セント・アンドリュース オールドコース

世界最古のゴルフコース。公設。

セント・アンドルーズ オールドコース(Old Course at St Andrews)は、スコットランドファイフセント・アンドルーズに所在する世界最古のゴルフ場[3][4]。セント・アンドリュース・リンクス (St Andrews Links) のコースのひとつであり、ゴルフの聖地とも呼ばれており、ジ・オープンザ・シニアオープンAIG女子オープンの開催実績を持つ名門ゴルフ場である。

Old Course
概要
セント・アンドリュース オールドコースの位置(ファイフ内)
セント・アンドリュース オールドコース
座標北緯56度21分5秒 西経2度48分58秒 / 北緯56.35139度 西経2.81611度 / 56.35139; -2.81611 西経2度48分58秒 / 北緯56.35139度 西経2.81611度 / 56.35139; -2.81611
所在地セント・アンドルーズ スコットランド
開業1552
種類Public
所有者ファイフ議会[1]
管理者St Andrews Links Trust
ホール数18
開催大会ジ・オープン、
ザ・シニアオープン、
AIG女子オープン、
ダンヒル・リンクス選手権
ウェブサイトOld Course
パー72
全長7,305ヤード (6,680 m)
コースレコード62; Victor Dubuisson, George Coetzee (2012),[2] ポール・ケーシー (2013), Tommy Fleetwood, Louis Oosthuizen (2014)

概要

セント・アンドルーズ・リンクス (St Andrews Links) のうちの一つである本オールドコースは、1552年に作られ世界で最も古いコースとされている。このコースは“あるがまま”を理念としており、世界で唯一“神と自然が創り給うたコース”と畏敬の念をもって呼ばれている。名所のホールには偉大な名選手の名前が記念され、10番ホールには「ボビー・ジョーンズ」、最終18番には「トム・モリス」(オールド・トム・モリスのこと)の名が冠されている。いくつかのホールでは、グリーンがアウト(フロント・ナイン)とイン(バック・ナイン)とで共用となっており、カップの旗の色もアウトとインで区分けされている。オールドコースには全部で112個のバンカーがあり、その中でも14番ホール(パー5)の「ヘル・バンカー」(Hell Bunker)と、17番ホール(パー4)の「ロード・ホール・バンカー」(Road Hole Bunker)が有名である。なお、ヘル・バンカーはここに落としたら“地獄”の意味だが、現在の選手たちのクラブ飛距離であれば、第2打と第3打の距離配分により問題なく通り越せることが多くなった。

11番ホール(パー3)は世界一難しいショートホールと言われている。距離はそう長くもなく(174y)、障害物もバンカーと奥のイーデン川のみで、風がなければ問題のないホールだが、ちょっとでも風が吹けばたちまち世界一難しいショートホールに変わってしまう。また、バンカーに入れば脱出するのが難しく、大きくスコアを落としてもおかしくない。

最大の名物ホールは17番ホール(パー4)である。第1打はコース内にあるホテルを越えて打たなければならない。そして、第2打をグリーンに乗せるのに失敗すると、パーのキープが非常に難しくなる。グリーンの右方向には線路の跡があり(ここには1969年まで列車が走っていたというが、それも“あるがまま”残してある)、グリーンの手前には有名な「ロード・ホール・バンカー」が待ち受けている。多くの選手がこのバンカーで辛酸をなめてきたが、1978年の大会で日本の中島常幸がそれにつかまり(パーオンの後の第3打のパットがオーバーしてバンカー入り)、脱出に4打を要し結局9打でホールアウトという大叩きで、日本人男子選手初のメジャー大会優勝のチャンスを逃した。このロード・ホール・バンカーは英語では"The Sands of Nakajima"[5][6][7](ナカジマの砂場[8])、日本語では「トミーズバンカー[8][9](トミーは中嶋の愛称)などと呼ばれることもある。

近年に開催されたジ・オープンでは、2000年2005年タイガー・ウッズが優勝し、1995年にはジョン・デーリーアメリカ)、1990年にはニック・ファルドイギリス)が優勝している。5年ぶり2度目のジ・オープン優勝により、ウッズはセント・アンドルーズにて“コース2連覇”を達成した。

聖地とされるオールドコースは世界中のゴルファーに非常に人気があり、特に夏場は競争率が高く、ほぼキャンセル待ちの状態になる。

2015年9月には投票により女性にも会員資格が与えられ、アン王女アニカ・ソレンスタムらが会員となった。

2018年には当地でザ・シニアオープンが、2022年には第150回記念大会となるジ・オープンが開催された。2024年には三度目のAIG女子オープンの開催が予定されている。[10]

スコアカード

ホール愛称ヤードパーホール愛称ヤードパー
1Burn376410Bobby Jones3864
2Dyke453411High (In)1743
3Cartgate (Out)397412Heathery (In)3484
4Ginger Beer480413Hole O'Cross (In)4654
5Hole O'Cross (Out)568514Long6185
6Heathery (Out)412415Cartgate (In)4554
7High (Out)371416Corner of the Dyke4234
8Short175317Road4954
9End352418Tom Morris3574
Out3,58436In3,72136
Source:[4]Total7,30572

脚注

外部リンク