出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソチオリンピック公園の計画2014年ソチオリンピック(2014ねんソチオリンピック)は、2014年(平成26年)2月7日から23日までロシアのソチで開催された第22回冬季オリンピック。テーマは"Hot. Cool. Yours."(ホットで、クールな、みんなの大会)。
大会招致までの経緯
開催地は2007年7月4日にグアテマラのグアテマラシティで開催された第119次IOC総会でソチに決定した。総会直前までは、前回2010年冬季オリンピックの開催地投票でバンクーバーに接戦で負けた韓国の平昌が最有力候補だったが、二度の投票の末に接戦を制したソチに決定した。
最終立候補都市と投票結果
一次選考で落選した都市
参加国・地域
出典:[1]
実施競技と日程
今大会から新種目としてフィギュアスケート団体、スキージャンプ女子、スキーハーフパイプ、スキー・スノーボードスロープスタイル、スノーボードパラレル回転、バイアスロン男女混合リレー、リュージュ団体が採用された。
冬季オリンピックとしては史上初めて、開会式に先立って競技を施行することになった(夏季オリンピックでは2000年シドニーオリンピック以降が開会式に先立って競技を施行している)。
2014年2月6日 - 2月23日(日付は全てモスクワ時間)[3]。「予」は予備日。
競技会場
オリンピックパーク(2018年)競技会場は大きく分けて、ソチの黒海沿岸及びクラースナヤ・ポリャーナ山岳地区の2ヵ所に集まっている。競技終了後は、各会場でメダリストにブーケを手渡す「フラワーセレモニー」を行った後、ソチ・オリンピック・パークのメダル・プラザで表彰式を行った。(アイスホッケー・クロスカントリー女子30km・男子50kmを除く)
コースタルクラスター(沿岸エリア)
マウンテンクラスター(山岳エリア)
国・地域別メダル獲得数
ソチオリンピック メダル獲得状況
最高が金メダルの国
最高が銀メダルの国
最高が銅メダルの国
メダル獲得のなかった国
大会不参加の国
国内オリンピック委員会が未承認の国開催国ロシアによる大規模なドーピングが発覚し、2017年12月までにロシア人選手46名が永久追放処分[15]、メダル13枚(=金4+銀8+銅1)が剥奪された[16]。その後、2018年2月1日にスポーツ仲裁裁判所の決定を受けて剥奪された13枚のうち9枚(=金2+銀6+銅1)のメダルが返還され、結果的に獲得した33枚から4枚(=金2+銀2)のメダルが剥奪されたことになった[17]。
* 開催国/地域 (
ロシア)
テレビ放送
詳しくはこちら
開催費用
ソチオリンピックの開催関連費用は、当初の予算では120億ドルだった。それが大幅に増額され、ロシアの公的機関やメディアの多くは510億ドルと報じた。ロシアの財務・会計コンサルティング会社FBKの戦略分析部に在籍したイゴール・ニコラエフは、667億ドルと推定した。2008年北京オリンピックを上回る、近代オリンピック史上最高額となった[24]。巨大な予算額の理由は、ソ連時代以来、新規事業がほとんど無かった道路、鉄道、病院、発電所などのインフラ整備が不可欠だったからである[25]。
ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、アメリカ人映画監督オリバー・ストーンとのインタビューで、次のように述べた。
「ソチの冬季オリンピックを準備していたとき、われわれはソチを通年型リゾートにする構想を持っていた。国際水準のリゾートだ。それを発表した当初は懐疑的な声も多く、不可能だと言う者も多かった。交通インフラもエネルギーインフラも整っていない、と。環境への悪影響や下水道システムの不備、宿泊施設の不足も問題視された。もちろんスポーツ施設など影も形もなかった。それが今ではソチは通年型リゾートになった。冬はスキーを楽しみつつ、夜は海辺のホテルに滞在できる。山岳部と沿岸部を結ぶ高速鉄道があるからだ。自動車用道路も二つあり、20~30分で移動できる。ソチはすでに国際リゾート地になった」
「われわれはガスのパイプラインを二本敷設した。一つは海底を通り、もう一つは山腹を通るルートだ。発電所とピーク対応のための補助的発電所も造った。山腹を通る橋、トンネル、高速道路、ソチを囲む鉄道、そして四万室の宿泊施設も整えた。」
また、オリバー・ストーンによる、「投資資金はすべてあなたの友人、つまりあなたの息のかかったオリガルヒに渡ったという批判もある」との質問には、プーチンは次のように答えた。「(笑)ほんとうにくだらない話だ。ばかばかしい。契約はすべて実力本位で決まったものだ。資金の相当部分が外国企業にもわたった。契約を受注した海外企業が稼いだ金額は10億ドルを超える。トンネル建設を国際的事業主体に任せたときには、カナダから専門家が来ていた。」[26]。
競技の開始時間
スキージャンプ、フリースタイルスキーのモーグル、スノーボードのハーフパイプはナイターでの開催となった。
金メダル
大会マスコット
本大会のマスコット2011年2月26日、2014年ソチオリンピックのマスコットがユキヒョウ、ホッキョクグマ、ノウサギの3体に決定したことが発表された[28]。後にユキヒョウは褐色のヒョウに変更された[29]。ホッキョクグマは1980年モスクワオリンピックのマスコット「ミーシャ」の孫とされる[30]。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク