ステイン・アライヴ

ビージーズの楽曲 (1977)

ステイン・アライヴ」(Stayin' Alive)は、ポップ・グループのビージーズの楽曲である。メンバーのギブ三兄弟が制作し、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックから2枚目のシングルとして、1977年12月13日に発売された。

「ステイン・アライヴ」
ビージーズシングル
初出アルバム『サタデー・ナイト・フィーバー (サウンドトラック)
リリース
録音1977年
ジャンルディスコ
時間
作詞・作曲バリー・ギブロビン・ギブモーリス・ギブ
プロデュースバリー・ギブ、ロビン・ギブ、モーリス・ギブ、カール・リチャードソン、アルビー・ガルテン[1]
チャート最高順位
1位(アメリカ)/ 4位(イギリス
ビージーズ シングル 年表
愛はきらめきの中に
(1977年)
ステイン・アライヴ
(1977年)
恋のナイト・フィーバー
(1978年)
ミュージックビデオ
「Stayin' Alive」 - YouTube
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1978年2月4日から、全米シングルチャートで4週連続1位を記録した[2]。また、2021年に発表された『ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500』において、99位にランクイン [3]

解説

ビージーズのマネージャーであるロバート・スティッグウッドは、彼が計画している映画のために曲を制作するようビージーズへ要請した[1]。まだ、この時点では映画は初期段階で、名前もついていなかった。ビージーズは、パリのスタジオで数日の間で「ステイン・アライヴ」を制作した。なお、有名なサウンドトラックは当時、税金対策のためフランスで録音されているものが多かった。

ドラマーのデニス・ブライオンの母親がセッションの最中に亡くなったため、ビージーズは代替メンバーを探した。しかし、フランスのこの地域で代わりのドラマーが見つからず、ドラムマシーンを使用することになったが、グループにはまだ満足できなかった。そこで、デニス・ブライオンの演奏ですでに録音された「恋のナイト・フィーバー」のドラムトラックを聴いた後、グループとエンジニアのアルビー・ガルテンは、その曲の2小節を別々のトラックに再録音(いわゆるドラムループ)し、「ステイン・アライヴ」のセッションで使用した。これによりこの曲全体を通して変わらないリズムとなっている。

なお、グループはジョークとしてこの曲のドラマーのクレジットを"Bernard Lupe"(セッションドラマーとして知られるバーナード・パーディーの名前をもじったもの)としたが、このドラマーが実在しないことが判明するまで、このドラマーが何者かということについてしばし話題となっていた。

日本では、2008年にホンダ・オデッセイ(4代目)のCMソングに起用された。また、NHK Eテレで放送されていた『ハッチポッチステーション』では、グッチ裕三が童謡「クラリネットをこわしちゃった」と合体した形で歌唱した[4]

サタデー・ナイト・フィーバー

この曲は、当初シングルとして発売される予定はなかった。しかし、ラジオ局にリクエストが殺到したこともあり、サタデー・ナイト・フィーバーのサウンドトラック発売の1ヶ月後である1977年12月中旬にリリースされ、翌年2月には全米シングルチャートで1位を記録し、そのまま4週間滞在した。しかし、イギリスでは全英シングルチャートで最高4位を記録するのにとどまった[5]

1978年は、ビージーズの年だった。「ステイン・アライヴ」から1位の座を奪ったのは、彼らの弟であるアンディ・ギブの「愛の面影」であり、その次に1位となったのはビージーズ自身の「恋のナイト・フィーバー」だった。その次に1位となったイヴォンヌ・エリマンの「アイ・キャント・ハブ・ユー」も含めて、4曲すべてバリー・ギブが制作した曲である。

主なカバー・バージョン

ステイン・アライヴと胸骨圧迫

この曲は平均のテンポが103/分ということで、心臓発作を起こして倒れた人に行う胸骨圧迫(心臓マッサージ)で推奨されている100/分(ガイドライン2015では100〜120回/分に改訂)の速さにほぼ近いということを、米イリノイ大学医学部の研究チームが2008年に発表した。そのため、胸骨圧迫の速さを覚えるためにもこの曲が使われることが多い[10]
日本では、「アンパンマンのマーチ」「ドラえもんのうた」「帰ってこいよ」「Diamonds」(手で強く押した後、裏打ちに合わせて一旦力を抜くことを意識でき、より効果を高められるとされる。)[11]世界に一つだけの花」「夏色」などが、胸骨圧迫に近いテンポとして推奨されている[要出典]

チャート

週間チャート

チャート (1989年)最高位
フランス (SNEP)[40]44
チャート (2012年)最高位
フランス (SNEP)[40]62
日本 (Japan Hot 100)[35]81
チャート (2014年)最高位
フランス (SNEP)[40]165
チャート (2020年)最高位
US Hot Dance/Electronic Songs (Billboard)[41]6

年間チャート

チャート (1978年)順位
オーストラリア (Kent Music Report)[42]4
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[43]6
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[44]6
カナダ (RPM)[45]9
フランス (IFOP)[46]12
オランダ (Dutch Top 40)[47]6
オランダ (Single Top 100)[48]7
南アフリカ (Springbok Radio)[49]4
スイス (Schweizer Hitparade)[50]5
全米 Billboard Hot 100[51]4
全米 ホット R&B/ヒップホップ ソングス (Billboard)[52]47
全米 キャッシュボックス Top 100[53]2
チャート (2021年)順位
全米 ホット ダンス/エレクトロニック ソングス (Billboard)[54]84

オールタイム・チャート

チャート (1958-2018年)順位
全米 Billboard Hot 100[55]59

脚注

先代
ベイビー・カム・バック by プレイヤー
Billboard Hot 100 ナンバーワン・シングル
1978年2月4日 - 2月25日
次代
愛の面影 by アンディ・ギブ