンデ戦であり、前走の走りを評価されてか、古馬と同じ55kgの斤量を課された。チャンピオンズカップの裏開催であった為、武豊騎手から吉田隼人騎手に乗り替わり、朝日杯FS以来のコンビ結成となった。スムーズにゲートを出ると、そのまま内3番手を追走。最後直線は力強く抜け出して、2連勝でのOP入りを決めた。吉田隼人騎手は「約1年ぶりに乗せていただきましたが成長しています。出たなりでいい位置をキープできました。抜け出してから、左にもたれる癖はあるが、上がり勝負にも対応してくれました。競馬に幅が広がったし、これからが楽しみです」と振り返った[22]

2023年(4歳)

10月1日に阪神競馬場で行われたポートアイランドステークス(L)で、2番手追走から抜け出して、2年ぶり2度目のオープン勝ちを収めた[23]。この勝利で、ディープインパクト産駒としてのJRAの勝利数が2749勝目となり、サンデーサイレンスの勝利数に並んだ[23][24]。また、この記録は、サンデーサイレンスの15年6か月19日を上回る13年3か月12日で達成された[25]

11月25日に東京競馬場で行われたキャピタルステークス(L)で、スタートから先手を奪い、直線に入っても後続を寄せ付けずに、2着に1と1/2馬身差をつけてオープン2連勝を飾った[26][27]

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[3]およびnetkeiba.com[4]に基づく。

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上り3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
2021.09.04札幌2歳新馬芝1500m(良)12811002.70(1人)01着R1:30.5(34.6)-0.30武豊54(リーゼフィヨルド)464
0000.10.02中京ききょうSOP芝1400m(良)711001.70(1人)01着R1:21.4(35.2)-0.30吉田隼人55(ジャスティンヴェル)468
0000.12.19阪神朝日杯FSGI芝1600m(良)15611021.30(5人)07着R1:34.5(35.3)-1.00吉田隼人55ドウデュース480
2022.03.20中山スプリングSGII芝1800m(稍)1356019.20(8人)06着R1:49.0(34.8)-0.60武豊56ビーアストニッシド472
0000.05.07東京プリンシパルSL芝2000m(良)1612003.90(1人)04着R1:59.1(34.3)-0.10武豊56セイウンハーデス470
0000.10.30阪神武田尾特別2勝芝1800m(良)989004.50(2人)01着R1:46.7(32.9)-0.40武豊55(ベルクレスタ)476
0000.12.04阪神逆瀬川S3勝芝1800m(良)1211002.60(1人)01着R1:46.3(33.8)-0.10吉田隼人55(ストーリア)480
2023.01.28東京白富士SL芝2000m(良)1011003.80(2人)02着R1:58.7(34.2)-0.20武豊56サリエラ478
0000.02.26中山中山記念GII芝1800m(良)1434017.20(7人)03着R1:47.3(35.6)-0.20武豊56ヒシイグアス474
0000.05.20東京メイSOP芝1800m(良)18714004.30(2人)04着R1:45.2(34.4)-0.50吉田隼人57サクラトゥジュール478
0000.07.02函館巴賞OP芝1800m(良)16815002.40(1人)02着R1:48.1(35.5)-0.10武豊57アラタ474
0000.07.16函館函館記念GIII芝2000m(稍)1624010.30(5人)08着R2:02.0(36.7)-0.60武豊57ローシャムパーク474
0000.10.01阪神ポートアイランドSL芝1600m(稍)989002.60(1人)01着R1:33.5(33.5)-0.10吉田隼人57グラティアス476
0000.11.25東京キャピタルSL芝1600m(良)1078003.30(2人)01着R1:33.3(33.2)-0.20吉田隼人57プレサージュリフト472
2024.01.06京都京都金杯GIII芝1600m(良)18715007.40(4人)14着R1:35.1(37.0)-1.30吉田隼人58.5コレペティトール482
0000.02.25中山中山記念GII芝1800m(稍)1647035.6(10人)02着R1:48.4(37.9)-0.30吉田隼人57マテンロウスカイ470
0000.06.02東京安田記念GI芝1600m(稍)1836071.1(15人)18着R1:33.8(35.4)-1.50菱田裕二58ロマンチックウォリアー476
  • 競走成績は2024年6月2日現在

血統表

ドーブネ血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系ヘイロー系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
Mountain Flower
父の母
ウインドインハーヘア
1991 鹿毛
AlzaoLyphard
Lady Rebecca
BurghclereBusted
Highclere

プレミアステップス
2010 黒鹿毛
Footstepsinthesand
2002 鹿毛
Giant's CausewayStorm Cat
Mariah's Storm
GlatisantRainbow Quest
Dancing Rocks
母の母
Primissima
2001 黒鹿毛
Second SetAlzao
Merriment
Princess TaufanTaufan
Guindilla
母系(F-No.)プレミアステップス(IRE) 系(FN:6-e)[§ 3]
5代内の近親交配Alzao 3×4[§ 4]
出典


脚注

出典

外部リンク