サッカーポーランド代表

ポーランドの男子サッカーナショナルチーム

サッカーポーランド代表(サッカーポーランドだいひょう、Reprezentacja Polski w piłce nożnej)は、ポーランドサッカー協会(PZPN)によって構成される、ポーランドサッカーナショナルチームである。

サッカーポーランド代表
国または地域ポーランドの旗 ポーランド
協会ポーランドサッカー協会
FIFAコードPOL
愛称Biało-czerwoni (白と赤)
Białe Orły (白鷲)
最多出場選手ロベルト・レヴァンドフスキ(152試合)
最多得点選手ロベルト・レヴァンドフスキ(83得点)
ホームカラー
アウェイカラー
初の国際試合1921年12月18日ハンガリー
0-1
最大差勝利試合2009年4月1日サンマリノ
10-0
最大差敗戦試合1948年7月26日デンマーク
0-8
FIFAワールドカップ
出場回数9回(初出場は1938
最高成績3位 (1974, 1982)
UEFA欧州選手権
出場回数4回
最高成績ベスト8 (2016)

歴史

1930年代 - 1980年代

ワールドカップ初出場は1938年大会だった。ポーランドは逼迫する国際情勢の中での参加で、この年はナチス・ドイツ及びソ連のポーランド侵攻の前年に相当する。この大会で1回戦でブラジルと対戦したが5-6で敗退している。

1974 FIFAワールドカップ3位決定戦でブラジルを下し歓喜する選手達

1974年大会では、初出場から6大会連続で本大会に出場しているイングランドと欧州予選の最終戦でウェンブリー・スタジアムで互いに突破をかけて対戦した。勝てば逆転で突破を果たすイングランドを相手にアウェイながら先制点を挙げ、最後には1-1の引分で7大会ぶりの出場権を獲得した。本大会でも決勝進出をかけた2次リーグ最終戦で地元の西ドイツに1-0で敗れるが、それ以外の試合はブラジル、アルゼンチンイタリアなどに全勝し、6勝1敗で3位入賞を果たした。

その後、1986年大会まで連続して出場した。1982年大会では、3位決定戦でフランスに3-2で勝利して再び3位入賞を果たしている。

2000年代 - 2010年代

16年ぶりの出場となった2002年大会では、ナイジェリアから帰化したエマヌエル・オリサデベを擁して欧州予選を突破したがアメリカに1勝したのみでグループリーグで敗退している。2006年大会にも連続出場したが、コスタリカに勝利したもののグループリーグで敗退した。

UEFA EURO(欧州選手権)には2008年大会で初めて出場したが、本戦では1勝も挙げられず終わった。開催国として臨んだUEFA EURO 2012では、グループAでロシアギリシャチェコと対戦した。しかし、2分1敗と1勝も挙げられずグループリーグ敗退となった。予選を突破し3大会連続出場となったUEFA EURO 2016では北アイルランド戦で本大会初勝利を記録すると、初めてグループリーグを突破した。ラウンド16でスイスをPK戦で下すも、準々決勝で今大会優勝のポルトガルにPK戦で敗れた。

2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選ではロベルト・レヴァンドフスキが16得点と予選得点王に輝く活躍を見せ、E組1位となり3大会ぶり8回目のワールドカップ出場を決めた。

本大会ではグループHに入るが、初戦でセネガルに1-2、2戦目のコロンビアに0-3で敗れ、3戦目の日本戦を残したままポーランドのグループリーグ敗退が決まった。なお、日本戦は1-0で勝利した。なお、FIFAワールドカップでは2018年大会終了時点で、グループリーグ敗退となった3大会では2連敗してグループリーグ敗退が決まってから最終戦で勝利している。

2020年代

UEFA EURO 2020ではスペインスウェーデンという2つの強豪とプレーオフを勝ち抜いてきたスロバキアと同組になった。大会初戦のスロバキア戦ではGKのヴォイチェフ・シュチェスニーによるミスもあって1-2で敗戦し、続くスペイン戦とスウェーデン戦ではエースストライカーのロベルト・レヴァンドフスキが3得点と奮闘するもスペインに引き分けただけに終わり、グループを1分2敗という悲惨な結果で大会敗退が決まった。

2022 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選ではグループI2位でプレーオフへ進出し、プレーオフではパスBに組み入れられた。2022年ロシアのウクライナ侵攻を受け、同組に入ったスウェーデン、チェコと共にポーランドが準決勝で対戦するロシアとの対戦拒否を表明し[1]、その後国際サッカー連盟(FIFA)はロシアを予選追放処分にしたと同時に、プレーオフ準決勝の不戦勝が決定[2][3]。プレーオフ決勝ではスウェーデンを2-0で下して2大会連続の出場を決めた[4]

