タイムフライヤー

タイムフライヤー(欧字名:Time Flyer2015年2月1日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2017年ホープフルステークス2020年エルムステークス

タイムフライヤー
若葉ステークスでのスタンド前
(2018年3月17日)
欧字表記Time Flyer[1]
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色鹿毛[1]
生誕2015年2月1日(9歳)[1]
抹消日2022年3月10日(JRA)
2023年9月26日(NAR)[2]
ハーツクライ[1]
タイムトラベリング[1]
母の父ブライアンズタイム[1]
生国日本の旗 日本北海道白老町[1]
生産者社台コーポレーション白老ファーム[1]
馬主(有)サンデーレーシング[1]
調教師松田国英栗東
橋口慎介(栗東)
→内田勝義(川崎
→村上頼章(大井[3]
競走成績
生涯成績39戦5勝[1]
中央:29戦5勝
地方:10戦0勝
獲得賞金2億3948万円[1]
中央:2億2364万円
地方:1584万円
勝ち鞍
GIホープフルS2017年
GIIIエルムS2020年
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馬名の意味は、「時を超える者」。

戦績

デビュー前

2015年2月1日北海道白老町社台コーポレーション白老ファームで誕生。一口馬主法人サンデーレーシングから総額2,600万円(一口65万円×40口)で募集された。追分ファームで育成された後、栗東松田国英厩舎に入厩した。

2歳(2017年)

2017年8月6日新潟競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー、ロックディスタウンの2着に敗れる。2戦目の9月16日阪神競馬場で行われた未勝利戦では2番手追走から楽に抜け出すと直線でアドマイヤアルバの追撃を振り切り初勝利を挙げる[4]10月28日の萩ステークスは後方待機から直線で脚を伸ばし最後はオーデットエールに4馬身差をつけ圧勝した[5][6]。重賞初挑戦となった11月25日京都2歳ステークスは好位追走から直線でいったん先頭に立つもグレイルとの叩き合いの末、アタマ差の2着となる[7]

そしてこの年からGIに昇格した12月28日ホープフルステークスに1番人気で出走。スタートで出遅れたもののそのまま後方待機策を採り、最後の直線ではジャンダルムを追うようにして大外に持ち出し、最後は同馬を振り切って優勝。GI競走初制覇を飾った[8][9]

3歳(2018年)

年明け初戦として皐月賞トライアル若葉ステークスを選択。前年のGI制覇の実績から単勝オッズ1.2倍の圧倒的支持を受けての出走となったが、直線で伸びきれず5着に敗退[10][11]。なお3着には出走馬11頭中最低人気、単勝オッズ334.4倍のロードアクシスが入ったが、圧倒的人気の本馬が馬券圏外に敗れたこともあり、ロードアクシスの複勝配当はJRA史上7位の高額払戻金記録である11,720円となった[12]

その後はクラシック路線を歩むも皐月賞10着、東京優駿11着、神戸新聞杯6着、菊花賞6着という結果に終わり、この年を終える。

4歳(2019年)

年明け初戦は中山金杯に出走し2番人気に推されたが5着、続く京都記念は8着と、いずれも馬券圏外に敗れた。

その後陣営は、伯父にダートGI競走5勝のタイムパラドックスがおり、兄姉がいずれもダート競走で勝ち星を挙げているという本馬の血統[13]を考慮し、ダートへの転向を決断。転向初戦として8月11日エルムステークスに出走した[14]。レースでは好位4番手から競馬を進めると、直線では末脚を伸ばし一旦は先頭に並びかけるなど見せ場を作り[15]、ゴール前で他馬に交わされたものの3着サトノティターンらとタイム差無しの6着に入線[16]。鞍上の池添謙一は「うなって走っていましたね。すごく良かったです。血統もですが、ダート向きの走りです」とコメントした[17]

