タウンゼンドジリス
タウンゼンドジリス (Urocitellus townsendii ) は、哺乳綱ネズミ目(齧歯目)リス科に分類されるジリスの1種。
タウンゼンドジリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() タウンゼンドジリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Urocitellus townsendii Bachman, 1839 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
タウンゼンドジリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Townsend's ground squirrel | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
亜種 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分布
形態
体長(頭胴長)200-232ミリメートル[2]、尾長32-54ミリメートル[2]、体重82-325グラム[3]、平均174グラム[2]。被毛はピンクがかった黄褐色で、根元は淡い煙灰色[2]。斑点や縞などの模様がないことで他のジリスと判別できる[4]。
生態
オスは5月下旬から、メスと子どもは6月から冬眠に入り、1月下旬-2月に目覚める[2]。冬眠は、7.5-9か月の間も続く[5][6]。雨の多い年には食糧となる植物が夏の終わりにも手に入るため、乾燥した年よりも休眠が短くなる[7][5]。
繁殖は年1回、1月下旬または2月上旬頃、冬眠から目覚めてすぐに行われる[7]。妊娠期間は約24日間で[5]、巣穴の中で6-10頭の子どもを産む[8]。子どもは無毛、閉眼で生まれる。生後初期の発達は、他のジリスの発達と比べると比較的遅く、生後19-22日で目が開き、その後じきに離乳する[8]。生後4週になる3月下旬-4月頃に巣穴から現れる[2]。
主にアメリカアナグマに捕食され、他にもコヨーテ、アカケアシノスリ (Buteo regalis)[9]やソウゲンハヤブサ[10][11]などの猛禽類、ワタリガラスが捕食者として挙げられる[2]。
食性
主に草食性で、芽、葉、花、イネ科植物、広葉草本、灌木の種子、農作物を食べるが、昆虫を食べることもある[2][12][13]。種子は、冬眠前の重要なカロリー源となる[14]。
ワシントン州東部の保護区 (Arid Land Ecology Reserve) では、3月から5月にかけて、食物の49パーセントがイネ科のサンドバーグ・ブルーグラス (Sandberg bluegrass) 、11パーセントがウェスタン・ヤロウ(セイヨウノコギリソウの変種、Achillea millefolium var. occidentalis)、8パーセントがクジラグサ (Descurainia pinnata) の種子、31パーセントがその他の植物(大部分が広葉草本)、1パーセントが昆虫だった[13]。
分類
- タウンゼンドジリス Urocitellus townsendii
- U. t. nancyae – ワシントン州、ヤキマ川 (Yakima River) およびコロンビア川北部、染色体数は 2n=38[2]。
- U. t. townsendii – ワシントン州、ヤキマ川北部およびコロンビア川西部、染色体数は 2n=36[2]。
以下の2種およびその亜種は、かつてタウンゼンドジリスの亜種とされていた[2][15][16]。
- Merriam's ground squirrel Urocitellus canus – 染色体数は 2n=46[4]。
- U. c. canus - オレゴン州東部、カリフォルニア州北東端、ネバダ州北西端。頭蓋骨および体の大きさはU. c. vigilisよりもわずかに小さい。
- U. c. vigilis – オレゴン州中東部およびアイダホ州中西部のスネークリバーキャニオン (Snake River Canyon (Idaho)) の底地。被毛はU. c. canusよりも白っぽい。
- Piute ground squirrel Urocitellus mollis - 染色体数は 2n=38[4]。グレートベースンに生息する。
- U. m. artemesiae – アイダホ州中南部、スネークリバー平原 (Snake River Plain) 、スネーク川北部。小型の亜種。
- U. m. idahoensis – アイダホ州南西部、スネーク川北東部。大型の亜種。
- U. m. mollis – ネバダ州、カリフォルニア州東部、オレゴン州南東部、アイダホ州南部、ユタ州西部。中型の亜種。
保全状況評価
生息域の多くの地域で、農地を荒らす害獣とみなされ毒殺や狩猟が行われており、個体数は減少傾向にある[2]。IUCNレッドリストでは、Vulnerable (VU) 絶滅危惧II類に指定されている[1]。