ダグ・フィスター

ダグラス・ウィルデス・フィスター (Douglas Wildes Fister, 1984年2月4日 - ) は、アメリカ合衆国カリフォルニア州マーセド郡マーセド出身の元プロ野球選手 (投手) [4]。右投左打[4]愛称フィスト(Fist)[7]

ダグ・フィスター[1][2][3]
Doug Fister
基本情報
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[4]
出身地カリフォルニア州マーセド郡マーセド[4]
生年月日 (1984-02-04) 1984年2月4日(40歳)[4]
身長
体重
6' 8" =約203.2 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席右投左打
ポジション投手[4]
プロ入り2006年 MLBドラフトシアトル・マリナーズ7巡目[5]
初出場2009年8月8日[4]
年俸$1,750,000 (2017年)[6]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

プロ入り前

2004年カリフォルニア州にあるマーセド・コミュニティカレッジ在籍時、MLBドラフト49巡目(全体1451位)でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名を受けたが、契約せずにカリフォルニア州立大学フレズノ校に進んだ[4]。なお、フレズノ校では学業成績優秀な生徒であり、建築士を志していた[8][9]

2005年にも、MLBドラフト6巡目(全体199位)でニューヨーク・ヤンキースから指名を受けたが、この時も契約しなかった[4]

プロ入りとマリナーズ時代

2006年MLBドラフト7巡目(全体201位)でシアトル・マリナーズから指名を受け、6月7日に契約した[4]。同年からマイナーリーグA-級のエバレット・アクアソックスでプレーを開始し、20試合の登板・うち4試合が先発登板で、防御率2.25・3勝5敗4セーブ・WHIP1.15という成績を残した[10]

2007年はAA級ウェストテン・ダイヤモンドジャックスに所属し、24試合の先発登板で防御率4.60・7勝8敗(勝率.467)、WHIP1.44という成績を残した[10]

2008年もAA級ウェストテンでプレーし、31試合の登板(23試合が先発登板)で防御率5.43・6勝14敗・WHIP1.49という成績を記録、防御率・WHIP共に2年連続で悪化したほか、デビューから3年連続で負け越した[10]。この頃はマイナーの先発ローテーションにさえ定着出来ない実力であった[11]

2009年8月7日、AAA級タコマ・レイニアーズからメジャーに昇格し[12]、翌日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビュー、そして8月16日のヤンキース戦でメジャー初勝利を挙げた[13]。同年は11試合に登板、うち10試合に先発登板して防御率4.13・3勝4敗・WHIP1.28という成績を残した[4]。なお、この年マイナーではAAA級タコマ以外にAA級ウェストテンでも2試合に登板しており、マイナー合算では24試合(先発17試合)の登板で、6勝4敗、防御率3.81、11四球、79奪三振、WHIP1.35を記録した[10]

2010年は、5月終了時点で10試合に先発登板して防御率2.45・3勝3敗と好投していた[14][8]が、6月初旬に右肩を痛めて故障者リスト入りした[8]。復帰後(6月26日の登板以降)は、18試合に先発登板で防御率5.24・3勝11敗と負け越した[14]。トータルでは、28試合の先発登板で防御率4.11・6勝14敗・WHIP1.28という成績だったが、メジャー2年目で規定投球回に達した[4]

2011年は、7月末の時点で21試合に先発登板し、防御率3.33・WHIP1.17という好成績を残していたが、3勝12敗と負け越していた[15]

タイガース時代

2011年7月30日にフランシスコ・マルティネス、チャーリー・ファーブッシュキャスパー・ウェルズチャンス・ラフィンとのトレードで、デビッド・ポーリーと共にデトロイト・タイガースへ移籍した[4]。タイガース移籍後は、得点援護が十分であった事や、アレックス・アビラ捕手との相性が良かった事が影響し、特に最後の8試合は全て1失点以内に抑える好投を見せ[15]、11試合の登板・うち10試合が先発登板で、防御率1.79・8勝1敗・WHIP0.84という成績をマークした[4]。2チーム合算では、32試合・216.1イニングの登板で防御率2.83・11勝13敗・WHIP1.06という成績で、キャリア初の防御率2.00台・二桁勝利・200.0イニングを記録した[4]。自身初のポストシーズンでは、ディビジョンシリーズでは2試合の登板で防御率6.52だったが、ALCSでは防御率2.45・WHIP0.96という内容を記録した[4]

2012年4月と6月に2度故障者リスト入りしたが[9]、レギュラーシーズンでは26試合に先発登板して防御率3.45・10勝10敗・WHIP1.19を記録、2年連続二桁勝利を挙げた[4]。ポストシーズンでは、ワールドシリーズの第2戦でライナーが頭部に直撃する事態に見舞われたが、7回途中まで1失点に抑える好投を見せた[9]