ダート2戦目となったシリウスステークスでは1番人気に推されながら6着に敗退したが、鞍上のクリストフ・ルメールは「距離が長すぎます。ラスト200mくらいまでは伸びていましたから、1800mまでだと思います」とし、敗因を距離に求めた[18][19]。続く11月9日の武蔵野ステークスでは8番人気と人気を落としたが、前走の結果を受けて前に馬を置き中団後方からレースを進めると、直線では最後に外からワンダーリーデルに差し切られたものの2着に入り、ホープフルステークス以来の馬券圏内入線となった[20][21]

次走は初のダートGIとなる12月1日のチャンピオンズカップに出走。ゴールドドリームクリソベリルインティといったダートの一線級のメンバーが揃う[22]中、単勝オッズは8番人気だったが、前走で敗れたワンダーリーデルやみやこステークス勝ち馬ヴェンジェンスらを上回る支持を受けた。レースでは最内スタートから中団後方に位置を取り、前残りの展開を追い上げて8着でゴール。6着オメガパフュームらとタイム差無し[23]での入線という結果であり、鞍上のオイシン・マーフィーは「すごくいい馬でした。距離とかそういう問題ではなく、メンコをつけているぶんだけ反応が遅くなりました」と述べた[24]

5歳(2020年)

この年の初戦は2度目のダートGI挑戦となるフェブラリーステークスに鞍上シェーン・フォーリーで出走。レースではワイドファラオアルクトスが競り合ってハイペースになる展開で3番手からの競馬となったが、先行勢が揃って失速する[注 1]中自身はしぶとく脚を使い、5着に粘った[26](詳細は第37回フェブラリーステークスを参照)。

引き続きダート重賞マーチステークス(GIII)に出走。3番人気に支持されたが、直線で伸び切れず9着に敗れた[27]

休養を経て、7月12日に行われたオープン特別のマリーンステークスに出走。2番人気の支持を受けると、レースでは中団追走から直線で一気に突き抜け、最終的に2着に3馬身半差をつけてゴール。2歳時のホープフルステークス以来約2年半振りの勝利を挙げた[28]。また、このレースで鞍上ルメールは6年連続となるJRA年間100勝を達成した[28]

続いて前年も出走したエルムステークスに参戦。1番人気に支持されると、レースでは中団追走から早めに抜け出し、2番人気ウェスタールンドの猛追を2馬身差で振り切って完勝。ダート重賞初制覇を果たした[29][30]

引き続きルメール鞍上で前年2着の武蔵野ステークスに1番人気で出走したが5着、続くチャンピオンズカップは8着に敗れた[31]

6歳(2021年)

初戦は根岸ステークスに出走して3着。続いてフェブラリーステークスへ向かう予定だったが、根岸ステークス後に熱発を起こすなど体調が整わず回避となった[32]

所属する松田国英調教師が2月末で定年のため、3月から橋口慎介厩舎に転厩となった後[33]、初の地方参戦となったかしわ記念川田将雅との初コンビで出走したが9着に敗れた。1番人気に推されたマリーンステークスは12着と惨敗。その後はエルムステークス8着、久々の芝のレースとなったスワンステークスは14着、霜月ステークスは9着に敗れた。

7歳(2022年)

7歳初戦として根岸ステークス(GIII)に出走し、6着。続くフェブラリーステークス(GI)では15番人気の低評価であったが、5着に入賞した。

3月9日、所有するサンデーレーシングは川崎競馬へ移籍させることを発表した[34]。翌10日、JRAの競走馬登録を抹消された[35]

地方移籍初戦となった5月5日のかしわ記念では道中好位追走も直線で伸び切れず9着。続く大井記念でも4着に終わったが、7月27日のマイルグランプリでは中団から鋭く脚を伸ばして3着と好走する。秋に入り、10月10日のマイルチャンピオンシップ南部杯では10着、12月8日の勝島王冠では6着に敗れ7歳シーズンを終える。

8歳(2023年)

