シルバースラッガー賞は、ナショナルリーグ・アメリカンリーグの各リーグからその年のシーズンで最も打撃に優れていた選手が各ポジション1人ずつ計9人が、各チームの監督・コーチの投票によって選出される。指名打者制を採用しているアメリカンリーグは投手の代わりに指名打者が選ばれる[1]。1980年、ケンタッキー州ルイビルのバットメーカーであるヒラリッチ&ブラズビー社が表彰を始める。名称は自社商品である「ルイビル・スラッガー」から採られた[2]。受賞者に贈られるトロフィーは高さ3フィート(約91cm)である[1]。
2020年はナショナルリーグが指名打者制を導入したことにより、投手の選出はなかった。2022年からはナショナル・リーグでも恒久的にDH制が採用されることとなり、これによって同年以降、投手のシルバースラッガー賞の表彰は廃止された。
投手としてのシルバースラッガー賞の受賞回数は、1999年から2003年にかけて5年連続で受賞したマイク・ハンプトンが最多である。4回受賞した選手はトム・グラビン(1991年、1995年 – 1996年、1998年)、3回受賞した選手は、リック・ローデン(1984年 - 1986年)、ドン・ロビンソン(1982年、1989年 - 1990年)、カルロス・ザンブラーノ(2006年、2008年 - 2009年)である。フェルナンド・バレンズエラは1981年と1983年の2回受賞しており、1981年はサイ・ヤング賞と新人王も受賞している。
投手のシルバースラッガー賞受賞者のシーズン記録では、本塁打はマイク・ハンプトンの7本塁打(2001年)が最多である。また、ハンプトン(2001年)はドン・ロビンソン(1982年)とともにシーズン最多の16打点を記録している。オーレル・ハーシュハイザーは1993年に打率.356、出塁率.373のシーズン記録をマークした。長打率はマイカ・オーウィングスの.683(2007年)が最高である。