2013年は、33試合中32試合に先発登板し、うち22試合でクオリティ・スタートをマークする安定感を発揮[1]。防御率3.67・14勝9敗・WHIP1.31・44四球・159奪三振という成績を残し、勝利数 (当時) や奪三振で自己ベストを更新した[4]。ポストシーズンでも、2試合に登板して好投した[1]

ナショナルズ時代

2013年12月2日にスティーブ・ロンバードッジイアン・クロールロビー・レイとのトレードで、ワシントン・ナショナルズへ移籍した[16][4]

2014年2月1日にナショナルズと1年契約に合意した[17]。3月29日に肘の炎症で15日間の故障者リスト入りした[18][2]。5月9日のオークランド・アスレチックス戦で復帰したが、4.1回を9安打7失点と抑えられず、敗戦投手となった[19][20]。その後、8月にメラノーマの切除手術を受けた影響で打ち込まれた時期もあった[2]が、25試合の先発登板で規定投球回には到達[4]。防御率2.41はリーグ4位、16勝はリーグ7位にランクインし[2]、シーズン終了後のサイ・ヤング賞投票では8位に入った[21]

2015年7月29日にジョナサン・パペルボンの加入に伴い、背番号を58から33に変更した[22]。この年は、ピッチングの約6割を占めるツーシームの球速が低下して長打を打たれる場面が増えた為、8月になってリリーフに回った[3]。最終的には25試合に登板 (15試合が先発) し、防御率4.19・5勝7敗1セーブ・WHIP1.40という成績を記録、5年ぶりの防御率4.00以上・10勝未達だった一方、自身初のメジャーでのセーブを挙げた[4]。オフの11月2日にFAとなった[23]

アストロズ時代

2016年1月28日、ヒューストン・アストロズと1年700万ドルで契約を結んだ[24]。背番号は再び58となった[4]。アストロズでは32試合に先発登板し、防御率4.64・12勝13敗・WHIP1.43という成績を記録した[4]。2年ぶりに規定投球回に到達して2ケタ勝利も挙げたが、防御率とWHIPは2年連続で悪化した[4]。オフの11月3日にFAとなった[4]

エンゼルス傘下時代

2017年5月末に、ロサンゼルス・エンゼルスと契約を結んだ[25]。ここでは、AAA級のソルトレイク・ビーズで3試合に先発登板し、防御率4.02・1勝無敗・WHIP1.34を記録していた[10]が、メジャーで登板する機会がないまま、6月23日ウェイバーに掛けられた[26][27]

レッドソックス時代

ウェイバーにかけられた2017年6月23日、ボストン・レッドソックスと契約を結んだ[26][27]。6月25日のエンゼルス戦で先発したが、6.0回3失点の投球で敗戦投手となった[28]。この年は18試合中15試合に先発登板したが、メジャーデビュー年以来8年ぶりに100.0イニング未達に終わり、防御率(4.88)は3年連続で悪化、5勝9敗は3年連続で負け越しという結果だった。オフの11月2日にFAとなった[29]

レンジャーズ時代

2017年11月28日にテキサス・レンジャーズと1年350万ドルで契約を結んだ[30]

2019年2月13日に引退を表明した[31]

投球スタイル

フィスター自身「僕はゴロを打たせることに主眼を置いているシンカーボーラー」と話しており[2]、打たせて取るタイプの技巧派である[3][2][1]

球速は、一時140キロ台半ばだった頃もあった[1][9][15]が、140キロ前後(140キロ台前半)である[3][2][8][11]持ち球は、ツーシームシンカーが主体であり[3][2]、他にチェンジアップカーブカッタースライダー等を投げる[3][2][1][9][15]。速球のシーズン平均球速が90mph(約144.8km/h)を超えたのはメジャー昇格後では2011年の1回だけで、その他の年は88~89mph(141~144km/h)程度である[32]

プレッシャーのかかる場面に強く、ポストシーズンでも好投している[1][9][15]

詳細情報

年度別投手成績 [4][33]





















































W
H
I
P
2009SEA11100003400.42925661.063111502361029284.131.28
2010282800061400.300720171.0187133226938385784.111.28
2011212130031200.200602146.013973229893157543.331.17
DET11100008100.88927370.1544503570019141.790.84
'11計3231300111300.458875216.119311372121463176682.831.06
20122626212101000.500673161.21561537171371073623.451.19
2013333210114900.609881208.222914442161597091853.671.31
2014WSH252511016600.727662164.0153182407985052442.411.08
201525150005710.417449103.0120142436631056484.191.40
2016HOU3232000121300.480779180.119524621711510098934.641.43
2017BOS18151005900.35739290.18793833832155494.881.38
2018TEX12120001700.12528966.073111906401040334.501.39
MLB:10年242226823839210.47459761422.1145614033214729703956555883.721.26

背番号[4]

  • 58 (2010年 - 2015年7月、2016年)
  • 33 (2015年7月 - 同年終了)
  • 38 (2017年 - 2018年)

脚注

関連項目

外部リンク

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