3月30日の隅田川オープンでは道中2・3番手でレースを進めるも早め先頭に立ったレッドソルダードを捕えることが出来ず2着。4月20日のブリリアントカップと8月2日のサンタアニタトロフィーでは共に3着と好走したのち、8月23日のスパーキングサマーカップではスマイルウィに次ぐ2番人気で出走。道中は中団待機も直線で伸びを欠いて6着に敗れた。9月24日、所有するサンデーサラブレッドクラブの公式サイトで現役を引退することが発表され、9月26日付で地方競馬での競走馬登録を抹消された[2]。引退後は乗馬となる予定[36]

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comの情報[37]に基づく。

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上がり3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
2017.08.06新潟2歳新馬芝1800m(良)1044013.60(4人)02着R1:50.5(32.6)-0.10北村宏司54ロックディスタウン456
0000.09.16阪神2歳未勝利芝1800m(稍)655002.90(2人)01着R1:50.3(33.3)-0.10C.ルメール54(アドマイヤアルバ)458
0000.10.28京都萩SOP芝1800m(重)766002.70(1人)01着R1:49.7(36.1)-0.70C.デムーロ55(オーデットエール)458
0000.11.25京都京都2歳SGIII芝2000m(良)1022001.70(1人)02着R2:01.6(34.2)-0.00C.デムーロ55グレイル460
0000.12.28中山ホープフルSGI芝2000m(良)1747004.20(1人)01着R2:01.4(35.5)-0.20C.デムーロ55ジャンダルム456
2018.03.17阪神若葉SOP芝2000m(良)12812001.20(1人)05着R2:00.5(34.9)-0.50C.ルメール56アイトーン458
0000.04.15中山皐月賞GI芝2000m(稍)1611012.30(6人)10着R2:01.9(35.8)-1.10内田博幸57エポカドーロ454
0000.05.27東京東京優駿GI芝2400m(良)1812110.0(14人)11着R2:24.4(34.7)-0.80内田博幸57ワグネリアン450
0000.09.23阪神神戸新聞杯GII芝2400m(良)1055027.40(8人)06着R2:26.5(35.1)-0.90和田竜二56ワグネリアン452
0000.10.21京都菊花賞GI芝3000m(良)18713080.2(13人)06着R3:06.7(34.1)-0.60和田竜二57フィエールマン454
2019.01.05中山中山金杯GIII芝2000m(良)16612006.70(2人)05着R1:59.4(35.3)-0.20和田竜二56ウインブライト464
0000.02.10京都京都記念GII芝2200m(良)12811006.30(5人)08着R2:15.2(35.5)-0.40和田竜二55ダンビュライト466
0000.08.11札幌エルムSGIIIダ1700m(稍)1457012.20(5人)06着R1:42.4(37.4)-0.50池添謙一56モズアトラクション484
0000.09.28阪神シリウスSGIIIダ2000m(良)1422003.50(1人)06着R2:04.1(37.0)-0.60C.ルメール57ロードゴラッソ464
0000.11.09東京武蔵野SGIIIダ1600m(良)1659017.80(8人)02着R1:34.8(35.5)-0.20藤岡佑介56ワンダーリーデル464
0000.12.01中京チャンピオンズCGIダ1800m(良)1611030.00(8人)08着R1:49.2(35.6)-0.70O.マーフィー57クリソベリル474
2020.02.23東京フェブラリーSGIダ1600m(良)1624037.0(10人)05着R1:36.1(35.6)-0.90S.フォーリー57モズアスコット472
0000.03.31中山マーチSGIIIダ1800m(稍)1635006.90(3人)09着R1:52.7(38.3)-1.40F.ミナリク57スワーヴアラミス480
0000.07.12函館マリーンSOPダ1700m(良)1458003.80(2人)01着R1:43.6(37.3)-0.60C.ルメール57(カラクプア)484
0000.08.09札幌エルムSGIIIダ1700m(良)14813003.00(1人)01着R1:43.4(35.7)-0.30C.ルメール56ウェスタールンド490
0000.11.14東京武蔵野SGIIIダ1600m(良)1659002.80(1人)05着R1:35.4(36.1)-0.40C.ルメール57サンライズノヴァ476