本大会ではグループCに入り、初戦でメキシコと対戦。レヴァンドフスキのPKがギジェルモ・オチョアに阻止されたが、0-0で勝ち点1を獲得[5]。続くサウジアラビア戦ではレヴァンドフスキのW杯初ゴールを含む2-0で勝利した[6]。3戦目のアルゼンチン戦では0-2で敗れ、勝ち点4でメキシコと並ぶが得失点差で上回ったためグループ2位で36年ぶりの決勝トーナメント進出を果たした[7]。決勝トーナメント1回戦ではグループDを首位で通過したフランス代表と対戦。キリアン・エムバペオリヴィエ・ジルーにゴールを決められ、レヴァンドフスキのPKで1点を返すが1-3で敗れ、ベスト16でカタールの地を去った[8]。大会終了後にチェスワフ・ミフニェヴィチ監督は退任し、ミフニェヴィチの後任には8年間にわたってポルトガル代表の監督を務めていたフェルナンド・サントスが監督に就任した[9][10]

UEFA EURO 2024予選ではグループEに入り、アルバニアチェコモルドバフェロー諸島と同組になったが、第3節でモルドバ相手に前半に2点リードしながら後半に3点を奪われて2-3で逆転負けを喫し、第5節のアルバニア戦でも0-2で敗れた。この試合を最後にサントスは監督を解任された[11]

UEFA EURO 2024ではグループDに入り、初戦でオランダと対戦し、前半16分にアダム・ブクサのゴールで先制するが、同29分にコーディ・ガクポ、83分にボウト・ベグホルストのゴールで2点を奪われ1-2で逆転負けを喫した。2戦目のオーストリア戦では前半9分にゲアノット・トラウナーに先制ゴールを決められ、同30分にクシシュトフ・ピョンテクのゴールで一時は追いつくも66分・78分に立て続けに2失点を喫し1-3で敗戦。直後に行われたフランス対オランダ戦が0-0で終了したことでグループ4位が確定。2大会連続のグループステージ敗退が決定しただけでなく、今大会史上最速でグループステージ敗退を喫することとなった[12]。負ければEURO史上初の3連敗で終わる最終戦のフランス戦では、前半を0-0で折り返すも56分にキリアン・エムバペにPKから先制点を奪われ、79分にロベルト・レヴァンドフスキのPKで追いつくも、逆転できず引き分けとなった。それでも勝点1を最後の最後に獲得し3連敗を回避して大会を終えた。

成績

FIFAワールドカップ

開催国 / 年成績
1930不参加
1934予選敗退
19381回戦敗退100156
1950不参加
1954参加辞退
1958予選敗退
1962
1966
1970
19743位76011615
1978 2次リーグ敗退631266
19823位7331115
1986ベスト16411217
1990予選敗退
1994
1998
2002グループリーグ敗退310237
2006310224
2010予選敗退
2014
2018グループリーグ敗退310225
2022ベスト16411235
合計 出場9回38176154950

UEFA欧州選手権

開催国 / 年成績
1960予選敗退
1964
1968
1972
1976
1980
1984
1988
1992
1996
2000
2004
2008グループリーグ敗退301214
2012302123
2016ベスト8523042
2021グループリーグ敗退301246
2024301236
合計出場5回172871421

オリンピック

開催年結果
1920不参加
19241回戦敗退100105
1928予選敗退
19364位42021110
1948予選敗退
19521回戦敗退210123
1956予選敗退
1960グループステージ敗退310275
1964予選敗退
1968
1972金メダル7610215
1976銀メダル5311115
1980予選敗退
1984
1988
通算最高成績 : 優勝
15大会中/6回出場
1813325333

歴代監督

歴代選手

主要大会のメンバー

主な代表選手

歴代記録

出場数ランキング

最多出場・最多得点者であるロベルト・レヴァンドフスキ

2024年6月26日時点[13]

  水色は現役代表選手
順位名前出場得点期間
1ロベルト・レヴァンドフスキ152832008-
2ヤクブ・ブワシュチコフスキ109212006-2023
3カミル・グリク10362010-
4ミハウ・ジェヴワコフ10231999-2011
5グジェゴシ・ラトー100451971-1984
グジェゴシュ・クリホビアク52008-2023
7カジミエシュ・デイナ97411968-1978
8ヤツェク・ボンク9631993-2008
ヤツェク・クジノヴェク151998-2009
10ピオトル・ジエリンスキ93122013-

得点数ランキング

2024年6月26日時点[14]

  水色は現役代表選手
順位名前得点出場期間
1ロベルト・レヴァンドフスキ831522008-
2ヴォジミエシュ・ルバンスキ48751963-1980
3グジェゴシ・ラトー451001971-1984
4カジミエシュ・デイナ41971968-1978
5エルンスト・ポール39461955-1965
6アンジェイ・シャルマッフ32611973-1982
7ゲラルド・チェスリク英語版27451947-1958
8ズビグニェフ・ボニエク24801976-1988
9エルンスト・ヴィリモフスキ21221934-1939
ヤクブ・ブワシュチコフスキ1092006-2023

脚注

関連項目

外部リンク