セレーネ (競走馬)

イギリスの競走馬・繁殖牝馬

セレーネ(あるいはシリーニSelene)は、イギリス競走馬繁殖牝馬。馬名の由来はギリシア神話の女神セレーネーより。

セレーネ
欧字表記Selene
品種サラブレッド
性別
毛色鹿毛
生誕1919年
死没1942年
チョーサー
セレニシマ
生国イギリスの旗 イギリス
生産者第17代ダービー伯爵
馬主第17代ダービー伯爵
調教師ジョージ・ラムトン
競走成績
生涯成績22戦16勝
獲得賞金14,386ポンド
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セレーネはとても小さな馬で、体高(鬐甲までの高さ)が僅か15ハンド2インチしかなく[1]、そのためクラシック登録は見送られたが予想に反して活躍した[2]。2歳時にラウスメモリアルステークス、チェヴァリーパークステークスなど11戦8勝の成績を残し、3歳時にも同じく11戦して8勝、ナッソーステークスパークヒルステークス英語版に勝ちコロネーションカップで2着に入った[2]

このような優秀な成績を残したセレーネだが、本馬の功績はむしろ繁殖成績のほうが評価が大きい。イギリスクラシック三冠馬ゲインズバラとの間に残したハイペリオンは母の小柄な体格を受け継いだが、競走馬・種牡馬として活躍し、20世紀前半の名馬と評された。ハイペリオンはのちのサラブレッドに大きな影響を及ぼし、その小柄な体格も受け継がれていった。なお、ギリシア神話においてハイペリオン(ヒュペリオン)はセレーネ(セレーネー)の母であり、神話とは親子関係が逆転している。そのほか14頭の産駒を残し、シックルなどの重要馬を含む10頭が勝ちあがった。

主な産駒

主な牝系図

  • Fenella 1869 ---No.6-e始祖
    • Douranee 1877
      • Dongola 1883
        • Gondolette 1902
          • Serenissima 1913
            • Selene 1919 ---↓改行
---↓セレーネ牝系

牝系図の主要な部分(太字はGI級競走優勝馬)は以下の通り。*印は日本に輸入された馬。

牝系図の出典:Galopp-Sieger

血統表

セレーネ血統(血統表の出典)[§ 1]
父系セントサイモン系
[§ 2]

Chaucer
黒鹿毛 1900年
父の父
St. Simon
鹿毛 1881年
GalopinVedette
Flying Duchess
St. AngelaKing Tom
Adeline
父の母
Canterbury Pilgrim
栗毛 1893年
Tristan英語版Hermit
Thrift
Pilgrimage英語版The Palmer
Lady Audley

Serenissimawikidata
鹿毛 1913年
Minoru
黒鹿毛 1906年
CylleneBona Vista
Arcadia
Mother SiegelFriar's Balsam英語版
Galopin Mare
母の母
Gondolette
鹿毛 1902年
Loved OneSee Saw
Pilgrimage
DongolaDoncaster
Douranee
母系(F-No.)6号族(FN:6-e)[§ 3]
5代内の近親交配Pilgrimage 3×4=18.75%, Galopin 3×5=15.63%, Hermit 4×5=9.38%, Stockwell 5×5=6.25%[§ 4]
出典

出典

外部リンク