0000.12.06中京チャンピオンズCGIダ1800m(良)1611036.60(7人)08着R1:50.3(37.1)-1.00藤岡佑介57チュウワウィザード482
2021.01.31東京根岸SGIIIダ1400m(稍)1636005.00(2人)03着R1:22.4(35.5)-0.10C.ルメール57レッドルゼル486
0000.05.05船橋かしわ記念JpnIダ1600m(稍)1211008.60(3人)09着R1:42.4(41.4)-3.10川田将雅57カジノフォンテン472
0000.07.10函館マリーンSOPダ1700m(稍)14814002.50(1人)12着R1:44.6(38.9)-0.90C.ルメール58スワーヴアラミス482
0000.08.08函館エルムSGIIIダ1700m(良)1445014.60(6人)08着R1:45.7(38.1)-1.20武豊57スワーヴアラミス484
0000.10.30阪神スワンSGII芝1400m(良)18818045.9(11人)14着R1:21.6(35.5)-0.90池添謙一56ダノンファンタジー474
0000.11.21東京霜月SOPダ1400m(良)1624021.00(6人)09着R1:24.5(35.9)-0.80松岡正海58ヘリオス476
2022.01.30東京根岸SGIIIダ1400m(良)16612013.50(7人)06着R1:23.7(36.0)-0.60M.デムーロ56テイエムサウスダン480
0000.02.20東京フェブラリーSGIダ1600m(重)1647061.6(15人)05着R1:34.5(34.6)-0.70横山武史57カフェファラオ482
0000.05.05船橋かしわ記念JpnIダ1600m(稍)1434024.90(8人)09着R1:44.8(43.8)-5.90森泰斗57ショウナンナデシコ496
0000.05.25大井大井記念SIダ2000m(良)1546017.20(6人)04着R2:05.5(37.7)-0.60森泰斗57ランリョウオー494
0000.07.27大井マイルGPSIIダ1600m(重)1211004.80(2人)03着R1:38.7(37.4)-0.50森泰斗57ゴールドホイヤー501
0000.10.10盛岡MCS南部杯JpnIダ1600m(不)1623044.20(8人)10着R1:36.8(44.2)-2.20森泰斗57カフェファラオ474
0000.12.08大井勝島王冠SIIダ1800m(不)1624013.70(7人)06着R1:52.5(38.4)-0.90森泰斗57ライトウォーリア492
2023.03.30大井隅田川OPOPダ1600m(不)11810002.70(1人)02着R1:40.1(37.6)-0.20森泰斗57レッドソルダード493
0000.04.20大井ブリリアントCSIIIダ1800m(良)1511015.50(7人)03着R1:52.0(36.7)-0.10森泰斗57ランリョウオー488
0000.08.02大井サンタアニタTSIIIダ1600m(重)14814008.30(4人)03着R1:39.4(38.2)-1.10R.クアトロ57シュアゲイト492
0000.08.23川崎スパーキングSCSIIIダ1600m(良)1434006.40(2人)06着R1:44.0(41.8)-1.20R.クアトロ58スマイルウィ491

血統表

タイムフライヤー血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系/ヘイロー系
[§ 2]

ハーツクライ
2001 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
Mountain Flower
父の母
アイリッシュダンス
1990 鹿毛
*トニービン*カンパラ
Severn Bridge
*ビューパーダンスLyphard
My Bupers

タイムトラベリング
2004 鹿毛
*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
RobertoHail to Reason
Bramalea
Kelley's DayGraustark
Golden Trail
母の母
*ジョリーザザ
Jolie Zaza
1991 鹿毛
AlzaoLyphard
Lady Rebecca
Bold Lady*ボールドラッド
Tredam
母系(F-No.)(FN:14)[§ 3]
5代内の近親交配Hail to Reason 4×4、Lyphard 4×4[§ 4]
出典

伯父にタイムパラドックス、母のいとこにサクラローレルがいる。

脚注

注釈

出典

外部リンク

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